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記憶に残る夢  作者: 短髪
1/3

2020年 1月

つい最近見た夢の話です。私は現在壁の薄いことで有名な家具家電付きの例の物件に職場の異動と共に転居してきました。私の住んでいるお部屋は一階それも両隣に加えて二階にも人が住んでいる状態です。


入居して間もなく私は地獄を見ることになります。

入居してすぐ行われたのは”夜7時から9時ぐらいに壁を3回ノックして人の反応を伺う動き”です。

コン、コン、コン。・・・コン、コン、コン・・。

そして聞こえてるクスクスと笑う声。

隣人の「おえぇぇぇ」という嘔吐する声、「あぁぁぁ」という罵声、「はぁぁ」という吐息。

気味が悪くなった私はテレビを見ることに・・よくアニメやバラエティを見るのですが”何を見ているのか、自分が見ているかの如く両隣のテレビ音がはっきりと聞こえます。”そして双方のテレビ音を打ち消すかの如く両隣がテレビの音量を上げる為音はより五月蠅く、私の部屋を板挟みしていきます。


怖くなった私は友人や恋人と電話をするようになりましたが、後日不動産会社から「話し声がする」「笑い声がする」というクレームのかかれたポスティングが投函されていました。

自分は我慢できなくなり、不動産会社に事の有無を伝えましたが「集合住宅ですので双方で気を配って生活して下さい。」の一点張りで謝罪の言葉もなく話になりませんでした。


”テレビの音とテレビの音で打ち消す。”テレビって他人の音を打ち消す物だったでしょうか?

まるで「お前のテレビは耳障りだから聞きたくない」と言っているかのようです。

それがここでの暗黙のルールなのかなと感じた私は自身の小さいテレビを持参し休日の昼間のみテレビを見るようになりました。


そしたら隣人が倍の音量で相手のテレビ音を打ち消すかの如くテレビを見始めます。酷い時には私が見てるテレビの感想まで呟いています。「きっも」「あー懐かしい」「ふふふっ」みたいな言葉を吐いているのも明確に聞こえてきます。私がテレビをつけ始めて呟いているので恐らく間違いはないでしょう。


ここまで音が響くので当然、生活音だだ漏れです。フローリングの為掃除機をかける音、物が落下する音すべて明確に聞こえてきます。深夜でのいびきなんてまるで”同じ部屋にいるような臨場感”が味わえます。私は少しでも音を抑えようと電気カーペットを持参し、掃除機をかけずに済む対策、テレビをテレビ台ではなく壁から話した位置に設置する対策等を行いましたが”全部聞こえている”ようです。


常に他人の音が聞こえる緊迫した緊張感はまるで廃病棟を歩いているかのような恐怖心にむしばまれます。

仕事が交代勤務で日に日に寝不足に陥り、3時間睡眠が続くようになっていきいつしか住宅でのストレスのせいで周期的に自分の感情を制御できなくなっていきます。職場でのミスが回ってきた際に上司に噛みつくようになり、物を叩いてしまったり・・どうにもならない感情が一気に湧き出ることが度々見受けられるようになりました。


そんな中気を失うように眠る日も度々ありましたが、夢を見ました。

はっきりと明確に覚えているわずか数秒の夢です。





私の目の前にある一つの薄型テレビ。急に電源が入り、なぜか昔ながらのノイズのかかったかのような画面に切り替わります。ノイズのかかっている中、映り込むのは赤いバックに黒い刻印のような文字で刻まれた言葉・・。


not error


そっと囁かれる死にかかるような声で発音されたのではっきりと覚えています。ノットエラー・・その言葉を聞いて目が覚めました。


この言葉が何を示しているのかはわかりませんが、ノイズのかかったテレビというのは”先が見えない”状態の事を表しているようです。そして意味深なこの言葉、気になって検索してみましたが存在しないようです。

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