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黒き弾丸と白き学園の守り巫女  作者: 藤原ミヤビ
番外篇 この素晴らしい夏休みに思い出を
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第38話 生徒会副会長、藤堂雅の日常

 桜林学園生徒会副会長である僕の一日は、妹の(きらび)を起こすことから始まる。


「煌、起きろ。学校だぞ。」

「ん~・・・?あなたはお肉ですか?」

「お前を肉にして食ってやろうか?」


 僕の専属メイドである東條玲(とうじょうれい)はいつも朝食を作っているため、いつも煌を起こすのは僕の仕事なのだ。やっと布団から出てきた煌とリビングに行くのと同時に玄関のチャイムが鳴り、ドアが開く。


「おお。今日も美味そうだ。」


 と言いながらいつものように生徒会長の九条明日香(くじょうあすか)先輩が部屋にやって来る。最近よく部屋に来ては朝食を食べていくため今ではほんのすこし私物を置かれている(歯ブラシ等)。本人はもう第二の家というふうに思っているのだろう。そんな会長と僕、玲と煌の四人でいつも通り朝食を摂り、歯を磨く。


「行ってきます。」

「行ってらっしゃいませ。マスター。煌と明日香様も。」


 玲に見送られながら僕らは学園に向かう。学校までは他愛もない話で盛り上がる。気づいたら昇降口ということが多い。


「じゃあ生徒会室でな。」

「はい。また後で。」


 といって会長と別れて煌とともに教室に向かう。


「おはよう、美咲。」

「おはよう、雅。はぁ~、やっと台詞が言えたわ。」

「まあ、紅黒篇(こうこくへん)はあまり美咲は出番なかったからね。そういう意味ではお久しぶりです。」

「何か嬉しくないわね。ちょっとうp主!」

「投稿者と言いなさい。動画じゃないんだから。」

「もうちょっと私の出番増やしなさい!」


 そう言われた投稿者も唸っている事であろう。


「あ、じゃあボクも。」

「煌は今さっき出番作ってもらったから良いだろ?」

「えぇ!?ダメだよ!あれじゃ兄に起こされる可愛い妹っていう訳がわからないキャラが形成されちゃうよ!ボクはクールにいたいのに!」

「お前のその言い訳の方が」

「あんたのその見苦しいキャラ作りの方が」

「「訳がわからないよ」」

「ユニゾンで酷くない!?」


 そんな事を言っていると那月先生が入って来る。いつも通りゴスロリ風のドレスを着ての登場だ。


「ほら、席つけ。HR始めるぞ。」


 ここから長い長い授業が始まる。授業を受けて放課は周りにいる煌や渚、美咲とだべる。


 そうして四時間目が終わると昼休みになる。昼休み、昼食はいつも生徒会室で食べるため僕と美咲は生徒会室に移動する。


「では今日の会議を始める。」


 昼食後すぐに生徒会の会議が始まる。まあ連絡事項の確認と生徒会新聞の記事内容を考える事であるため、あまり重要な会議ではない。だが今日は違った。


「今日は今年の秋、二学期に行われる桜林祭の事についてだ。」


 生徒会長の明日香先輩が話し始める。どうやら今日は重要な議題のようだ。


「今週の月曜日に全校朝会で言った通り、今日から実行委員会の募集期間が開始された。私達生徒会も桜林祭に向けて活動、準備していく。いつも生徒会はオープニングや舞台発表など、桜林祭のどこかで発表をしている。そこで今年の発表の内容を検討したい。意見はあるか?」

「バンドなんてどうですか?」


 美咲はバンドを提案する。バンドは現代的で皆が知っているJ-POPを流す事で盛り上げられるという。しかし会長は少し悩んでいた。


「ん~。バンドか。バンドは有志発表で行う生徒が多いからな。軽音部は勿論だが趣味でバンドを組んでいる者もいるぐらいだ。」

「ダンスも良いんじゃない?全員が一つにまとまって一つの踊りを踊る、見映えも良いし、一体感が味わえるよ。」


 ダンスか。悪くない。覚えるのは少し大変だが。まあ提案した杏樹先輩に教えてもらえば良いだろう。


「演劇なんてどう?茶番劇のような簡潔にまとまる物でええ。主役はうちらやなくて生徒皆なんやから。」


 有沙先輩の提案に僕は中学時代を思い出す。


「演劇ですか。確か僕が中学生の頃は生徒会がパロディ劇とかをやっていました。演技的な事を言えばあまり上手いとは言えませんでしたが。」


 と僕は苦笑する。こうして議論が為された結果、バンドをやる事があっさりと決まった。ちょうどチャイムが鳴り、メンバーは教室に戻って授業を受ける。午後の授業後すぐに清掃。HRの後は生徒会室に集まって会議の続きをやる。喫茶店で行う時もある。先程バンドをやる事は決まった。しかしバンドは有志発表で行う生徒が多い。ただバンドをやっても面白くないと思っていた生徒会メンバーだったがずっと考え込んでいた会長が口を開く。


「バンド・・・人気投票?」


 どっかのアイドルグループの人気行事のような事を言い出した会長。しかしその呟きが前代未聞の案を企画するきっかけとなった事は言うまでもない。


「なぁ雅。バンドをやる生徒が多いんだったら、いっそのこと、どこのバンドが一番会場を盛り上げられたか、どのバンドがよかったかを生徒や来てくれたお客に決めてもらうというのはどうだ?」

「なるほど。グランプリみたいなものですね。」


 今は7月。桜林祭当日まであと三ヶ月はある。僕達は規格外の新企画を企画し始めた。ついでにバンドの練習もするので軽音部にアポを取ることも決まった。

 やがて日がくれて僕達は寮に戻って課題に取り組み、夕食を食べて入浴して明日の用意をして眠りにつく。それが僕のいつもの一日。こんな日常が続いたらいいと思う。


「はい。ありがとうございました。」


 ボイスレコーダーを止めた新聞部部長が僕に一礼した。


「はぁ。何で新聞部の人に一日密着されなきゃならないんだ。というかこんな感じで大丈夫ですか?結構地味だと思いますが」

「大丈夫です。地味なところは上手いこと編集しますんで。あ、会長との関係も上手いこと皆さんが納得するように捏造しますんで。」

「事実書けよ!事実を!」

はい。今回は黒弾キャラと少しメタ発言をしてもらいました。確かに美咲や他の生徒会メンバー、煌や渚とかの出番少なかったと思います。ですが次篇ではちゃんと出番がありますのでご安心下さい。番外篇はまだ続きます。次回もお楽しみに。

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