014.ゲーム脳の変態は、氷の女皇帝に溺愛される!
完全版【004】:変態は驚嘆し、異世界は咲う!(1)を四分割した小話②に為ります。
なっ、何だ! 何なんだ、一体!
【十の災厄】の一角である【氷狼エンプレス】は唖然として固まった侭だった。
何じゃ、・・・・・・此の赤ん坊は!?
禁忌の【ハルベルト山脈】の主は、空中を短距離転移しながら、自分のある一点だけを見つめながら、畏れもなく進んで来る、真っ裸の赤ちゃんに呆然としてしまい為す術が無かった。
「あぅあぅあぅあぁぁ~♪(母さん・・・・・・いただきます~♪)」
そして、徐に自分の乳房に吸い付いた赤ちゃんに対して、【氷狼】エンプレスは為れるが侭だった。
何故なら、十の災厄である彼女に対して、此処まで無防備に接して来た存在は今まで居なかった事と、此の極寒の地を人の身で、況してや生後間もないであろう赤ちゃんが、真っ裸で短距離転移しながら近付き、一心不乱に自分の乳房に吸い付く姿に不覚にも完全に思考停止して居たからだった。
か・・・・・・か・・・・・・可愛い!
其れが、【氷狼】エンプレスの母性が目覚めた瞬間だった! ・・・・・・其の瞬間から、無我夢中に赤ちゃんは母乳を飲み始めた!
<<ずきゅ~ん♪ ・・・・・・固有個体名【エンプレス】の個体名【カルマ】への好感度が一定の値に達しました!>>
<<個体名【カルマ】が称号【氷狼の加護】を獲得しました!>>
従来、【創造神の試練】時の【氷狼】エンプレスとカルマの邂逅は、一つの奇跡だった。
極寒の中、放り出されて死の時間制限の制約を課せられ、徐々に減っていく生命力(HP)と寒さで悴んで思うように動かない身体で、匍匐前進しながら【氷狼】エンプレスに辿り着いた時には、カルマの生命力(HP)は残り僅かだった。
カルマは【氷狼】エンプレスに辿り着き、母乳を飲む事によって称号【氷狼の加護】を獲得して、何とか生き延びたのだった。
廃人の中の廃人、【廃神】と呼ばれるカルマの体感レベルは、勿論最大値で設定しているので、現実の世界以上の敏感な体感(触覚・痛覚等)が在る。
他の仮想現実ゲームでも常に、体感レベルと痛覚レベル機能の設定調節(ゲームごとに体感と痛覚との詳細なゲーム設定が各々違う)は最大値設定にして、格闘系、射撃系、隠密系、恋愛系などのゲームの最精鋭達と日々凌ぎを削って居たカルマのPSは、現実で実現可能なレベルまで技術として昇華して居た。
其れが、【廃神】と呼ばれる所以の一つでも在った。
しかし、単純に体感レベルを上げればゲームが上手になる訳では無い。
研ぎ澄まされる感覚を使い熟し、痛みと其の恐怖に打ち勝って技術に昇華してこそ上達していくのだった。
但し、体感レベルを最大値に近付けると言う事は、現実世界で実際に痛みを伴う行為と同義以上に近付けると言う事(小さい痛みが体感レベルの上昇値により、数倍の激痛として感じる事)を先ず理解しなければならない。
体感レベルの設定値の制作運営会社の推奨は三十パーセント(現実世界の体感と同等設定は五十パーセント)で、それ以上の設定にするには、ゲーム規約にある体感レベルによる障害事故及び死亡事故などはプレイヤーの自己責任で、制作運営会社は一切の責任を負わない旨に了解のサインをした廃人だけが挑める変態達の狂宴なのだ。
極寒の寒さで身体が悴み、思う様に動かない生後半年ほどの赤ちゃんが、最適解を導き出す為に凍死三百十八回と爆散死百五十八回を繰り返し試行して、【鬼畜の儀式】を体感レベル最大値設定で、嬉々として潜り抜けた。
ゲームに人生の全てを捧げたゲーム脳の変態が、【廃神】と呼ばれるカルマの真の姿だった。
ウグウグっ! ・・・・・・母さん! 母乳が美味過ぎる・・・・・・ゲポっ!
FHSLG【アルグリア戦記】に於いて、最高難易度のシナリオ【創造神の試練】が鬼畜無理ゲー(超難易度過ぎて攻略が不可能、無理でしょうって言うゲーム)と言われるのは、単純にクリアしたプレイヤーが誰一人として居なかったからで在る。
【創造神の試練】を攻略するには、あらゆる全てのものを活用しなければならない。
其の一つが、【称号の効果】である。
【アルグリア戦記】には、キャラアバターが元々所持してる称号と、行動によって獲得出来る称号が在る。行動の結果で、所持称号が上位称号に書き替えられ進化する場合も在る。
カルマが最初に獲得した称号【氷狼の加護】の効果は、寒冷耐性と狼系生物への威圧と魅了だった。
お腹一杯に為りスヤスヤと眠る赤ちゃんを、白い巨狼が自分の尻尾で愛おしく包んで居る。
巨狼は何故此の普精霊人(見た目が)の赤ちゃんは自分に対して、こんなにも無防備で居られるのか自問自答する。
そして、自分への絶対的な信頼と一途な愛情を感じ、理由を考える事を放棄したのだった。
十の災厄の一角、【氷狼】エンプレスは運命の設定上、【群れない孤高の狼】だった。
狼は群れる習性が在り、其れが本能でも在った。
其れを在る意味、強引に螺子曲げた設定との不条理が、【不具合】を生んだのかもしれない。
赤ちゃんの寝顔を見ていると、其の存在を守りたい無償の欲求が高まっていく。
其の熱い眼差しを感じた赤ちゃんが目を覚し、自分を見つめる巨狼にくしゃっと笑いかけた。
<<ずきゅ~ん♪ 固有個体名【エンプレス】の個体名【カルマ】への【好感度】が上限に達しました!>>
<< 固有個体名【エンプレス】の個体名【カルマ】への【好感度】が【愛情度】に書き替えられました!>>
<<固有個体名【エンプレス】の個体名【カルマ】への【愛情度】が上限に達しました!>>
<<固有個体名【エンプレス】の個体名【カルマ】への【愛情度】が上限に達しました!>>
<<固有個体名【エンプレス】の個体名【カルマ】への【愛情度】が上限に達しました!>>
<<固有個体名【エンプレス】の個体名【カルマ】への【愛情度】が上限に達しました!>>
<<固有個体名【エンプレス】の個体名【カルマ】への【愛情度】が限界突破しました!>>
<<個体名【カルマ】の称号【氷狼の加護】が【氷狼の寵愛】に書き替えられました!>>
<<個体名【カルマ】の称号【氷狼の寵愛】が【氷狼の愛息】に書き替えられました!』
「あぅ!?(えっ、マジ!?)」
極寒の洞窟の中、巨狼の尻尾で包まれながらカルマが真っ裸で呟く!
其の視線の先には、慈愛の眼差しで見つめる蒼い瞳のもう一人の母親が微笑んで居た。
To be continued! ・・・・・・
ゲーム脳の変態は、もう一人の母親に溺愛されると云うお話でした。
ご都合主義満載、チート満載の展開の為、お嫌いな方は、そっとお閉め下さい。
かなり癖が強い作品に為りますので、ご注意して、お読み頂く事を、強く激しくお薦めします。
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最後に、読者の皆様に感謝を、お読み頂き、ありがとうです!




