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ゴッドブレス 魔法戦車と戦少女  作者: きるきる
第二章 銀髪の冒険者
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窮地


「マズイわね……」


 蒼の剣を使えば楽勝なのに。

 でもあの子達に見られたら南の魔女って事バレちゃうし。


 しかも仲間を呼ばれた。

 いったい何匹いるんだろう。

 見えている範囲で八匹。それ以外にも森に潜んでいるやつがいる。


「スパーク!あなた達、あと何匹倒せそう?」


「オレはまだ戦えるけど、リンクとニーサが……」


 わかってはいたけど。

 私が戦いはじめたら、別のサルがあの三人を狙う。それは、先程の挙動でわかった。あの子達を守りながら戦うには……


「よし、この方法でいこう。私って天才か。この方法なら、すべての問題点をクリアできる」

 

「スパーク!リンクとニーサの三人で固まって!そうしたら、その場から絶対に動かないで」


「えっ?どういう……」


「うるさい!黙って言うこと聞いて。時間ない!」


 本当に時間がない。今一斉に襲われたら三人の事を助けられない。


「シャルルさーん!いいよ!二人とも、ここにいる!」


「了解!三人とも。ちょっとだけ寒くて熱いけど我慢してて。なるべく早く終わらすから!」


 剣を地面に突き立てる。


 お願いだからまだ襲ってこないで!

 

「終わらない極寒の凍てつきを。絶対氷壁!」


 雷の様に地面を氷が走っていく。

 氷の雷は少年たちの前で何かに当たった様に弾けて、三人をドーム状の氷の部屋で覆い尽くした。


「地獄の業火よ、壁となって触れるものすべてを煤塵と化せ!」


 剣から炎が走り、氷のドームを炎の壁が覆い隠す。

 これで三人を守りつつ、蒼の剣も使える。


「お猿さん達。待っていてくれてありがと。お礼にあなた達全員と遊んであげる」


 布で体に縛り付けてある背中の剣を外す。

 さらに、剣を隠す様にグルグル巻きにしてある布も取り除く。中から美しいサファイアの様な剣身が姿を現した。


「ずっと窮屈な思いさせてごめんね。やっと一緒に戦えるね。でも、数が多いから手分けしましょう。私には見えない森の中の敵はあなたにまかせるわね」


 さぁて。とりあえず私は目の前の八匹を片付けなければいけない。

 目の前に剣をかざし、イメージを練り上げる。


「地獄の爆炎よ。我が矛に宿りて共に悪を滅さん」


 剣に炎が宿る。刀身から炎が吹き出し、刃が倍になったように見える。

 

「とりあえず……そこ!」


 正面の木の上にいるマンドリルの化物に炎の刃を叩きつける。

 刃が肉を切り裂いたインパクトの瞬間爆発が起きる。

 体の三分の一を失い、森の奥に吹き飛んでいった。


「自分で編み出しといて何だけど、この魔法付与怖い……」


 インパクト時の爆発は攻撃力はすごいけど、自分の腕にも負担がかかるし、なにより爆発音にビックリする。


 木の枝からまわりを見渡す。

 やっぱり森の中に何匹かいるみたい。

 あれ?一匹だけ白いマンドリルがいる。ボス?

 

「それじゃあ残り、片付けちゃおうかな」





 

ここまでお読みいただきありがとうございます。


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