19.アリアの成立条件
これは私の成立条件ではありません。
私が立っている。
人の形をした私自身が、立っている。
何もない、場所に、私を見てる私も私。
全てを観測している、自分自身が成立条件。
目玉がある、私の目、私を見てる。
私も、私の目を見てる。
私の目にも、私の目が写ってる。
「私は立ってるよね」
私は立ってる。
私を見る違う、巨大な目がある。
アリアがいる。
いつもと同じ形、私はアリアを見てる。
アリアも私を見てる。
アリアの目は私の目。
ハートがいた。
目がもっと大きな目に見られ続けてる。
「怖い?」
目がある。
「怖い?」を見てる目。
今、殺したい。
今、絶対に殺したい人がいる。
でも、それが本心なのかわからない。
その人と過ごした時間は、楽しかった。
でも、裏切られた、だから殺したいのに、嫌いなのに、楽しかった、嬉しかった、わからない、嫌いなのに、確かに好きだった。
友達なのに、もう会いたくない。
泣きたい、辛い、やめて、
これは他者、私じゃない。
私は見てる。
人がたくさんいる、たくさんいる。
生きてる、死んでまる、殺してる、戦ってる、満たしてる、関係してる。
法則がある、次元がある、もっと無限に次元はある。
宇宙がある、無限にある、もっと、もっと大きな宇宙がある。
可能性が、分割して、分割して、増殖してる、無限がさらに増殖している。
物語がある、無限にある、再帰する。
階層が、上と下を、外と内を失ってる。
再帰がある、外がある。
矛盾がある、再帰がある。
人間の外がある、再帰もある。
再帰もある、再帰もある、再帰もある、
私が見てる。
無限が続く、数が無限でも、続く、終わりでも、続く、絶対でも、続く、無いのに続く、矛盾してても続く、でも、見てる私の目が、
追ってる、私の目が、
全体を見てる、私の目が、
存在する、無限が、
私は見てる
「私は見てる」
見てるよ全部
そこは一言で言えば、ファンタジーな世界。
空は青く雲ひとつない綺麗な空。
周りを見渡すと平原が広がっている。
少し遠くにはログハウスや林のような木々が並んでいる。
正面には数キロ先に城壁と奥の方にファンタジー風の巨大な城が聳え立っている。
肌寒い風が吹き、種々が揺れる。
まるで肌寒い日の冬が明けた春のような場所。
その平原の真ん中で、白い髪の人が座っている。
「この世界は現実だ」
そんな、本が沢山の本が糸にぶら下がっている空間の一つにあった。
そこでは、本を描く、アルディがいた。
アルディは、
「これが現実」
アルディはそう言った。
アルディがいる場所には、他にも0と1が表記されている。
文字が存在している。
音が存在している。
概念が存在している。
考えが存在している。
そんな、場所の小説があった。
そんな、感情相場という小説があった。
そんな、現実があった。
そんな、現実を描いてるリオという作者がいた。
その作者を、
こんな、現実と物語を全部見ている、目があった。
現実の中に小説があった。
その物語は、キャラクターが「この世界は現実だ」と言った。
なのに、それは小説だった。
でも、小説がある現実は別の小説の中の物語だった。
「変わった」
感情相場は現実、でも感情相場は小説。
「変わった」
現実なのに、物語。
感情相場は物語、でも現実はリオの物語。
「変わった」
リオは感情相場のキャラクター。
「変わった、変わった、変わった、変わった」
存在する?
存在できる?
「そんな、物は存在しない」
存在は簡単に存在できるわけじゃない、条件がある。
固定。
私はハートを見た。
背後にアルディを見た。
「ハート、お前はなぜか今、変化してない、だから、消える必要がある」
ハートは変化している。
ハートは成立しなくなった。
「私にお前は成立しない」
私が条件なんだよ。
私を見た。
絶対に突き通すことはできない盾
絶対に突き通すことができる矛
「変わってる」
突き通す、突き通せない、突き通す、突き通せない、
「変わってる」
でも、どちらも存在する。
私に固定された。
矛盾が固定された。
絶対に突き通す矛、絶対に突き通さない盾
「変わってない」
固定するのは誰だと思う?
「私」
私が見た物しか存在しない。
「だから、私を見るな」
私が立っている。
見ている目が、止まった。
私は確かに瞳の中に写っている。
「もう、誰も見てない、いや私は見てない、だから、私を見ることは誰もできない」
人間も人外もアリアやアルディ、ハートですら、私を見られない。
私自身であっても、
だから、私は成立しない。
私は私を見ていない、存在していないでも、私は見られていないだけの停止点




