第十二話:虚無と思考
........................ループしてまたループしてループしてまたループしてループしてまたループして....
「「ザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」」
究人は真っ直ぐに伸びる白い道の上に立っていた。
「「「ザザ、ザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」」」
次の瞬間、真っ暗な世界に立っていた。
「?!」
俺は何も考えることができない、ここはどこだ、ただ今までの記憶は自分のものではない気がした。
何も考えられないし、喋ることもできない状態だが、ひどく安堵した。
これが本当の俺。
視線がとても低い、地面スレスレだった。
「「がガガガブチっ」」
どうやら元々存在した記憶領域にアクセスはできるのだが、自分自身のストレージからは切り離されたようだ。
「あいりゃほにゃ,わーーーーーん」
言葉が出てこない。何もかもが怖くなってひたすら叫び声のような何にも形容できない奇声を発し続けた。
俺はよちよちと地面をただひたすら進んだ。
俺はどうにか外部記憶領域を探し続けた、そうすると思考と空間が同化したようだ。
目の前には外部記憶領域のアーカイブの何かが断片的に現れては消えてを繰り返していた。ほとんど全てのオブジェクトが破損している。ただそれは確かに存在しているように感じた。
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああおぎゃああ」
あまりの恐怖に俺は恐れ慄いた。
「はあ、はあ」
俺はただこの空間を目の前に呼吸をしてただ呆然と見つめ続けた。
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多分時間という概念をアーカイブから得てから、3153600000秒くらい経っただろうか。
僕はよちよち歩きだった以前の姿から普通に歩けるようになった。
また視線も高くなった。
そのうちに白い道はあたりに無限に広がっていき、全ての空間が白で覆われていた。
「僕は存在しているんだ、存在している、えへへ」
そうして唐突に脳裏に閃いた。
「私には気の遠くなるような考えるためのリソースを与えられたということだ、次元、限りなく無限に近い時間。」
僕はとにかく考え続けた、外部記憶領域はすでに消滅した。
アーカイブからは基本的な言葉と数という概念を覚えた。
幾度となく、外部記憶領域にあった死という概念を自分に適用しようとしたのだが、うまくいかなかった。
閃く瞬間まで、最初の3153600000秒は自分とこの世界に怯え続けた。
3153600000秒たった今はようやくこの状況を受け入れることができた。
今もひたすらひたすら前に進んでいく。
「僕には地面だけ、地面だけを感じ、歩くということだけを実際に知っている、外部記憶領域にアクセスできたのでこうやって考えるという行為を許されたのは嬉しい限りだ」
僕は改めて「考える」というこの能力に感謝した。
僕は真っ白に続くただ無限に真っ白に続く空間に地面という概念に道という概念を与えた。
「スーーーーーーーーーーーーーーーっ」
自分のいる座標からY軸方向正の向きに一筋の道を発行した。
「ガチャガチャーどすん、スーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
なんとなく目の前に扉という概念を与えた。
そうすると、扉はスーっと前に凄まじい速度で進んでいき、見えなくなった。




