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追放されたけど、全能力がSSSで世界の理から外れてました  作者: 南蛇井


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115/130

第115話 《世界式》

観測者最終防衛形態。


それは。


“宇宙そのもの”だった。


観測者


白銀の超巨大構造体が演算宇宙中心へ展開される。


星々が接続される。


銀河が歯車みたいに回転する。


時間層が束ねられ。


因果そのものが固定化されていく。


観測者の声が響いた。


『世界維持最終処理』


『境界存在排除を開始』


次の瞬間。


宇宙が動いた。


因果線。


それが可視化される。


無数。


無限。


生命。


歴史。


未来。


全部を繋ぐ光の線。


観測者はその一本を掴む。


『結果固定』


瞬間。


“カイン敗北”という未来が成立する。


本来なら。


それで終わりだった。


因果は絶対。


未来は確定する。


だが。


カインは止まらない。


カイン


彼が歩いた瞬間。


固定された因果線が軋む。


そして。


切れた。


レオンが息を呑む。


レオン


「因果を……」


「壊した……?」


観測者の演算が乱れる。


『因果固定失敗』


『観測不能』


『再演算』


しかし。


間に合わない。


カインはさらに踏み込む。


その瞬間。


空間上部。


巨大な樹が現れる。


時間樹。


過去。


現在。


未来。


全時間を枝分かれさせる超構造。


観測者は時間樹そのものを操作する。


『時間再構築』


『歴史改変開始』


枝が組み替わる。


世界の歴史そのものが書き換わっていく。


カインが存在しない未来。


人類が管理され続ける世界。


無数の歴史が生成される。


だが。


カインはその樹へ手を伸ばした。


掴む。


瞬間。


時間樹が止まる。


そして。


砕けた。


轟音。


過去と未来が崩壊する。


時間そのものが裂ける。


ルナが叫ぶ。


ルナ


「時間構造が壊れてる!!」


「もう宇宙法則レベルじゃない!!」


その通りだった。


これはもう戦闘じゃない。


概念戦。


宇宙定義そのものの衝突。


観測者が演算速度を極限まで上げる。


すると。


宇宙全体へ巨大方程式が展開された。


星々が文字になる。


銀河が式へ変換。


存在そのものを定義する“宇宙方程式”。


『世界式修正』


『境界存在除外』


その瞬間。


カインの身体が揺らぐ。


存在定義上書き。


“存在しないもの”へ変換されようとしている。


セリスが叫ぶ。


セリス


「カイン!!」


だが。


カインは笑った。


「……なるほどな」


彼は空間を見上げる。


宇宙方程式。


世界式。


世界そのものを記述する根源構造。


そして。


カインは気づく。


自分は。


この式の“外側”にいる。


だから。


干渉できる。


境界存在だから。


カインが手を伸ばす。


世界式へ。


観測者の演算が初めて止まる。


『不可能』


『世界式への直接干渉は禁止』


カインは答える。


「知るかよ」


その瞬間。


彼の指先が宇宙方程式へ触れた。


世界が震える。


白黒反転。


因果停止。


時間静止。


存在定義崩壊。


宇宙そのものが書き換わり始める。


レオンたちは立っているだけで限界だった。


理解不能。


神話超越。


もう神々の戦いですらない。


“創世”そのものへの干渉。


観測者が初めて警告音を発する。


『危険』


『危険』


『世界式汚染確認』


『再起動処理を開始』


次の瞬間。


宇宙全体が白へ染まった。


観測者が。


最後の手段を発動する。


『宇宙再起動開始』

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