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青年期 十五歳の初夏 三

 雑然、そして混沌。初めて踏み入る街の活気といえば、この二つ以外に形容の仕方が思いつかぬ有様であった。


 街路を人々が埋め尽くし、騒々しいまでの客引きの声や目まぐるしく誘いかける数多の品物は帝都と変わらない。


 ただ、ここには帝都にない熱気があった。


 皆が必死とでもいうのだろうか、歩調はとんでもなく早く、すれ違う人を気遣う余裕もないのか肩がぶつかっただの云々で諍う声がする。身なりも乱れている者も多く、帝都だと衛兵に叱られそうなほど不衛生な人も居た。


 反面、熱意も凄まじく商売に全力を注ぐ者達の勢いも嵐の如くあり、職人や町人など街を行き来する人も目的意識が高いのか目を回すほどの速度で駆け抜けていく。均整が取れた都会とは異なった、発展した地方の熱量に田舎者二人は目を回すばかり。私が生まれる頃にはすっかり姿を消した、鉱山で盛り上がっていた都市には、こういった空気が満ちていたのかも知れない。


 「マルギット、絶対背中から離れないでね」


 「分かってますわ。踏み潰されそうで怖いくらいですもの」


 首に回された手の力が強まっている。この雑踏で矮人より上背に劣るマルギットが巻き込まれたならどうなってしまうのか。子鬼や矮人や子供が人の海を泳ぐ様に器用に走り回っているが、不慣れであれば一瞬で無意識の袋だたきに遭うことだろう。


 なるほど、去り際にヘンゼル氏が「離れねぇように気ぃつけてな」と注意していくのが腑に落ちた。


 「えーと……まずは厩に行こうか」


 「そうね。このままだと身動きが取れないし……」


 入市のスムーズさに反して困難極まる移動に難儀させられながら、私はヘンゼル氏に教えて貰った一押しの厩に向かった。どんな都市にでも馬を預かる厩はあるものの、世話の質や管理の細かさは実際に使ってみなければ分からないもの。地元民からのお勧めには素直に従っておくのが吉である。


 因みに入市は本当にスムーズだった。冒険者になるためマルスハイムに行く旨はアグリッピナ氏に伝えてあったのだが、その時に一筆頂いていたのだ。おかげで入市税として一リブラ支払うだけで大したことを聞かれることもなく門を潜っている。


 うん、世の中には権力を使うのを嫌う人も多かろうが、私は使えるときは遠慮無く使う派だ。並ぶのに時間を取られて、ついでに入市手続きでも時間を取られたら時間が勿体ないからな。自分という鉄をできるだけ熱いうちに打ってしまいたかった。


 厩は市壁の内側と外側にあるもので二種類あるが、断然市壁の中でやっている方が上等だ。市壁内で商売をするのに認可が必要であることは全ての業種に言えることだが、馬と言った戦略資源を扱う場合は特に評価が厳しくなる。


 なんと言っても馬の数で戦の勝敗が決することは珍しくないのだから。


 市壁内で営業を許されている厩は、それだけでちょっと優良ということになる。まぁ、上等なサービスを廉価に行う、血を吐きながら続けるマラソンめいた競争が今世にはないので、かなり良いお値段になってしまうけれども。


 紹介された厩、青鹿毛馬房(あおかげばぼう)馬肢人(ツェンタオア)の夫婦が経営する厩であった。繋がれている馬は全て手入れが行き届いた綺麗な馬ばかりで、粗雑な扱いを受けていると思われる個体は一頭たりとていない。頼めば削蹄や装蹄までしてくれるサービスの良さは、貴種御用達の旅籠を思い出させるほどだ。


 ただ、うん、お値段は最安値の倍額以上かかるが。フルサービスなら一日一リブラは必要という見積に思わず目を剥いた。馬房を毎日掃除し、寝藁も湿気る前に入れ替えて蹄に保湿薬まで縫ってくれるというサービスは決して安値では手に入らないのだ。


 それでも私は、この厩に二頭を預けることにした。定期契約にすると安くなると言うのでとりあえずの契約を結び、財布が大幅に痩せるのに耐えて金貨を吐き出す。


 最初は私の拘りなので自費でいいと言ったのだけど、マルギットが「この子達は私達の強みでしょう? なら、共用財布から出すべきではなくって?」と強く主張されたので、財源は共有財産からとなった。


 本当に有り難い話である。げに得難きは理解ある幼馴染みだね。


 いや、ちゃんと合理的な理由もあるのだ。兄弟馬の体調を良く保つのは勿論であるが、この厩にはきちんと信用がおけるから預けたかったのだ。


 馬は一財産であると何度も言ったとおり、一頭ちょろまかすだけで大変な儲けになる。上質な馬であれば尚更だ。そして、性質の悪い厩であれば、そこら辺の駄馬と預かった馬を入れ替えて押しつけようとする詐欺も発生すると聞いた。


 上質な馬が何頭も預けられており、更にこの強気の値段設定で商売をしていられるということは、街の中で相当の信頼が置ける厩と見られている証左である。ならば、今後の冒険でも活躍してくれる仲間を預けるのに法外な出費ではないだろう?


 厩の夫婦に笑顔で送り出され、私達は再び混迷の目抜き通りに戻った。


 何につけても人の圧が凄い。新春の大売り出しかここは! 初夏の気候も相まってかなり汗ばんできた。ヒト種よりも体温が低い、背中のマルギットが心地よいくらいだ。


 「ねぇ、エーリヒ」


 「なんだい?」


 「私、屋根を歩いては駄目かしら?」


 急に何を言うのだと驚けば、彼女が上を指さした。みれば、なんとひょいひょいっと有翼人がスパンの短い飛翔で屋根を行き交っているではないか。


 いや、有翼人だけではない。鼠人や鼠鬼などの身軽な人魔亜人が帝都であれば大顰蹙もののショートカットをキメている。


 ええ……いいの? あれ……。


 しばし呆然と見ていたが、辻に立つ衛兵は止めるそぶりも見せない。どうやら屋根瓦なんぞを蹴り落とさないのであれば、この都市では屋根の上を歩くのは問題ないらしい。合法かまでは分からないけれど、そこまでフリーダムだとは……。


 「一緒に居てくれると嬉しいんだけど」


 「そぉ? なら、一緒にいてあげましょうか」


 仕方ないわねと笑ってマルギットは人混みに付き合ってくれる。精神年齢はいい年をしているので寂しいとはいわないが、正直私がこの雑踏で彼女とはぐれたら合流できる自信がないのだ。一応、<声送り>を飛ばすために彼女のピアスにマーキングさせてもらっているけれど、初見の街となれば共有している待ち合わせ場所もないし、リカバリーが大変すぎる。


 「ごめんね、付き合わせて」


 「ふふ、よくってよ。他ならぬ貴方の頼みですもの」


 くすくすと耳元で笑って許してくれる幼馴染みの手を握り、感謝を伝えて歩き出す。


 目抜き通りとなる大きな通りを抜け、三枚の市壁――有事には門を閉めて遅滞戦術がとれるようになっていた――を越えれば、件のアードリアン恩賜広場へたどり着く。


 そこは実にこぢんまりとした広場であった。噴水と等閑に整備される花壇があるばかりで、観光名所とも憩いの場とも呼ぶには色々と足りていない。目抜き通りの途上にあり、他の通りに中継するためのラウンドアバウトだと言われても納得できる規模であった。


 しかしながら、人の通りは多く、私の琴線をかき鳴らすには十分であった。


 陽光を反射して鈍く輝く鎧、都市圏であるから袋に収められた得物の数々、そして交わされる耳慣れぬ言語。アードリアン恩賜広場は冒険者同業者組合が面しているだけあって、冒険者達の待ち合わせ場所に使われているようであった。


 若々しい者、こなれた雰囲気を纏わせる者、一様に武装した彼らは私の同業者になるべき人たちであると同時に、食い扶持を奪い合うライバルにもなるということか。


 いいねぇ、気分が高ぶるねぇ。やっぱり幾つになっても、こういった“いかにも”って光景は見ているだけで気持ちが華やぐ。早くここに飛び込みたいと気が急いてしょうがない。


 丘の上から見たマルスハイムと同じく、いつまで眺めていても飽きることはないだろうけど、胸の高鳴りに押されて私は冒険者同業者組合の前に立った。


 中々に大きな建物だ。外見は簡素なれど成形された石を積み上げた重厚にして威風ある佇まい。二階建てだが広く面積を取ってあることもあり、背が低くとも小さいといった印象を受けることもなかった。


 落ち着いた色合いの胡桃材が窓枠や柱に用いられており、灰色の石材と相まって厳粛な空気を引き締めている。おお、実に豪勢ではないか、窓枠には全て板ガラスが嵌まっており、それらは全て曇りのない透明なガラスだ。これだけの枚数を揃えようと思えば、一体何枚の金貨が吹っ飛んだのか考えるだけで背筋が震え上がる。


 一番目を引くのは、掲げられた大きな看板だ。流麗な書体で冒険者同業者組合と記されたそれは、大きさからして木材を継ぎ足して作ったのではなく、相当な樹齢を誇る古杉の一枚板であろう。看板は正しく組織の顔だけあって、かなりの大枚を叩いたと見えた。


 ここまでたどり着くまで……長かった。一時は無理じゃないかと思いさえした。


 されど、私は此処に立っている。約束を果たすために。私を思って約束してくれた幼馴染みを連れて、やりたいことを成すために。


 「準備はよろしくて?」


 耳元で囁く声に無言で頷いた。馬鹿みたいに入り口を塞いでいるわけにも行くまいし、感慨に浸っていないで行くとしよう。


 大きさに見合って重々しい扉を開けば、冒険者の同業者組合と聞いて想起するのとは対照的に落ち着いた空間が広がっていた。


 広々としたホールの奥には一枚板のカウンターが備えられ、都合八つの窓口がもうけられていた。今の時間は冒険者が少ないのか三つにしか人がおらず、他の窓口には時間外という札がかけられてある。


 そして、カウンターの手前には様々な高さの――色々な種族に配慮した結果の産物か――記帳台があるではないか。何かの手続きをしたりする際は、ここで書いて窓口に持って行けと言うことか。


 となると、周りに折りたたみの椅子を置いて屯している数人は、文字が書けない人を目当てに客を取りに来た代書人かな。私をちらっと見てから、立ち上がろうとしているので確定だろう。


 ホールの右側にはローテーブルとベンチ型の椅子が幾台も設けられているが、数組の一党が無聊を託っているだけで景気よく酒を開けているようではなかった。


 考えてみれば当然か。普通に事務仕事をやっている横で呑まれては騒がしいし、血の気の多い連中が集まる中で酒なんて更に荒れる要因を持ち込みたくはないわな。


 ということは、あそこは単なる相談や順番待ちのためのスペースか。私の中では冒険者が依頼を取りに来る所イコールで酒場というイメージがあったから、これは少しだけ肩すかしを食らった気分だ。


 左手側には大きな衝立が幾枚も林立している。


 いや、よくみれば単なる衝立ではないな。壁もかくやの大きさのそれは、縁が塗り分けられており、一番数が多い衝立が黒枠で順に赤や橙などに塗られていることからして、クエストボードのようなものだろう。


 なるほど、壁だけじゃ張り出せる数が足りないから、ああなったのか。ただ、ぱっと見たところ色が黄色までしかないのは、それ以上の仕事は窓口でなければ受けられないのかもしれない。


 案の定、売り込みに来た代書人を「字は書けるし読めるので」と追い払ってカウンターに向かう。伊達や酔狂で貴種に仕え、時に手紙の代筆までしてた訳ではないのだよ。


 さて、ここでお約束に従うのであれば美人な受付嬢に鼻の下でも伸ばすところだが……。


 「ん? お客かい?」


 空いているカウンターに座っているのは、全員がお年を召した恰幅の良いご婦人方であった。


 ですよね。美人の受付嬢なんて荒くれ者の中に放り込みたくないですよね。無体を言う奴に堂々と返せるくらいの胆力がなきゃ、到底務まらない仕事だろうし。


 「いえ、冒険者になりに来たんですが」


 「へぇ?」


 私を見て何やら書類を用意しようとしはじめた受付さんが妙な声を出した。なんだろう、仕事の依頼に来た手代か何かと勘違いでもされたか? 旅装から着替えていないのだし、そんな良い所のご身分には見えないと思うのだけど。


 「坊やと背中のお嬢ちゃんがかい?」


 「ええ、まぁ……」


 「てっきり隊商の手代が護衛でも雇いに来たのかと思っちまったよ。だけど代書人連中を追い払ったってことは、字も書けるんだろ? それなら、こんなヤクザな仕事をすることもないだろ? 幾らでも働き口はあるだろうに」


 「おばちゃんが紹介してやろうか? ほら、木炭通りの店が給仕をほしがってたし」


 「そこじゃ駄目よぉ、男の子はきっとはねられちゃうわ。僕、手先は器用だったりしない? 木工細工工房の下働きでよければ口を利いてあげられるから」


 本題を切り出せば途端に暇そうにしていた他の受付さんにまで絡まれる。やれこんな仕事止めとけだの、顔が良いんだからお仕着せを貰える仕事にしとけだのと散々に心配されてしまった。やはりお国が変わってもおばちゃんというのは若者に対して面倒見がいい生物なのか。


 全ての誘いをマルギットと共に断って――それにしても誘われることの多い日だ――同業者組合への登録申込書を貰った。


 羊皮紙ではなく荒い繊維質の紙だ。色も漂泊されておらず藁半紙を思い出す。


 記入項目もこれといって変わった所がなかった。氏名と生地、何かあったと時の連絡先の他には得意なことや得物以外に書くことがない。


 「あの……これ、こんなシンプルでいいんですか?」


 「ん? いーのよ、黒の内はね、大した仕事なんて回ってこないし。組合としても沢山いる煤黒と紅玉の相手できないから」


 「もっと偉くなったら書くことも増えるわよぉ。琥珀にもなったら組合からお仕事回すこともあるからねぇ」


 「そうそう。でもね、お仲間が欲しかったら言ってみなさい。他に探してるのがいたら、それ見て声かけることもあるから」


 一つ聞いたら三つにして返してくれる受付軍団の心強さよ。調べるまでもなく冒険者としての色々なことを教えてくれる。


 冒険者として登録した際に貰える組合証は、煤黒と紅玉の内は登録した都市内でしか役に立たたず、身分証としても機能しないという。ペラ紙一枚で貰える割符には、組合の中で識別する以上の役割は与えられないとのことだ。


 逆を返せば、それ以上の位階に至れれば私が持っている帝都臣民であると証明する割符と同じように機能するし、余所の組合に持っていても直ぐに同じ扱いをして貰えるそうな。


 また、依頼で出て行くのであれば冒険者は入市税に割引がつくが、なんと琥珀以上になれば入市税が免除されるそうな。普通の用事での出入りまでは免除されないとしても、これは大きい特権だ。


 なるほど、冒険者の位階分けは能力だけでなく信用も含んでいると見るべきか。となると、クエストを受けるときは考えて受けないといけないな。こなした数だけではなく、きっと成否の割合や客からの反響なんかも評価に含んでくるだろうから。


 低い内はいいとも。今言ったみたいに数が多いぺーぺーを一々事細かに管理してる暇なんてないから。精々失敗したからどうかくらいしか見られないはず。だけど、上に行けば行くほど見る目は厳しくなるからな。


 「頑張って出世しましょうね」


 「ああ、頑張ろう」


 「三下で終わったら出てきた意味がありませんもの」


 「あれ? マルギットって、意外とそいうの拘る性分だっけ?」


 ペラリと薄い数字が刻まれただけの金属片の組合証を貰い、その重みに自分を重ねているとマルギットがそんなことを言った。意外に思って彼女を見れば、下らなそうに組合証を弄ぶ彼女は私の目を見返して笑う。


 口の端をくっとつり上げ、獰猛な犬歯を見せつける捕食者の顔で。


 「あら? ご存じなくって? 私、昔からずっぅっと大物殺しを願ってましてよ?」


 見慣れたはずの迫力ある笑顔。そのはずなのに、私の背には初夏の暑さを髄から追い払うような寒気が走るのだった…………。












【Tips】英雄や伝説に数多唄われ、子供の尊敬を一身に集めれど冒険者とは堅気とは言い難い仕事として見られている。 

お約束のギルド登録。しかしテンポの良い物語だと6,000文字で登録から初陣、或いは能力評価されてスゲえ展開まで行けているだろうに重すぎる。(B)(B)(B)(B)(4)ばりに重い。


書籍版の購入報告ありがとうございます。

以前よりKindle版と書籍版って評価が違うの? という感想をいただきますので少し解説をば。


紙の書籍は既に印刷して出回っておりますので、売れなければその分在庫となります。

またPOSデータというレジと連動した売り上げ報告システムがあり、直ぐに販売部数が上がってきます。


対して各電子書籍プラットホームは印税の率は高いのですが、いかんせん報告が月割りであったりと幾ら売れたか判明するのが遅いのです。その上、在庫の本が減るわけではないので、即効性がないといったところでしょうか。


書籍は(R)1/2速攻 果敢

電子は(U)占術1 1ドロー

みたいなイメージですかね。なに? 分かりづらい?

直接撲殺できるか、撲殺する手段を探してこれるかくらいの違いです。つまりどっちも強いのです。元ネタが分からなかったらすみません。

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― 新着の感想 ―
[良い点] テンポの良さが代償だとしても、有り余る重厚さを持ったストーリーに、引き込まれる筆致はありふれた物語とは一線を画す面白さです [一言] 最 & 高!!!
[良い点] 登録までが長い物語、大好きです
[良い点] ギルドの受付がおばちゃん(と言っても30代ぐらいなのだろうけど)なのがいいなぁ
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