第3話 旅立ち
のんびり更新中ですo(^o^)/~~
「えーっ、リフォーム、リフォーム、裏口のリフォームはいかがですか!!
今なら格安、1000ジェニーでお引き受けしますよ」
ロンドは村の家々を訪ねながら、自らのスキルで生活することを考え、裏口を作る仕事を始めた。
1000ジェニーという格安料金(日本円で一万円程度)のため、最初はまずまずの需要があった。
一日2件も仕事があれば、元ではただなので十分生活できる。何なら二日に1件でも食べるには困らない。
しかしながら、ロンドの住む小さな村には、家屋そのものが少なかった。
それにもともと裏口がある家は2つめの裏口を作ろうと思うことがない。
すでにある裏口にスキル裏口を使っても新しくなるだけであり、特別な機能が付加されることは無かった。
もっとも、壊れた鍵などはスキルの力で修繕されるので、裏口修理は需要が無いわけではない。
しかし、修理に1000ジェニーも出す人はこの村の経済状況を見るにつけいそうも無かったので、ロンドは修理100ジェニーに値下げしている。
それでも、10日ほど営業すると、村の裏口需要は満たされてしまい、新たな仕事は全く来なくなった。
「父さん、母さん。
俺、明日から町に出て仕事してみようと思うんだ」
「そうか、もうこの村では仕事がないか」
「町を拠点にするにせよ、この村から通うにしろ、きをつけるんだよ」
夜に両親へと町で裏口作成の仕事をしてみたいと告げると、父も母も快く許可してくれた。
一番近いゴリアテの町までは徒歩でも1日の距離である。朝早くに出れば夕方には着くだろう。通うとしても最低二泊三日で、中日にしか仕事できない。ここは町に拠点を設けて仕事をするしかない。
とりあえず、向こうでは冒険者に登録して、仕事を募集しながら活動する方向で両親と話をし、翌朝、日の出とともにロンドは旅だった。
途中の小川で水を補給しながら歩き続け、あと1、2時間で町に着くというところで、ロンドはふと右手の崖から何かの気配を感じる。
「何だ?
何かあるのか……」
基本的に草原が続くのどかな風景に未舗装の里道が平坦な地形を求めて緩やかに蛇行しているのだが、ここには右手の四半里(約1km)ほど向こうにそこそこの高さの断崖が切り立っている。
断崖の上は森になっており、まあまあ強い魔獣が出ることで知られている。
「まだ日も高いし、寄り道しても明るいうちにゴリアテへ着けるかな」
ロンドはどうしても崖が気になり、1時間程遠回りしてでも確かめたくなったのだ。
そして、道から外れることしばし、ロンドは高さ10メートル程の切り立った崖の元にたどり着き、真っ黒な洞穴を発見した。
「これって、ダンジョン?」
この世界では希にダンジョンが発生する。
ダンジョンは宝箱や鉱石・貴金属で人々を引きつけ、魔物を発生させて侵入者を糧とし成長する。成長すれば魔物の質も量もどんどん向上し、ダンジョン自体も大きくなる。そして大きくなりすぎれば魔物があふれ出て被害を周辺へと拡大させる。
見つけたら早めに始末するに限る。しかし、力の無い人間はダンジョンに殺されるだけだ。
しかし、ロンドが見つけたダンジョンはできたてのほやほやに見えた。
新しいダンジョンには強い魔物がいない。それがこの世界の常識だ。
元々ロンドは戦闘向きのスキルが手に入れば魔物の討伐やダンジョンの攻略で金を得て生活するつもりだった。しかし、もらったスキルが『裏口』だったため、夢をあきらめて裏口リフォームに取り組んでいるのだ。
「できたてのダンジョンなら、俺でもなんとかなるかも知れない」
ロンドはこの考えを捨てることができなかった。
旅の護身用に村で貯めたお金の半分を投資して買った鉄製の諸刃片手剣を鞘から引き抜くと、警戒しながらダンジョンらしき洞穴へと歩みを進める。
その先にはロンドが考えている以上の脅威が待っているのだが、今のロンドは知るよしもない。人には自分だけはなんとかなると思い込む本能がある。今のロンドもその本能に支配されているのだが、自分で気がつくことはできないのだった。
主人公の名前がロンドとロイドでぶれていましたので訂正しました。
応援よろしくお願いします。




