17~19
守護 ~いつでもあなたの傍で~
ジッと僕はあなたの顔を見る。
「事実、あなたは私を守ってくださっていますけれど、もし私があのままあなたの気持ちを拒み続けていたら、どうなさっていました? 到底ありえることだとは思えませんけれど、もし私があなたの他のだれかの愛を受け入れていたとしたら、あなたはどうなさいました?」
僕の視線を正面から浴びながら、あなたは黙り込んでしまった。
「どうしていたでしょう。考えるだけで怖ろしいことですね。心から愛しているつもりですから、傷付けるようなことは絶対にしたくありません。けれどどこかで気持ちが暴走することもありえたようにも思えるのです」
ゆっくりとあなたはそう答えた。
永久不滅 ~僕たち二人の愛は止まることを知らない~
愛の確かさという点では、僕たちもだれにも負けないような自信があった。
それだからここでは羨ましかった。
どうしたって不安要素は残るのにしても、実際、この二人を妨げようとしているようなものは存在しないということではないか。
僕とあなたの気持ちの問題において、悲しむべき要素は一つもない。
けれど僕たちの抱える非情な現実がなくなったというわけではない。
あいつがいなくなってくれたなら、僕たちは間違えなく、迷う必要さえも少しもなくだれよりも恵まれている幸せ者なのだと言えるのに。
少なくともあいつの手から逃れている今の間は、そのだれよりも恵まれている幸せ者としてあれていることの宣言と呼べるものでもあった。
変化 ~種はいつの間にか植えてあった~
戦うというわけではないのに、そんな身分にはないはずなのに、戦乱の世であるがために巻き込まれてしまう。
戦に巻き込まれ零落れたということで、彼女と僕は近しいものがあるようだった。
悟ったように明るい愛を注いでくれる旦那がいることも含めて、かもしれない。
戦のためにあなたが何か害を被ったようなことさえ聞かないものだから、完全に無事だったのだろうか。あんなにも家ごと堕ちてしまったのは、僕たちだけなのだろうか。
それにしても、あなただけでも元の身分や名誉を保てているものだから、二人揃って堕ちていく、それどころか処刑などされてしまうようなこの方々のほどには僕たちは不幸ではないと言えた。
同じように戦乱の渦に呑まれたにしても、随分違っているととだろうと思う。
人と比べて、この人よりは恵まれていると喜ぶようなほどは、僕だって落ちていない。
そう思っていたから、自然と至ってしまっていた思考回路を断ち切って、キュッとあなたの裾を握った。




