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第29章 眠らない視線

数時間後、夜がまだ二人を包み込んでいた頃、ズリとズリカは村に戻ってきた。空気はより冷たく、より静かになっていた。


「また門を飛び越えよう、娘」

ズリが囁いた。声は低く、ほとんど冗談めかしていた。


ズリカは弱々しく微笑んで頷いた。

彼は流れるような動きで彼女を抱き上げ、走った。跳躍は完璧だった:脚が推進力を生み、体が巨大な城壁の上を弧を描いて越え、反対側に音もなく着地した。


だが、何かがおかしかった。


濃い霧が村の地面を這い、灰色で動かず、まるで空気そのものが死んだかのようだった。ズリは眉をひそめた。


「妙だな……」


彼は慎重にズリカを地面に下ろした。そして感じた。それは匂いでも音でもなかった——存在だった。重く、古く。首筋に冷たい指が絡みつくような。


「まさか彼女が……」

彼は声が震えながら囁いた。「彼女は眠っていたはずだ。どうして目覚めた? 彼女は……」


ズリカが顔を上げた。誰かが彼らを見ていた。遠くからではない。内側から。


霧がゆっくりと晴れ、広場の中央を露わにした。


カエリラがそこにいた。


骨の玉座に座っていた——割れた頭蓋骨が不規則に積み重ねられ、椎骨が不気味な彫刻のように絡み合っている。彼女の目は半開きで、眠たげだったが、固定されていた。赤い目は灰の下の残り火のように低く燃え、青い目は永遠の氷のように鋭く切れ込んだ。黒い瞳は瞬きしない。それらは光を飲み込み、彼らの間の空間を飲み込んでいた。


ゆっくりと片足をもう片方に重ねた。乾いた血で汚れた足が宙に浮かび、地面が触れるのを恐れるかのように。右腕は玉座の背もたれに置き、長く細い指が骨の亀裂をなぞっていた——その落ち着きが背筋を凍らせる。左腕はだらりと体側に垂れていた——だが二人とも知っていた:その腕は一撃で広大な領域を消し去ることができる。


ズリは唾を飲み込んだ。その音が静寂の中で大きすぎた。


「夢遊病のはずだ……」

彼はズリカに囁き、自分を納得させようとした。「洞窟に戻ろう。今すぐ」


二人は一歩後退した。


カエリラの目が追ってきた。

正確に。

首を動かさず。ただ瞳だけが、ゆっくりと、避けようもなく動いた。


ズリとズリカは同時に頭を下げた。見返すことは死を招くかのように。ズリの心臓が激しく打ち鳴った。彼は声に出さず思った:この恐怖の本能は何だ? 俺のパートナー……これまで戦ったどんなものよりも恐ろしい。


彼はズリカの背中に手を置き、優しく前へ押し出した。


「娘……お前の母さんを見るな。いいな? ただ歩け。俺を連れて行ってくれ。お願いだ」


二人は歩いた。短い、抑えた足取り。村が果てしなく感じられた。背後で、その視線の重さが決して軽くならなかった。まるで息をする影を首筋に背負っているようだった。


何分も——何時間にも感じられた後——ようやく洞窟の入り口にたどり着いた。二人は冷たい地面に崩れ落ちた。ズリは出口の方を振り返り——凍りついた。


カエリラがそこにいた。

立っていた。動かず。

体は骨が正しく従わないかのように弛緩していたが、背筋はまっすぐ。闇の中で輝く目:赤と青、悪夢の双子の灯台。霧が彼女を追い、脚に生き物のように巻きついていた。彼女は胃を締め付ける映画から抜け出してきたようだった——死んでもおらず、生でもない。その中間にある何か。見ることができるから見ている何か。


ズリは世界が回るのを感じた。


「このもの……純粋じゃない……」

震える声で囁いた。


彼は地面に横たわり、目を強く閉じた。

足音が始まった。ゆっくり。引きずるように。洞窟の中に爪が石を引っ掻くように響いた。


ズリカは彼の後ろで震え、体を父親にぴったりくっつけ、消えようとしていた。

カエリラが近づいた。

ズリの横に横たわった。

近すぎる。

まだ目を開けたまま。まだ見張っていた。

赤と青が闇を貫き、彼に固定されていた。


ズリは気を失った。

純粋な恐怖による、抵抗のない気絶。


ズリカは全身を震わせ、影に縮こまった。


「もう二度と……夜に出ない……」

彼女はほとんど聞こえない声で囁いた。


洞窟が静寂を飲み込んだ。

だが視線は続いていた。


(次章へ続く)

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