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異世界召喚された俺、エルフの賢者と融合して究極のキメラになる〜禁忌魔術で、滅びた帝国を勝手に復興させてもらいます〜  作者: 神蛇紫苑


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第七十三話 ヘリックス村:会談の幕開けと、帝国の遺産

ご来訪ありがとうございます。ゆっくり楽しんでいってください。



ほどなくして、約束の日がやってきた。


ゴーレムたちを優先的に街道整備へ投入させたおかげで、北の国カームへと続く道は、滞りなく開通のときを迎えた。


遠方から、凪の観測手カーム・オブザーバーのアルヴィン率いる一行を乗せた複数の馬車が、砂埃を上げてこちらに向かってくるのが見える。


いよいよ、決戦の時だ。


村の入り口に馬車が止まると、ギルド長アルヴィンの快活な挨拶と共に、国の役人と商人ギルドの面々が次々と降りてきた。


役人側からは、伯爵級特務調査官ヴィクトール・フォン・グラナートを筆頭に、鑑定士シモン、騎士団長バルトロメウス、記録官ルパート。


商人ギルド側からは、副会長マルセル、鑑定士イサク、物流のエリック、秘書のソフィアという、北の国カームの精鋭たちが顔を揃えた。


「よろしくお願いいたします」


私が短く挨拶を交わし、村の敷地内へと案内する。


アルヴィン以外の面々は、道中の街道の異常な快適さに始まり、家畜小屋パドックに並ぶ巨大な魔牛マギュウ、そして真鍮しんちゅうの輝きを放ちながら平然と重作業をこなすゴーレムたちの姿に、終始、言葉を失っていた。


最近増築した会議用の建物へ案内し、入り口の扉が「プシューッ」と圧縮空気の音を立てて自動で開くと、彼らの驚きは頂点に達した。


席へ案内すると、セドリックと村の女性たちが手際よくお茶を並べていく。


今回は元日本人としての「おもてなしの心」を完璧に形にするつもりだ。


今回出した茶葉も、私たちが品種改良を重ねて芳醇な香りに仕上げた逸品である。


「……素晴らしい。どこで仕入れた茶葉ですか!?」


色めき立つ商人たち。


私は「我が家系が代々引き継いできた品種です」と、当たり障りのない表現で受け流した。


「ぜひ商談を!」と食いつく彼らを、「まずは身元確認が先だ」とヴィクトールが鋭い声で制した。


ヴィクトールは厳格な自己紹介の後、恭しく一つの魔道具板を取り出した。


それは大陸中の技術を結集し、ロストテクノロジーを再現した国際基準の鑑定具だという。


個人の魔核マナ・コアが発する独自の波長を読み取り、大陸全土の記録と照合するこの装置の前では、いかなる偽りも通用しない。


私はためらいなく板に触れた。魔術回路に一点の曇りもない青白い光が走り、情報が浮かび上がる。


『犯罪履歴:無し』『所属国家・氏名:未登録』


大陸中のデータベースに存在しないこと――。


それは私がこの地の住人であり、帝国の末裔まつえいであることの公的な証明となった。


続いてセドリックやラウの調査も滞りなく終わった。


だが、次に控えていた元奴隷たちが魔道具板に触れた瞬間、会議室の空気は一変した。


澄み渡っていた光が激しく明滅し、耳を刺すような不協和音が響き渡ったのだ。


「なっ……何事だ!? 表示が読み取れん、ノイズが酷すぎる!」


鑑定士シモンが血相を変えて板をのぞき込む。


板面には禍々《まがまが》しい黒いノイズが走り、文字がバグを起こしたように崩れては消えていた。


「異常なのは彼らの体内から発せられる魔核マナ・コアの波長だ。まるで、欠けた残骸を無理やり繋ぎ合わせ、不揃いな出力を強いているような……おぞましいひずみを感じる!」


騎士団長バルトロメウスが警戒して剣の柄に手をかける。


私は小さく息を吐き、静かに口を開いた。


「……申し訳ありません。隠すつもりはなかったのですが、彼らの魔核マナ・コアには特殊な事情があるのです」


私は、彼らが闇組織ソル・インヴィクタスによる非道な人体実験の被害者であること、粗悪な人工魔核アーティファクト・コアを埋め込まれたために波形が歪んでいることを正直に話した。


さらに、二度と操られないよう奴隷紋を消去したことも。


人工魔核アーティファクト・コアだと!? 禁忌の技術を人間に……!」


アルヴィンが激昂し、ヴィクトールも険しい表情を浮かめる。


本来、奴隷紋の解除は法的な手続きが必要だが、シモンが「帝国の技術による調律がなければ、この不安定な出力を抱えて生きてはいられないはずだ」と分析し、人道的な救済処置として受理された。


重苦しい沈黙の中、最後にシェリルが魔道具板に触れた。


すると、板は再び安定した光を放った。


『犯罪履歴:無し』『所属国家:西の国・バリス』『氏名:シェリル』


「……彼女の魔核マナ・コアは完璧に正常だ。だが、なぜ君だけが健全な状態で、この帝国の末裔まつえいと共にいるのだ?」


ヴィクトールの鋭い視線に、私は彼女を守るように言葉を継いだ。


「彼女もまた、闇組織ソル・インヴィクタスに才能を狙われた被害者の一人です。類まれな知識を、先ほどの人工魔核アーティファクト・コアを製造するために利用されていました。彼女自身が無事だったのは、その技術が組織にとって惜しかったからです。……彼女は組織から逃げる際に重傷を負い、命からがらこの地に辿たどり着いたところを、私たちが保護したのです」


会議室に衝撃が走る。魔道具板は、私の告白を「真実」として静かに照らし続けていた。


「……なるほど。地獄から命懸けで逃れてきた技術者か」


ヴィクトールはシェリルの震える手を見つめ、やがて溜息ためいきをつくようにうなずいた。


闇組織ソル・インヴィクタスの非道、そして彼女の境遇……理解した。死を覚悟してまで逃亡を選んだその意志こそが、何よりの無実の証明だな。ユエ殿、改めてカーム国を代表して言わせてほしい。この者たちを救い、保護してくれたことに感謝する。……もし、今後その闇組織ソル・インヴィクタスが再び接触を図ってくるようなことがあれば、即座に我が国へ助けを求めなさい」


ヴィクトールは一度言葉を切り、並み居る面々を見渡してから、力強く宣言した。


「我がカーム国は、領土付近での非道な組織の介入を断じて許さない。要請があれば、騎士団が即刻駆けつけることをここに約束しよう。君たちはもう、一人で戦う必要はない」


騎士団長バルトロメウスも、その言葉に呼応するように深くうなずいた。


こうして、全員の身の潔白と複雑な経緯が公的に受理され、私たちは大国という最強の盾を手に入れた。


緊張の糸が解けたところで、ちょうどお昼の時間となった。


一旦休憩を挟み、いよいよ午後の部が始まる。


よし、商品のプレゼン第2弾――ここからが、ヘリックス村の真の価値を分からせる時間だ。



いつも本作をお読みいただき、ありがとうございます。


4月23日の更新分において、難読漢字へのルビ振り作業を効率化するためにAIツールを使用した際、意図せず本文の内容まで書き換えられてしまう事態が発生いたしました。


現在は、本来の表現を取り戻すために時間をかけて修正作業を行っております。


また、その調整の過程で、AIとの指示のやり取りが誤って本文内に紛れ込んでしまった箇所がございました。これについて、読者の皆様に誤解のないよう説明させていただきます。


あのやり取りは、**「AIに文章の内容を勝手に変えさせず、あくまで指定した箇所のルビ振りだけを行うよう」**私が厳しくルールを指定し、指示を繰り返していた際の記録です。


本作は、私が一文字一文字に想いを込めて執筆している作品です。

AIはあくまで事務的な補助ツールとして使用しようとしたものであり、AIによる自動生成作品ではありませんので、どうぞご安心ください。


現在、全編を通して本来のクオリティに修正しております。

ご心配をおかけいたしますが、引き続き「神蛇紫苑」の物語をお楽しみいただければ幸いです。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!

もし「続きが気になる!」「面白い!」と思っていただけましたら、

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