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第六話 石嶺先輩耐性

放課後。


部室。


重い空気。


原因は一人。


中山ミツル


中山ミツルが、また石嶺先輩から逃げた。


今回は廊下で遭遇。


目が合った瞬間、


「ッスゥ―――!!」


という謎の呼吸音を出し、


反転。


職員用階段から逃走。


体育館裏でしゃがみ込み、十分動けなくなった。


現在。


部室の隅で毛布にくるまっている。


孔明がため息。


「このままじゃ普通に学校生活に支障出ますよ」


渡辺美由が真顔。


「野生動物じゃん」


周律もうなずく。


「石嶺先輩を見るとフリーズするんですよね」


関羽が腕を組む。


「耐性をつけるしかない」


呂布が立ち上がる。


呂布


「筋トレと同じです」


「石嶺先輩にも漸進負荷を」


「何言ってるかわかんないです」


しかし。


劉備は真剣だった。


「慣れる練習をしよう」


中山。


毛布の中から。


「無理です……」


「できる」


「無理です……」


「できる」


「無理です……」


「できる」


周律が小声。


「宗教勧誘みたい」


劉備。


「誰から石嶺先輩の写真持ってないか?」


「あのう、、、」


中山が恐る恐る挙手。


「あ、あります」


十分後。


部室には奇妙な光景が広がっていた。


ホワイトボード。


貼られた写真。


石嶺先輩。


笑顔。


ピース。


学祭。


浴衣。


なぜか大量。


孔明が引く。


「なんでこんな持ってるんですか」


中山。


「公式です」


「公式!?」


第一段階。


写真を見る。


中山。


少し赤面。


劉備。


「どうだ?」


中山。


「かわいいです」


劉備。


「第一段階は問題なしだな」



関羽。


「弱い」


劉備


「お前はいい!」


第二段階。


動画。


石嶺先輩が文化祭でメイド給仕してる映像。


中山。


開始七秒で床に伏せる。


「尊い……」


「危険オタクの語彙なんですよ」


第三段階。


録音音声。


『おつかれ〜』


中山。


机に突っ伏す。


孔明。


「ダメだこれ」


その時。


ガラッ。


ドアが開く。


全員固まる。


本物。


石嶺先輩だった。


石嶺先輩


「なにしてるの?」


沈黙。


ホワイトボードいっぱいの石嶺先輩写真。


スピーカーから流れる石嶺先輩音声。


床に伏せる中山。


最悪だった。


渡辺美由。


「終わった」


周律。


「誤解される……」


石嶺先輩は数秒止まり、


そして言った。


「……私、宗教?」


その瞬間。


中山ミツル。


限界突破。


「違います!!!!!!」


人生最大声量。


全員ビビる。


中山は震えながら立ち上がった。


顔真っ赤。


汗。


呼吸困難。


しかし。


逃げない。


初めて。


石嶺先輩を直視した。


部室が静まる。


石嶺先輩。


「……中山くん?」


中山。


震えながら。


「お、お、お、お疲れ様です……」


言えた。


言えた。


関羽が立ち上がる。


「勝ったな」


「何にですか」


だが次の瞬間。


石嶺先輩が笑顔で近づく。


「えらいじゃーん」


ポン。


肩に触れる。


中山。


停止。


数秒後。


「すみませんッ!!!!」


逃走。


廊下。


ドドドドドドド。


関羽。


「前より三秒伸びた」


孔明。


「成長判定がおかしいんですよ」

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