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51-2

「で、連れて帰ったと言う訳ですか・・・・・」


「すまん・・・・・あまりに呆気無く倒せたもんだから、後回しにしたのが間違いだった・・・本当にすまん!」


事情を説明し、呆れ顔の皆に頭を下げて謝った。


「頭をお上げ下さい。我等は主殿の決めた事ですので構いませぬが・・・・・」


そう言ってギービルがチラリとリトラを見た。


「・・・はぁ・・・・・仕方ありませんね。そこがご主人様の良い所でも有りますし・・・・・」


「有難うリトラ。取り合えず飯にしようぜ、必要な物とかは明日にしてさ」


「ごはんたべるぅ~」「あたしもおなかへったぁ~」


そんな訳で俺達に新しい家族が増える事になり、まずは名前をと二人に聞くと。


「し~ちゃん」「く~ちゃん」


と、お互いを指差して答えた・・・・・おそらく白と黒って事なんだろうが、良いのか?

まぁ本人達が言っているのだしと元天神を『シィ』元邪神を『クゥ』と呼ぶ事にした。


そして夕食後にアクアに頼んで風呂に入れて寝かせようとした時だ、クゥがギービルと、シィがデミスと寝ると言って抱き付いて離れない。

俺が連れて来たんだし、二人の迷惑になるからと引き剥がそうとしたが、うちにはリトラが居るから嫌だと言う。

他の皆は如何かと聞いてみると、ティゲルは弱そう、ニクスは優しくなさそうと言い、マサトに至っては目が気持ち悪いと散々な言われようだった。

因みに俺だけなら良いそうで、リトラはちょっと怖いのだそうだ。

そしてギービルとデミスはかっこいいからだそうだ。


まぁニクスの見た目はは硬いイメージだしティゲルは・・・まぁ頑張れ。


落ち込むティゲルとマサトの肩を叩いて皆を送りだし、一夜明けた翌朝。


「「おはよ~あるじ~」」


「あ、ああ、おはよう・・・・・なぁ、なんか大きくなってないか?」


「はぁ・・・何故か起きたらこのように一回り大きくなっておりまして・・・・・」


「・・・・・ハハハ・・・寝る子は育つってか・・・ハハハハハ・・・・・」


三歳児位だったのが一晩で五歳児位になっていた。

ご丁寧に巻頭衣の様な服まで身体に合わせて大きくなってるし。如何なってんの?!


そして、その日の昼食後の昼寝中にまた大きくなった。こう、グググッって感じで。

これには流石に吃驚したが、この調子で直ぐに成長するなら元に戻る日は近い訳で、もし成体に近くなって悪さするようならばと、覚悟を決めた。


「あ、あのう・・・クゥに個室を用意して貰いたいのですが」


翌日の昼過ぎにギービルが進言してきた。


「・・・・・あ、ああ、そうだな、流石にここまで大きくなると一緒に寝る訳にもいかないよな」


二人共昼寝が終ると十二、三歳前後の見た目になっていた訳で、今夜中には十五歳前後になる。ギービル的にはキツイ物が有るだろう。色んな意味で。


だが、二人はこれに猛反発。

先ずクゥがギービルと結婚するとか言い出して、シィが私は結婚するならニクスが良いから一緒に住むと言い出し抱き付いて離れない。

どうせ直ぐに大人になるから今から住んでも大して変わらないから良いじゃないかと言い募り、ギービルとニクスはしどろもどろになって碌に反論出来ない始末。


「あ~もうお前等、各自の部屋で二人きりで話し合って来い!」


夕食時に憔悴したギービルとニクスが満面の笑みを浮かべるクゥとシィに腕に抱きつかれてやってきた事は言うまでもないだろう。

そしてマサトがデミスに飛びつき殴られて、ティゲルは枕を涙で濡らすのだった。

ここまで読んで頂き有難う御座います。

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