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青年期 十八歳の晩春 三十九

 合戦と言うには、それはあまりにも異様であった。


 盾を並ばせ槍を突き出す様は万国にて繰り広げられる様相と変わらぬが、どの国、どの種族、どの民族であろうと欠かせぬ物が戦場には欠けていた。


 敵を殺し、生き延びようとして張り上げられる鬨の声が。


 守手側は盛んに声を上げ両隣の味方に注意を促しかばい合うものの、寄手側には一切の沈黙のみがある。


 粗雑な鎧や帷子のみを纏った散兵が狭まる進撃路に従って参集するも、口を噤んだまま進み具足と武具の擦れる音以外を発することはない。揃った足音のみがただただ不気味に重なり合い、噤まれた口からは呼気すらこぼれ落ちなかった。


 密度の低い敵に対し、守手側は優位に対処が出来た。櫓より打ち下ろされる矢は避ける気も守る気も無い散兵に面白みも失せるほど簡単に突き刺さる。まるで銀雪の狼酒房の中庭で、訓練用の案山子に打ち込むような手応えは、難易度もさることながら効果まで同じであった。


 「クソッ、止まらねぇ!」


 「胴体撃っても意味がねぇぞ! 多分頭も駄目だ!」


 「手足だけなんざ器用に抜けるか! 俺は姐さんじゃねぇ!!」


 動死体の散兵は絶命の一撃を意に介さず戦う手を止めない。矢避けの結界の範囲を抜けた彼等は、至近からの投石や弓矢の直射で横列に攻撃を掛けつつ組み付こうと歩を進める。目から入った矢が後頭部より抜けようが、胸に届いた矢が帷子を抜いて突き刺さろうが構うことはない。


 淡々かつ粛々と進む散兵に横列は怯みかけた。


 不死者、尋常ならざる理によってこの世に引き戻された動死体の惨烈さ。予め分かっていようと、生者の本能が“あってはならぬ”有様に悲鳴を上げるのだ。


 幽霊は、ある意味において霊魂の存在形式の一種であるため、恐怖を与えるにしても帝国においては受け入れられている節がある。それはライン三重帝国の種族多様性に基づく、狂的とも言える受容主義に基づく感性ともいえるが、幽霊の歪さがまだ魂の形に収まっているからでもある。


 しかし、動死体は違う。命が終わった抜け殻、本来は供養され遺された者の安息のため弔われるべき遺骸が“道具”として使われていることへの不快感は、魂の実存と死後を確約される者達にとって抗いがたい。


 これがもし、幽霊によって操られる死体であり、体を気遣う個性があれば違ったのやもしれぬが、生者達にとって刻まれた術式のままに彷徨う死体は刺激が強すぎた。


 「おぉぉあぁぁぁ!!」


 槍に躊躇いが見える中、横列の中央より裂帛の気合いが響き、盾の群れに取り憑かんと短刀を抜いた散兵が肩を突かれて仰向けに倒れた。


 「槍に気合いが入ってねぇぞ! 腰据えろつったろうが!」


 声を上げ、戸惑いを隠せぬ穂先へ気合いを取り戻させたのは、彼等の指揮官であった。動死体の理不尽なまでに高い耐久力に萎える気骨に鞭を打ち、幼馴染みの魔法使いより授かった教えを再び配下に思い起こさせる。


 数を頼りとするため、量産性に重点を振った動死体は間接さえ潰せばいいのだと。


 「今の内に数減らせ! 肩と内股! 狙って突け!」


 「「「お、応!!」」」


 「構えぇ! 突けぇ!!」


 「「「応!」」」


 叱咤され、槍は訓練の通り号令に従って一斉に突き出された。


 動死体の頑強性を知る彼等は、予め対策を用意している。とはいえ、簡単に無力化できる鬼札の一枚と呼べるほど強力な札ではなく、無策よりはマシ、驟雨の中で頭上に掲げた上着程度の策である。


 可能な限り二人以上で一つの目標を突く。地雷術式の群れを抜けてきた散兵陣は薄いため、寄せてくる死体の数は集結しつつも疎らであり道の細さも相まって局所的な数の優位が産まれる。


 瞬間の優位を活かすべく、一体の動死体につき二本から三本の槍が突き出された。槍は得物を持つ手や前へ進む足へ叩き込まれ、筋と関節を破壊することだけを念頭に置いて振るわれる。


 「ぐ、堅い……」


 「刺さったら拗れ! 確実に破壊しろ!」


 得物さえ喪えば動死体なれど恐ろしくはない。着実に這い寄ってきて最期の武器である歯さえ使ってくることもあるが、それも着込みや煮革のブーツを貫くほどではない。枷を飛ばして強めた交合力は肌を破って肉をちぎることは出来ても、金属や煮革にまでは抗えない。真に驚異たらしめるのは相打ちの刃や、人間を祝祭日の鳥もかくやに引き裂く膂力である。


 的確に動作の起点となる部位へ槍の穂先が突き込まれ、動きを鈍らせた動死体が藻掻くだけの肉塊へと作り替えられる。刺突を掻い潜って盾へ全力疾走の上で体当たりする者も居るが、腰を落として耐える横列に弾き飛ばされた。


 「突いて潰すか、潰して突け! 盾の縁を握らせるな! 一瞬で引っぺがされる!」


 的確に逐次突っ込んでくる散兵が潰されていき、横列の前に無力化された肉の塊が重なっていく。撃破された動死体は後続の邪魔にならぬよう這って遠ざかろうとしているが、それすら上から突いて潰された。


 彼等も分かっているのだ。潰した敵の体は守備側にとっては壁の一種、敵の突撃を防ぐ障害物になることを。


 散兵の多くが槍の穂先に掛かり、矢玉を受けて横転した所を串刺しにされて無力化される光景は実に一方的に映るが、彼等を率いるジークフリートは焦りを覚えていた。


 一体一体の始末に要する労力が想定より多いのだ。派手な機動をせずとも槍を何度と無く突き出し、負傷を厭わず体当たりを見舞う死体を受け止めて体力が削られていく。


 その上、敵の体に溜まった死血が拙かった。滞留して濁った血は鮮血よりも粘り気が数段強く、脂と共に刃へ絡みついて切れ味を鈍らせる。中には強引に着込みを貫いたため、刃が欠け始めている者も見られた。


 槍は戦において消耗品。負荷によって棹が歪んだり折れたりすることも多いが、人血や脂によって切れ味が鈍ることも消耗品扱いされる最たる理由だ。


 薄い一列のみの戦陣では、ちょっと抜けて代わりを取ってくることも出来ず、元々荘の備えも然程多くなかったために予備自体が存在しない。


 「畜生、大盤振る舞いはこのためかよ」


 元より使い捨てる筈であった散兵、それらが切り開き、時間を稼いだ道の先にて多段の戦列が構成される。冒険者と自警団が死に物狂いで散兵の始末をしている間、悠々と隊列の再編を終わらせた戦列。


 一列に十と一人、総計三段三十三人の戦列は彼等にとって告死の悪夢に等しかった。


 前列には比較的まともな防具を纏った動死体が盾と槍を構えて陣取り、後方に続く粗末な装備の動死体も槍と盾ばかりは実用に耐えうる物を携える。隙無く組んだ盾の横列の合間より、前列は水平に、後列は前列の肩の間を縫うように槍を伸ばす教本の如き密集陣。


 「くそ……来るぞ! 腰ぃ落として受け止める! 持久戦じゃ勝ち目はねぇ!」


 疲れを覚え始めた守手側なれど、号令を受けて盾を構えて体同士を礎石とする心構えで寄せ合い待ち受ける。どのみち、この段に至って逃げは打てないのだ。それならば先にジークフリートが言ったように“格好良く行こう”と思った方が気が楽だった。


 助かる見込みがあるかといえば、かなり薄い。槍に怯まず、首を切っても死なぬ敵とがっぷり組み合っての戦争など質の悪い冗談以外の何者でもないのだ。疲れを知らぬ敵に揉まれ、押し込まれ、最期には持久力が切れて踏み潰される。


 誰もが分かってはいた。それでも彼等は退かなかった。槍を投げ出して、自分だけでも助かろうとしようとする者は終ぞ現れぬ。


 理由は様々だ。荘に守る者が居る自警団、この滞在の間に“ちょっといい仲”になった女性の横顔が脳裏から離れない者、どうせなら墓碑へ最高に格好良く戦った冒険者、最高に格好良く此処に眠ると書かれたいと思った者。


 それから、冒険者としての矜恃などではなく、意地と引っ込みのつかなさで覚悟を決めた者。


 命を擲つ準備を終えた者達の意気など欠片も汲み取ることなく、不死者の横列は粛々と前進を始めた。筋を断たれて芋虫と化した散兵が横たわるため突撃することはできないが、彼等にとって初撃の衝突力はそこまで重要でもない。


 最初の一撃で敵を押して潰すのは、戦を早く終わらせるための方策。即ち、命が惜しい者達の法理。


 死という概念を剥ぎ取られた亡骸の群れには知ったことではない。


 「来いやぁ!!」


 「とったらぁ!!」


 「あぁぁぁああああ!!」


 絶叫、そして激突。盾や具足の表面で槍の穂先が爆ぜ、武具同士が弾き合い、同時に幸運、或いは不運にて敵中を掻い潜った刃が体に潜り込み血が飛び散る。


 動死体にとっては、これこそが最適解だ。一撃にて敵陣を蹂躙できれば勿論楽だが、持久戦にて出血を強い、時間は掛かっても結果的に大量に殺せる状況こそ望む者。当たりが強くて陣が散華すれば、追う手間が出来てしまう。


 だが、こうして縫い付けておけば、別働隊の存在もあるため結果的には“おいしい”形になる。


 「ぐっ……舐めんなぁ!」


 「あぁっ、前が、目が見えねぇ!!」


 「倒れんなよ! 見えなくても前に付きだしゃ当たるんだ!!」


 端っから身を守るつもりなど無い動死体に男達の攻撃が十当たったとして、防御を掻い潜った攻撃が一当たるだけで寄手側は加速度的に有利になる。腹を削られた者は痛みに膝を折りかけ、兜越しの一撃で額が切れた者が自身の血に潰された視界に悲鳴を上げる。


 無慈悲なまでに定格の出力を続ける動死体とは対照的に、所詮は生物に過ぎない守手側の手は確実に弱っていった。


 「畜生がぁ! 押せ、押し込め! 乱戦に持ち込めば勝機はあるんだ!」


 「うがぁぁ、重い! 駄目だジークフリート! こじ開けられねぇ!!」


 「泣き言は聞きたくねぇ! テメェら、鍛えた剣の腕を無駄に終わらせたくねぇならケツの穴締めて踏みとどまれ!」


 持久力においても頑強性においても後塵を拝する冒険者にとって、逆転の目は混戦に持ち込むことにあった。乱れた敵中に食い込むことさえ出来れば、混戦を華とする剣の腕を磨いた冒険者の方が上である。


 得物を持つ手を切り飛ばし、時に蹴り倒して敵にぶつけ、仲間と背をかばい合うことさえできれば不死者の圧力に今以上に抗し得る。


 「薬っ! 行きます! 強く息を吸ってください!!」


 絞られる油もかくやに押し潰される戦列を爽やかな香りが撫でた。


 魔法使い、若草の慈愛が投擲し、割れた素焼きの入れ物から揮発した魔法薬の香りだ。


 カーヤの魔法薬には酸素に触れると同時に爆発的に気化し、吸い込んだ者に効果を与える形式の物が多い。


 普段であれば敵も回復してしまうため、野営地にて大勢を癒やすための薬だが、この場においては大いに有効だ。


 魔女医の作る薬は、人間がその身に生来持つ力を魔法の働きにより助ける物が多い。地下の者は魔法によりパッと治していると思いがちだが、その実は人間の営みに寄り添った優しい薬が圧倒的に多いのだ。


 故に散布された薬は吸い込んだ男達を賦活し、傷を癒やし、疲れを拭い四肢末端に至るまで活力をみなぎらせる。刺創は肉が盛り上がって塞がり、造血細胞が早回しで血液を作り出し、乳酸を初めとする疲労物質が素早く代謝された。


 全て生者であるからこそ受け取れる恩恵だ。


 生者のみが勢いを取り戻し、不死者の波頭を押し返す力が帰ってきた。


 「姐御最高!」


 「カーヤの姐さん素敵ぃ!」


 「かっこいいっす! 抱かせて! むしろ抱いて!!」


 「テメェ! 俺が聞いてんの分かって言ってんのか! これが終わったら生きてても俺がぶっ殺すぞ!」


 野卑た歓声を受け、戦場であることを一瞬忘れた魔法使いはくすりと笑いを溢してしまった。


 矢避けの結界を張った後は逃げろと言われていたカーヤは、着込みも無く戦場に残り続けた。死を決意したにも関わらず自分を“のけ者”にしようとする相方の頬を張り、胸ぐらを掴んで唇を奪って「甘く見ないでください」と啖呵を切ってまで。


 彼女もまた腹を括っていた。誰にも隠して明かさない腹の内、荘にて信望を集める魔女医の一粒種という立場さえ擲って冒険に出た覚悟を甘く見られたのが頭に来たのもある。


 危険、危難、そして死、そんな物は荘を立つ以前より分かっていたことだ。傷を負った者を癒やす母を側で見ていた彼女は分かっていた。冒険に出ることが戯曲に謡われるような綺麗なものではないことを。


 そして、理解もしていた。今後に備え自分が生き残ることで、荘には大きな助力になることも。


 されどその全てを理解した上で彼女は残った。


 他の者と同じく、後でのこのことやってきて、見開かれたままの目を閉じさせるような事をしたくなかったから。


 最悪の事態となれば、全ての炎の中にくべる覚悟を抱いて。


 「押せぇぇ!!」


 「突けぇ!!」


 勢いを取り戻した守勢側の刺突により前列が揺れた。幾度となく血を流しながら繰り返された攻撃により、耐久に限界が来た個体が現れ始めたのだ。肩の関節が潰れて武器が降ろされ、股関節か肘関節が断裂し横列が乱れる。


 「良いぞ! 突っ込めぇ!!」


 微かに揺れた戦列を見て、ジークフリートは好機を感じ取る。以前より決めていた段取り、敵が緩んだ隙に少数で斬り込み、残りは横列を維持し押し込み続ける。この機会を逃せば次は無い、後は少しずつすり潰されるだけだと。


 手槍を突き刺して放棄、盾の留め具を外しつつ荘を飛び出した時以来の愛剣を抜き放つ。明滅する照明弾の明かりを反射し、研ぎ上げられた鈍色の刀身が戦意の発露となって煌めいた。


 両隣の剣友会会員を引き連れ、混戦の業を磨いた冒険者が死者の横列に斬り込んでゆく。迎撃で突き込まれた槍を躱し、左脇に挟んで捕まえて切り落としつつジークフリートは遮二無二に暴れ回る。


 手近な動死体の手足を切りつけ、揺るげば体を押し込んで攻撃する余地を奪い進み続ける。


 「がぁっ!?」


 隣で悲鳴が響く。共に斬り込んだ会員の一人、若いヒト種の男が首を押さえている。


 彼はレンベック、長男の賃金だけでは体の弱い母の薬代が稼げぬからと冒険者になったマルスハイム出身の男。孝行者の次男坊は早くに逝った父の代わりに頑張る姉を助け、早いこと嫁御を迎えさせてやりたいと鉄火馬に身を投じた。


 「くぅ、ぁぁ、母さん……みんな!」


 首からの失血に意識を薄れさせつつ、最期の力を振り絞った彼は剣を突き出して動死体の一つを地面に縫い付けた。そして、トドメとして突き出された槍を腹に受けたかと思えば、自ら進んで深々と槍を貫通させて動きを止める。


 死を悟り、敵の得物を一つでも奪うために命の残り火を使い果たすことを選んだのだ。


 背後、横列からも悲鳴が聞こえた。盾が穿たれて胸に深く槍を呑み込んでしまったのは、自警団でも古株の男。食いしばった歯の合間よりは娘の名前が血と共にこぼれ落ちる。


 男は残った力を満身に迸らせ、槍を抱えたまま盾を膝と体で支え立ったまま絶命した。末期の体は強い力で締め付ければ、そのまま倒れないことがあると知って横列を崩さぬ為に命を振り絞ったのだ。


 古くなった櫛の歯が欠けていくように死人が出始める。このまま押し切れねば、戦い抜かねば負けると思った途端に戦列の圧力が薄れた。


 「ああ……ああ、クソッタレ!!」


 敵は前列を捨て、後ずさりして再編しようと退いていったのだ。無傷の三列目、手傷の少ない二列目が下がっていき、残った一列目と傷ついた二列目の残存兵が足止めにかかる。生存の一切を捨てた駒なればこそ出来る非情な戦術を受け、遂に戦意に罅が入りかけた。


 「逃げるんじゃねぇ! クソ、クソっ、どけっ! ぐぅ!?」


 混戦状態を解かせまいと追いすがろうとするも、無情にもジークフリートは捨て身の動死体に阻まれて手傷を負う。兜の隙間に槍を捨てた敵の補助兵装、短刀が突き込まれて左の瞼が縦に裂かれた。


 反撃のために剣を振るえば、鈍い音と嫌に軽い手応え。見れば、今までずっと付き添ってくれた刃が半ばよりへし折れ、動死体の首筋に突き立った半身と泣き別れているではないか。


 血脂で鈍った切れ味、そして動死体に施された強化に数打ちの剣に限界が訪れたのである。


 刃と同じく、奮起していた肉体にも陰りが見えた。血が溢れ、視界が潰れ痛みに体が引き攣る。眼球にも傷が入っていないかとの恐怖と心配で動きが鈍り、その最中にも敵は後退し続ける。


 終わりかと誰もが覚悟した。ここからの逆転はないと、正しく死地に倒れ伏す時が来たと。


 血泥通りのクナップシュタイン卿には、街を出て大回りして乾坤一擲の騎兵突撃にて敵を挟み撃ちにしてくれる仲間が居た。絶命の最中、敵の背後を突く味方を見て勝利を確信して果てられた彼は、まだ幸福であったに違いない。


 しかし、荘には騎兵は疎か予備兵力すら無い。広場にて籠城する面々には、出てこないよう厳命しているため救援は来ないし、今更歩卒がいくらか増えた所で不利を一息にひっくり返すには勝利は遠ざかりすぎた。


 神の名を呼ぶべきか、との諦観は朗々と響く角笛によって打ち払われた…………。












【Tips】角笛。信号や号令を遠方まで伝える器具であり、非魔導的手段で遠くまで号令を届けられるため古代から現在まで幅広く用いられる。三重帝国においては主として軍事目的に用いられ、その多くは“突撃発起”を意味する。 

GMの好きなこと。サイコロの出目に自身があるPLにクリティカル無効のエネミーを叩き着けること。


クリティカル無効、ないしは広範囲カバーリングのお供を付けるのはお約束。

ないしは魔法の武器でなければ大幅にダメージを軽減することも。


今回の動死体はクリティカル無効、刃の付いた武器と遠隔武器のダメージ-5点+通常の装甲点くらいですかね。

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― 新着の感想 ―
[一言] 軍記物しゅき。いつか前の詩みたいにこの防衛戦のも出せないかな
[気になる点] 後書き部分 「サイコロの出目に自身がある」は「自信がある」では
[一言] >彼はレンベック、長男の賃金だけでは体の弱い母の薬代が稼げぬからと冒険者になったマルスハイム出身の男。孝行者の次男坊は早くに逝った父の代わりに頑張る姉を助け、早いこと嫁御を迎えさせてやりたい…
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