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小さな奇跡の童話箱  作者: ムーンキャット


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23/33

サメの子メガの深海さんぽ ⑤

〜命のごちそうと、世界一のクジラ〜

海底火山をあとにしたメガ。

「そろそろ帰ろうかな。」

そのとき――

遠くに、

とてつもなく大きな“かげ”が見えた。

近づいてみると……

それは、海の底に横たわる

巨大なクジラの体。

「えっ……ねてるの?」

でも、動かない。

これは「クジラフォール」。

クジラが一生を終えたあと、

その体は深海の生きものたちの

大切なごはんになるんだ。

ダイオウグソクムシたちが、

のそのそ集まってくる。

小さな生きものたちも、

たくさん集まってくる。

メガは静かに見つめた。

「……ひとりの命が、

みんなの命につながるんだね。」

深海は、

さみしい場所じゃなかった。

命が、命をささえる場所だった。

そのとき――

ゴオォォォ……!

水が大きく動いた。

メガが顔を上げると――

そこには、

世界でいちばん大きな動物。

シロナガスクジラ。

体長は、なんと30メートル近く。

心ぞうは小さな車くらいの大きさ。

メガは思わず声をあげた。

「で、でっかーーーー!!」

シロナガスクジラは

ゆっくりとメガを見つめる。

「きみは……伝説の子だね。」

低くてやさしい声。

メガはびっくり。

「ボク、メガ!深海さんぽしてきたんだ!」

「そうか。

海は広いだろう?」

「うん!つめたくて、あつくて、こわくて、きれい!」

クジラは静かにうなずいた。

「海はね、

強いだけじゃ、生きられない。

やさしさも、知ることも、大切なんだ。」

メガは、ちょっとだけ背すじをのばした。

「ボク、もっと知りたい!」

シロナガスクジラは、

大きなしっぽで水をかき、

ゆっくりと海の向こうへ泳いでいった。

その姿は、まるで海そのもの。

メガはしばらく見送ってから、

にっこり笑った。

「よーし!ママに全部話そ!」

小さな伝説のサメは、

少しだけ大きくなった気がした。

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