完全版【003】:変態は歓喜し、鬼畜無理ゲーは泪を溢す!(3)
小話【010】~【012】を一話に纏めた完全版です。
約一万文字の為、読者の皆さまには、読み易いかと思い小話【010】~【012】に分けて掲載しています。
小話をお読みの方は、スルーして下さって結構です。
約一万文字、ドンと乞いと言う読者の皆さんは、【完全版】をお楽しみ下さい。
FHSLG(ファンタジー歴史シミュレーションゲーム)【アルグリア戦記】とは、アルグリア大陸の住人に為り、四十七の人類国家と数多あるモンスターのコミュニティを、全て統一制覇する事を目指す一人用戦争ゲームで在る。
勿論、統一制覇を目指さずに、悠久の刻の流れを楽しむプレイヤーも多い。現実世界では為し得なかった職業に付く者。其れこそ、楽しみ方は千差万別だ。
戦争ゲームではあるが、継承システムに依り理論上アルグリア大陸が統一制覇されるまで、永遠に自分好みに遊び楽しむ事が出来る遣り込み型のゲームだった。
特色としては、選択したキャラアバターの能力を獲得した英雄ポイントでカスタマイズ出来る事だ。最弱底辺キャラアバターで成り上がりの浪漫プレイを楽しんだり、お気に入りのキャラアバターを強化し続けて、自分好みの最強のアバターに育成して遊ぶプレイヤーも少なくない。
要は好みのキャラアバターで、自分が満足いくまでアバターライフを満喫出来るのだ。現実世界では有り得ない歴史の回帰を楽しむ。自由度は他のゲームの追従を許さない。但し【セーブ不能】の為、【ゲームアウト】は【ゲームオーバー】と同義である。
一期一会。同じアバターでプレイしても、前回と同じ出会いが在るとは限らない。少しの行動の擦れが、運命の擦れを呼び、歴史が変わる。同じ時代でも、プレイヤーの嚔一つで【何か】が変わる。そんな摩訶不思議な仮想現実ゲームが、【アルグリア戦記】だった。
『・・・・・・ご利用ありがとうご座いました! 又のお越しをお待ちしております!』
プレイヤーが【ゲームアウト】で、エフェクト処理されて分解されて消えていく。
『さて、来週から第二陣一千万のプレイヤーさまが、新規にアルグリア戦記に登録をされる。バグなど無ければ良いのですが・・・・・・』
執事服に身を包んだ無表情な黒猫の男が呟く。
彼こそが、【アルグリア戦記の総合案内人】である【ジョドー】で在る。
現在一千万のプレイヤーの対応を一手に引き受け、更に第二陣一千万を加えた二千万のプレイヤーの総合案内人だ。
一千万のプレイヤーに同時接続されながら、分身体を遣い全て対応する。
其の激務を熟しながら本体である執事は仮想空間の中で、空中に映る映像を食い入るように見つめていた。
『くっくくくく! 流石は【廃神】と呼ばれるカルマさまだ。常人の斜め上を、意図も簡単に翔んでいく。鬼畜無理ゲーと呼ばれるシナリオ【創造神の試練】をクリアするとは。クリア第一号は、やはりカルマさまでしたか。流石です』
さて、創造神カリダドの望みは叶うのでしょうか?
画面を無表情で見つめる執事の呟きを、聞いている者は誰も居ない。此の仮想空間は、ジョドーのみが存在出来るプライベート空間だった。
FHSLG【アルグリア戦記】が他の仮想世界のゲームと隔絶しているのは、クリエイターが変わった人物。否、かなりイカれた発想の持ち主だったからだ。
其のクリエイターは、本気で本物のゲーム世界を構築する為には、クリエイターは不要だと言い放った。
自分自身の存在意義を、軽く否定したクリエイターの提案は、前代未聞の試みだった。
人は本物の神には為れない。ならば人が世界を創造しても、其れは偽物でしかない。本物の世界を構築するには、本物の神に創造して貰えば良い。
其のクリエイターは本物の世界を創る為に、本気で真剣に本物の神を創り上げ、全ての権限を与え【新世界】を創造させた。
遊戯管理脳【カリダド】が創造した世界こそが、ファンタジー歴史シミュレーションゲーム【アルグリア戦記】だった。
其のカリダドを補助する補助管理脳が、【アルグリア戦記の総合案内人】であるジョドーの本当の姿だった。
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「マスターお帰りなさい。どうされましたか? 顔が酷く気持ち悪いのですが?」
うぐっ。ミリィの容赦無い毒舌で精神にクリティカルヒットを喰らった俺は再度ベッドチェアーに沈み込んで目を瞑った。
やったー! 【創造神の試練】をクリアしたぞ!
俺は心の中で、絶叫し発狂し歓喜に身悶えした。
「熱も無いようですし、精神数値にも異常は見られないのですが。はて、マスター大丈夫ですか?」
う、うん? 何だ?
俺は額の温かい感触に、驚いて目を開けた。
「ぶっ! な、何をしているんだミリィ?」
目を開けた俺の目の前には、事もあろうにミリィの顔が在った。オートドールに額をくっ付けて検温する機能などは存在しない。
全て耳に掛けている【ダイブトリッパー】で体調管理が可能だった。
天然メイドのミリィには困ったものだ。其れに良い匂いもして、時々ドキリとする。
「マスター?」
そんな首を横にコテンとさせても、駄目だものは駄目だ。俺は震える手で、ミリィの肩を掴み優しく押し退けた。
「何かお腹が減ったな。ミリィ、何か軽くで良いから作ってくれないか?」
「はい、マスター! 了解しました!」
溢れんばかりの笑顔ではないが、優しい瞳で微笑んだミリィが調理に向かった。
ふー、助かった。ミリィには再三注意をしていた。余り身体的な接触をしないようにと。
「ミリィ、・・・・・・」
目の前で調理中の【オートドール】ではない、もう此処には存在しない幼馴染みの名を、静かに呟いたカルマだった。
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『遂に【創造神の試練】をクリアしましたよ、師匠! 聞こえますか、師匠?』
俺はMMOWG(多人数参加型戦争ゲーム)【矛盾】で師事した師匠で在るプレイヤーネーム【クマメタル】に連絡を取ったが、例の如く闘いに酔っているのだろう。全く反応が無い。
世界を震撼させた一千万オーバーキルのテロリスト【クマメタル】と同じ名前で、仮想現実世界に於いてプレイをするイカれた変態。何が如何為って、仮想現実世界に於いて、其のプレイヤーネームで登録が許可されたのか、首を傾げる事しきりだ。
『カルマ、やっぱり鳥は良いな! 空を自由に翔べる!』
イカれた変態は例の如く、俺の話は全く聞いていなかったようだ。はぁ、トランスしている師匠には何を言っても届かない。自分のルールを忠実に実行する災厄と化す。【殺られたら殺り返す】、至ってシンプルな其のルールに全てを懸ける狂人。
全てと言って良いプレイヤーから忌み嫌われる存在、【凶神】と呼ばれる禍々しい魂の燐光が師匠だった。
『師匠、またモンスタープレイですか? 楽しんでますね【アルグリア戦記】!』
『まあな、血のエフェクト処理以外は最高に、興奮するぜカルマ!』
『其処は仕様なので仕方ないですよ。諦めて下さい師匠。其れから俺やりましたよ。【創造神の試練】をクリアしました!』
『ほう、鬼畜仕様のマゾゲー(マゾヒズムを楽しむ変態のゲーム)シナリオをクリアするとは、お前はイカれてるよカルマ?』
否々、アンタにだけは言われたくないよ! イカれた変態が、俺を変態性嗜好者のように言うのは納得がいかない! 断固反対する!
『其れで、鬼畜シナリオの報酬は何だったんだ?』
『完全制覇クリアの特典は、一千億英雄ポイント券・身体能力値の限界突破券・スキル枠撤廃券・ユニークスキル創造券・特別シナリオ【ゲーム世界へ転生】の選択券が各一枚づつですね!』
中々、破格な特典内容だった。能力値(筋力・耐久力・知力・敏捷・器用・魅力)を英雄ポイント分で、人種種族の成長限界値の上限を設定変更が出来る。但し、スタート時の能力値は初期設定値の侭なので、所謂俺Tueeeは出来ない。
スキル枠撤廃って、無限にスキルをセットして良いらしい。勿論、スキルもカスタマイズ可能だ。
【アルグリア戦記】では、キャラアバターごとにスキルレベルの成長上限値が設定されている。其の成長限界値を、英雄ポイントを使用してカスタマイズする。初期設定値は変更不可な仕様なので、最初からの俺Tueeeは勿論出来ない。
ユニークスキル創造って、もうチートだよね?
最後の特別シナリオ【ゲーム世界に転生】の選択券に至っては、インダストリア社の運営チームが悪乗りしてネーミングしたとしか思えないものだった。
『ほう、【ゲーム世界に転生】か? 浪漫じゃないか、本当に転生したりしてな! はっははははは~!』
豪快に笑う師匠に、『ははは、・・・・・・』と苦笑いで応答する俺だった。
『何にしても、楽しんで来いカルマ! 一回切りの人生だ、悔いの無いようにな!』
全くその通りだ。一回コッキリの人生だ。
俺は亡くなった幼馴染みの分も、人生を楽しむと決めていた。
『じゃあ、師匠! ゲーム世界に転生してきます! また連絡しますから、楽しみにしていて下さい!』
『おう! またなカルマ!』
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俺は珍しく戯けた調子のカルマとの通信を切った。そして、自分が為した闘いの顛末を見届ける。
地平線一杯に、人類だった骸が転がっている。
其の惨憺たる光景に、感情の無い目を向ける。
生きとし生けるもの全てが炭化していた。
其処は灼熱地獄の如く、焔の熱が充満していた。
俺は大空を滑空しながら、気持ち良く熱風と舞う。
凄いなカルマの奴。誰一人としてクリアした者がいない、鬼畜無理ゲーシナリオをクリアするとは。恐れ入ったぜ、俺には無理だ。退屈で死んじまう。何が楽しくて【カルマ値(行動に因るゲーム設定上の善悪の数値)】を調整しながら遊ばなければならないんだ。
「ふん、そんなものはクソ喰らえだ!」
俺は我道をいく。自分のルールに則って、【アルグリア戦記】を楽しむ。そんな大陸統一制覇の為に、楽しみを封印してまで作業ゲー(楽しみの無い行為を繰り返すゲーム)のような事なんか出来るかってんだ!
プレイヤーネーム【クマメタル】は、そう毒突くと真っ赤に燃える翼を翻し大空を羽ばたく。プレイアバター【ラフレシア】として、十の災厄の一角、【不死鳥】として災厄をバラ捲く。
アルグリア大陸の生きとし生きるもの全ての頂点で在る十個体の内の一体をプレイするクマメタルに取って、闘いとは殲滅を意味する。要するに皆殺しが、彼の流儀だった。
【十の災厄】には、縄張りから外には移動不可の制限が付く。故にアルグリア大陸の住民達は、十の災厄の勢力圏を侵さない。所属国家ごと滅ぼされた数多の教訓が、魂と脳髄に【畏怖】として刻み込まれていたからだ。
【不死鳥ラフレシア】の縄張りは、【アゾット炎獄】。炎が燃え盛る地獄のような火の監獄。誰も訪れない炎獄を守護する鳥は、焔を絶やす事無く、炎獄以外の空を翔ぶ事は叶わなかった。
自分が燃やし尽くした灰燼から立ち昇る命の残照を、美味しそうに吸い込み大空を翔び廻る。
アルグリア大陸の四十七国家を掌中に納める事を目指さず、全ての勢力を倒す殲滅プレイヤーである【クマメタル】にとって、【アルグリア戦記】とは現実の仕事の息抜きに他ならない。
攻撃されなければ、攻撃をしないルールを持つ【クマメタル】は、俺を攻撃しろ、毒饅頭を喰らえと、移動不可能な筈の縄張り外で、今日も陽気に【アルグリア大陸】を飛翔していた。
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『ぽ~ん♪ マスター、ようこそ仮想空間へ! 本日のご用命を、お伺いします!』
現実と仮想現実の世界とのエントランスである【ポータルサイトの案内人】の【ナリア】が、いつもの如く行き先を尋ねる。
『やあ、ナリア! 【アルグリア戦記】で頼む!』
蒼い瞳の蒼い毛玉の如き狸が、了解とばかりに、空中で可愛らしく頷ずく。
『いってらしゃいませ、マスター!』
『ああ、行って来る!』
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『【カルマ】さま! ようこそ、【アルグリア戦記】へ! 現在、継続プレイ中のアバターはご座いませんが、新規アバターでプレイを始められますか?』
純白の空間に浮かぶ執事服に身を包んだ黒猫の姿の、【アルグリア戦記の総合案内人】である【ジョドー】が、常に変わらない慇懃な動作でカルマを迎えた。
『ああ、ジョドー。今回は【ゲーム世界に転生】の【カルマ】でプレイするよ!』
『なるほど! 【創造神の試練】クリア特典ですかカルマさま? ほう、特別シナリオですね、・・・・・・【ゲーム世界に転生】? なんと厨二病溢れるネーミングでしょう! 此のジョドー、呆れを通り越して笑ってしまいそうです!』
そう言いながらも、全く感情を表に出さないポーカーフェイスの執事に、カルマは内心で苦笑をしてゲームスタートの準備を始める。
特別シナリオ【ゲーム世界に転生】を選択券で指定し、プレイアバター【カルマ】を選択する。
あれ、封印状態じゃないぞ? 如何なってるんだ?
キャラアバターのステータス情報を見ながら、カルマは訝しむ。
スキルと能力値欄で、ポイント固定の封印表示が無い!
はて、特別シナリオってイージーモードなの?
まあ、無いなら無いで問題は無い。
次に能力値を限界突破券で上限値を解除にして、英雄ポイントで上限一杯まで限界値を上げていく。
う、うん? あれ、未々上がり続けるぞ?
一千億英雄ポイント券を使用してポイントを獲得してと!
おっ! 百億英雄ポイントで【∞】に為ったぞ!
筋力・耐久力・知力・敏捷・器用・魅力の各能力値をマックスの【∞】まで上げる。
状態値である生命力・魔力・精神力・持久力は、育成次第で人種種族関係なく無限に成長が可能だった。
状態値まで【1】ポイント固定だったら、【創造神の試練】はクリア出来なかっただろう。
次にスキルだ。此れは悩むな。スキル枠撤廃券で制限を解除。現在所持している全てのスキルを付与するのは、容易い。
だが、スキルは生き物なのでスキル同士で相性が悪いと、逆に力を発揮出来ない。
目指すは両親の早世を阻止する。【創造神の試練】でアルグリア統一制覇を為し遂げた仲間達の無念を全て改変する。
其の為に全ての特典とポイントを使用して、プレイヤーネーム【カルマ】なら絶対にしない無双プレイを為ると決めていた。自重はしない。
十二万三十四回。合計でプレイアバター【カルマ】の両親が亡くなった回数だった。両親が脳裏情報で事切れる度に、胸の奥がチクリと痛んだ。自分の為に文字通り命を投げ出した両親。
辛苦を共にし、文字通り命を懸けて大陸統一制覇を為し遂げた仲間達。誰もが身体に、心に傷を負っていた。共に戦い共に笑い共に死んだ仲間達。何万回と見た戦友の死。無念の想い。全て俺が変えてやる。運命を覆し塗り直し改変する。
カルマはそう心に決めていた。
スキルの選定は、最終スキル構成を想定して逆算(目的地から逆に辿る算段)で作り上げていく。両親を仲間を助ける為、カルマは未来地(最終目標)を設定し、現在地(生まれた時)から小目標を設定し、ルートを設定していく。其れを為すスキル構成を的確に付与していくのだった。
お、アイテムの持ち込みも制限がないぞ?
スゲー、流石は特別シナリオ! やっぱり超イージーモードだ!
常のカルマなら喜ぶ処か、渋い顔に為る状況だが、何せ今回は万が一にも失敗は許されない。何故なら特別シナリオ券は一枚しかない。失敗すれば再度【創造神の試練】をクリアしても貰えるか不明だった。
過去のシナリオでもシナリオマラソン(特典目当てで何回も同じシナリオをプレイする事)での特典獲得防止の為に、初回しか獲得出来ない限定特典も存在したからだ。
ふ~ん、子孫での継承プレイは、不可なのか?
全てのカスタマイズを終えたカルマは、ジョドーに【ゲームスタート】を申告する。
『準備は万全のようですね。カルマさま、・・・・・・』
執事の言葉には、憂いがあった。顔には全く表さない感情が、ノンプレイヤーキャラクターを装うジョドーの心の裡に在った。
『如何したの、ジョドー? 何か心配事でも在るの?』
普段とは様子の違うジョドーにカルマは、小首を傾げる。
『いえ、全く問題はありません! 【カルマ】さま、準備が整いました! お元気で!』
『行って来、えっ?(何、お元気でって?)』
珍妙な顔をした侭のカルマが、エフェクト処理され分解されながら消えて往った。
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「おぎゃああああああああああああああああああ~!」
「マルナよくやった! 元気な男の子だ! ・・・・・・よし! 【カルマ】と名付けよう!」
「カルマ、うっ、うう・・・・・・生まれてき、てくれて・・・・・・あり、がとう~」
お元気でって何なんだよ? 如何言う意味だよ、ジョドー?
俺は普段と様子の違う執事の言葉が、妙に心に引っ掛かっていた。
まあ、今更考えても仕方ない。シナリオクリア後に聞けば済む事だ。
特別シナリオ【ゲーム世界に転生】でも、始まりは【創造神の試練】と全く一緒だな。
そりゃそうか、違ってたら逆に変だ。
さあ、此処からは時間との勝負だ。呑気に状態値を上げている訳にはいかない。そんな緩い時間はない。設定した小目標をクリアする為に早速動き出す。
其の前にステータスの確認をしないと! 俺は脳裏情報に自分のステータス情報を表示した。
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【情報表示】:▼
氏名:【カルマ】
個体LV:【1】
備考:▼
年齢:【0歳】
種族:【森精霊人と普精霊人の混血】
身分:【未設定】
職業:【未設定】
称号:【異世界転生者】▼
【異世界転生者】:転生した異界者の称号。異世界言語を使用可能。
【プレイヤー】▼
【プレイヤー】:ゲームプレイヤーの称号。ゲームシステムを使用可能。
才能:【分体分裂★】▼
【分体分裂★】:母体と分体に分裂する能力スキル。
【存在遮断★】▼
【存在遮断★】:存在を別次元に隔離遮断する能力スキル。
【迷宮創造★】▼
【迷宮創造★】:迷宮を創造する技術スキル。
【魔力無双☆】▼
【魔力無双☆】:現在の魔力値×10000倍にする能力スキル。
【状態異常無効☆】▼
【状態異常無効☆】: 諸有状態異常を無効状態にする能力スキル。
【心眼☆】▼
【心眼☆】:鑑定眼の上位版の能力スキル。
【神童LV1】▼
【神童LV1】:十八歳まで獲得経験値×10倍とする能力スキル。
【浮遊LV1】▼
【浮遊LV1】:空中に浮く能力スキル。
【時空魔法LV1】▼
【時空魔法LV1】:時空を操る魔法スキル。
【無属性魔法LV1】▼
【無属性魔法LV1】:無属性の魔法スキル。
【他】▽
説明:▼
【運命と宿命の申し子】
【状態表示】:▼
生命力:【6/6】
魔力 :【80000/80000】
精神力:【9/9】
持久力:【3/3】
満腹度:【11/100】
【能力表示】:▼
筋力 :【1】
耐久力 :【1】
知力 :【1】
敏捷 :【1】
器用 :【1】
魅力 :【1】
【部隊編成表示】:▼
統率力:【未設定】
攻撃力:【未設定】
防御力:【未設定】
機動力:【未設定】
持久力:【未設定】/【未設定】
戦法力:【未設定】/【未設定】
士気力:【未設定】/【未設定】
詳細:▼
主将:【未設定】
副将:【未設定】
副将:【未設定】
部隊:【未設定】
戦法:【未設定】
特性:【未設定】
説明:【未設定】
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ブホッ! 何だよ、称号【異世界転生者】って? 【ゲーム世界に転生】ってそう言う意味かよ?
俺は全てを察した! つまり【異世界アルグリア】に転生した設定でプレイするシナリオなんだ!
ジョドーのあの様子も、あの言葉も、雰囲気を盛り上げる設定だったんだ!
何だよ、実は本当にゲーム世界に転生したかと焦ったじゃないか! ジョドーに一杯喰わされた!
其れで、【プレイヤー】の称号も在るのか。
さてこうしている場合じゃない。
俺は両親の一瞬の隙を付いて、ユニークスキルの【分体分裂★】を使用し、母体は眠った振りをして、分体は【時空魔法LV1】の【短距離転移】で屋外に跳んだ。
何だかワクワクするな! 其れじゃ、例の処へ参りますか!
俺は真っ裸の侭で、極寒の吹雪の中を短距離転移で進んでいく。
脳裏地図と脳裏情報から、目的地への最短距離を空中に浮かび短距離転移と併用して進む。
時折、個体レベルを上げるご褒美タイムを満喫する予定だ。
おっと、スノーラビットだ!
俺は気配を隠蔽するスキルの最上位であるエクストラスキル【存在遮断★】を使用する。此のスキルは其処に存在しながらも、本当の身体は別次元に存在するスキルで、ファントムロード(種族)でプレイしたアバターでの完全制覇クリア特典だった。
現在の次元に於いて、存在するが存在しない、姿も気配も熱も臭いも感じる事は無い。尚且つ、通常武器ではダメージを負わない。聖属性武器以外は物理無敵のチートスキルだった。まあ、聖属性攻撃に激弱なんだけどね、・・・・・・
ブォン!
空気を切り裂く透明の礫が、スノーラビットを襲う!
【無属性魔法LV1】の無属性の魔力を、ドリルのように回転(攻撃力を上昇する)させながら、殺傷能力を高めた礫がスノーラビットにヒットする!
バシュッ!
透明の礫はスノーラビットの眉間を、寸分違わず打ち抜いた。
そして、真っ赤な華を、真っ白い雪原に咲かせたのだった。
へぇ~、綺麗だ! ・・・・・・、じゃあないわ!!!
俺は一人突っ込みと言う特殊な高等テクニックを、唯一人で披露して唖然とした。
純白の雪が降り積もる雪原に咲いた一輪の華のように、真っ赤な血が確かに其処には在った。
普段はエフェクト処理され、溢れるように粒子が舞い散る処だ。
マジッスか? 本当に冗談ではなく転生したの?
俺は脳裏情報から、運営への【GMコール】をする為にコールボタンを押そうとしたが、・・・・・・ボタンが無い?
マジッスか? いやいや、インダストリアのクリエイターはイカれているからな、此れは何かのドッキリ?
演出の一環とも言えるか、・・・・・・言えるか!!!
俺は一人突っ込みと言う特殊な高等テクニックを、唯一人で再度披露して疲労感に襲われた。
現実世界と仮想現実世界での唯一の違いは、血のエフェクト処理だった。
プレイヤーの精神を護る為のシステム。其のシステムを切るのは、【仮想現実世界の原則】に大きく違反する。
其れで精神に異常を起こしたら、賠償額も天文学的な数字が提示されるだろう。
ふむ、他プレイヤーとの通信システムのボタンは在るが、灰色表示で何かロックが掛かっているようだ。
其れに、緊急時の【ゲームアウト】ボタンも無い、・・・・・・よ?
やっちまったな! ジョドー!! やっちまったな!!!
俺は【ゲームスタート】する時の、【アルグリア戦記の総合案内人】であるジョドーの言葉を思い出していた。
『いえ、全く問題はありません! 【カルマ】さま、準備が整いました! お元気で!』
全く問題在り捲りじゃないか、ジョドー?
聞いてないよ~、ジョドー? 此処は本当に異世界なのか?
ドッキリイベントじゃないのか?
異世界なら、俺がお亡くなりになったら【ゲームオーバー】為らぬ、【ライフオーバー】に為っちゃうの?
俺、如何為っちゃうの?
ゲーム世界に転生って、何じゃ! そりゃあああああ~!!!
「おぎゃああああああああああ~! (ゲーム世界に転生って、何じゃ! そりゃあああああ~!)」
暖かい暖炉の炎に照らされながら、母体のカルマも泣き叫ぶ。
「よ~し、よしよし~お腹空いたの~? 泣かないで~」
ウグウグっ! ・・・・・・母ちゃん、・・・・・・母乳が美味すぎる・・・・・・、ゲポっ!
マルナにあやされ授乳されるカルマは、至福に包まれた。
「あぅあぅあぅあああ!!!(テメエ、知ってやがったな! ジョドー!!)」
極寒の雪化粧の中、空中に浮かぶもう一人のカルマが真っ裸で叫ぶ!
其の視線の先には、真っ赤な血の飛沫が華のように咲いていた。
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【アルグリア戦記】には、セーブ機能は存在しない。全て最初からのスタートと為る。現実の世界で、セーブなどは出来る筈もない。此処は【アルグリア世界】、もう一つの現実の世界。現実の一秒が、三千百十万四千秒に相当する仮想の現実世界。現実の一時間が、百二十九万六千日(三千五百五十年と二百五十日)に相当する【悠久の歴史を刻む世界】。
果たして、【アルグリア世界】は、仮想の現実世界なのだろうか? 其れとも、実はもう一つの現実世界【異世界】なのだろうか? 其の答えは【プレイヤー】だけが知っている。
To be continued! ・・・・・・
妄想ファンタジー歴史シミュレーションゲームをゲーム化したい作者が、お届けしました! 如何でしたでしょうか?
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最後に、読者の皆様に感謝を、お読み頂き、ありがとうです!
改訂:▼
【2020/10/10 迷宮制作LV1を、迷宮創造★に修正しました】
【2020/10/10 ゲームに転生ってを、ゲーム世界に転生に修正しました】




