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ザインクラフト  作者: 白黒灰無
第2章 

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彼女の影


会談が終わり、今は極夜統主と卓を囲んでいる。


「どうだったかね? 白夜統主と直接面会して、本物だと思うか?」


「……間違いありません。彼は在核を所持している。存在IDも確認しました。本人で間違いありません」


存在IDは隠蔽できない。


存在というものは不定形で抽象的なものだが、それでも存在はするし、絶対に変わらない情報がある。


その人がその人であるという情報だ。例えば完璧なクローンを作れても、存在IDが重複することはない。


「そうか……君がそういうのなら、そうなのだろうな」


「虚無には、死者を蘇生させる力があると思うかね?」

重要な話だろう。


「……できると思います。やり方次第ですが……」


この世界において、無の力は死の情報よりも強力なのだろう。死んだという事実を無かったことにしたのか、それとも本当に生き返っているのか。

冬にはそこまではわからなかった。


「死者の蘇生か。そのようなことが技術化されれば、世の中がひっくり返るだろうな」


どのような世界であれ、生きとし生きるものには死というものは多かれ少なかれ付き纏う、恐怖の対象だ。

それすら克服できる可能性があるなら、人は目を離せないだろう。


「白銀でも、ひそかに虚無の研究がなされている、と噂がある」


それを調べに自ら敵地に乗り込むか。危険を冒すのがよほど好きらしい。


「……君が、四季の開発者なのかね?」


「その質問にはお答えしません」


「そうか……」


答えないのであれば無理に聞くことはできない。話題を変える。


「冬、私の都市で雇われないか?」


率直な誘いだった。


「申し訳ありませんが、お断りさせていただきます。もうどこかに雇われる、というのはこりごりですので」


それに、自分にはやるべきことがある。


「ふむ、残念だよ」


本当に残念そうではありながら、予想できていた回答でもあるのだろう。


「君はこれからどうする?」


「街を調べます。この機を無駄にしたくはありませんので」


「そうか。だがくれぐれも」


「わかってます。少なくとも俺が俺だとバレることはないですよ」


「頼もしいな。それでは頼む」


調べなければならない。誰が生き返り、誰が死んだままなのか。その違いはなんなのか?


白銀は全員が生き返ったわけではないことがわかっている。それを調査しにいく。


その生き返った人物の中にいるかもしれない、とある人物のことがずっと頭から離れなかった。


街を歩く。かつてとは少しだけ変わった街並み。


そこで、ふとすれ違う女性。


はっとなる。


「麗……?」



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