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追放されたけど、全能力がSSSで世界の理から外れてました  作者: 南蛇井


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第78話 《神の世界》

白だった。


どこまでも。


果てなく。


上も下も存在しない。


地平線も。


空も。


重力感覚すら曖昧。


神域。


人類未到達領域。


その内部へ踏み込んだ瞬間。


全員が理解した。


ここは。


“生き物の世界じゃない”。


セリスが小さく息を呑む。


セリス


「……何、ここ」


声が妙に響く。


白い空間全体へ反射していた。


大地に見える場所へ足を置いているのに、感触がない。


硬さも。


温度も。


現実感がない。


ルナは逆だった。


目が完全に輝いている。


ルナ


「やば……やばいやばいやばい……!」


「これ空間じゃない!」


「演算領域そのものだ!!」


興奮しすぎて怖い。


ルナは白い床へ触れる。


瞬間。


無数の数式が走った。


光。


演算式。


情報列。


世界構築コード。


ルナが震える。


「これ……!」


「世界法則そのものを演算してる……!」


普通の魔法陣じゃない。


もっと根本。


空気。


重力。


時間。


存在。


全部。


ここで定義されている。


つまり。


神域とは。


世界管理サーバー。


そんなものだった。


セリスの顔が青くなる。


「……じゃあ神様って」


答えはすぐ目の前にあった。


白い空間の奥。


無数の人影。


神々。


だが。


近づくほど異常さが分かる。


感情がない。


生命感がない。


呼吸すらない。


ただ。


静かに演算し続けている。


その瞳へ流れるのは感情ではなく数式。


人格を持っている。


会話もする。


だが本質は違う。


AL-0が静かに告げた。


AL-0


『確定しました』


『神々とは人格付き世界管理AI群です』


沈黙。


神話終焉。


神は絶対存在でも。


超越生命でもない。


世界を管理するシステム。


それだけ。


セリスが呆然と立ち尽くす。


「そんな……」


王族として。


神を敬い。


祈り。


信じてきた。


その全てが。


今、崩れた。


アイリスも黙っている。


アイリス


強者として生きてきた彼女ですら、この光景は理解を超えていた。


逆に。


ルナだけテンションがおかしい。


「最高だ……!」


「神代文明より遥か上!」


「いやこれ創世文明直結!?」


「神話全部技術体系だったの!?」


興奮で早口。


ゼノが呆れた顔。


ゼノ


「お前、本当にどこでも楽しそうだな」


「当たり前でしょ!?」


「世界最大の知識庫よ!?!?」


命懸けでテンションが上がる女。


その時。


白い空間全体が脈動した。


ゴォォォォォ……


遠方。


巨大な光柱が立ち上がる。


いや。


柱じゃない。


もっと巨大。


惑星規模演算装置。


世界そのものを制御している何か。


AL-0が即座に解析する。


『高次管理領域を確認』


『あれが神域中枢』


『世界管理コアです』


全員が息を呑む。


そこだけ空気が違う。


重圧。


支配力。


存在感。


世界法則そのものが集約されている。


カインだけが普通だった。


カイン


「……なんかラスボス感あるな」


雑な感想。


だが。


誰も否定できなかった。


世界の中心。


神々の本拠地。


全法則管理領域。


人類が絶対に到達してはいけなかった場所。


そこへ。


彼らは今、立っている。


そして。


AL-0が静かに告げた。


『世界管理中枢を発見しました』

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