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売り言葉に買い言葉

本日2話更新

  

  

  

  

  

  

  私が大嫌いな婚約者と初めて会ったのは6歳のことだった。

  

  例に漏れず政略結婚をすることが決まり、婚約者として初めて会ったのもこの時である。

  

  

  初めて会った時はあまりにもキラキラしていて、どこの童話の王子様だろうと本気で思った。

  

  日の光を浴び輝きを放つ金の髪に、晴れた空の色の様な青い瞳をした可愛い王子様。

 

 

「—はじまして、シャーロット嬢。ぼくはオリヴァー・スペンサーといいます。お会いできて光栄です」

 

 

  私と同い年なのにも関わらず、挨拶も完璧でその時は好感を持てた。 


  王都にある我が家の邸宅の1階、庭園にも出られるテラスにて行われた。



  最初は両家の親たちと共に話していたのだが、そのうちに子供同士にされ互いの話をした。

  

  好きな物や嫌いな物、どんな本を読んだりしているのかなど。

  

  話し上手で聞き上手なオリヴァーと話している時間は楽しかった。

  

  

  しかし突然、それは起こった。

  

  

  それはオリヴァーが私の祝福を尋ねた時。

  

  

「そういえばシャーロット嬢の祝福はなんですか?」

 

「私はおはずかしいのですが『力持ち』なんです」

 

 

  その頃の私は自身の祝福があまりにも女の子らしくなくて、引け目を感じていた。

  

  代々騎士の家系である我が家一同は大いに喜んでくれていたが、微妙なお年頃の女の子である。

  

  長い人生において一度くらい悩みもするだろう。

  

  そんな女の子に対して、この野郎は。

  

  

「……かわいげがない祝福だな」

 

 

  少し間を開けてから、ボソリとそんなことを言いやがった。

  

  この後の展開は誰でも想像がつくだろう。


  私とオリヴァーは初対面、しかもいずれは結婚するのにも関わらず大喧嘩した。


  最初の方はただの口喧嘩だったのだが、いつの間にか取っ組み合いの大喧嘩になっていた。

  

  今となってはどちらか先に手を出したのかは不明だが取っ組み合いになった時、近くにいた両家の使用人たちは止めに入った。

  

  だがそれでも喧嘩を続けた私たちは、別室にいた親たちを巻き込んでやっとやめた。

  

  当然その日はお開きになり、父と母、そして話だけ聞いた兄にまで雷を落とされたのだった。

  

  

  初回でこんな感じだったため、この婚約の話はなくなるのかなと思っていたのだが、何故か19歳になった今も継続していた。

  

  本当になんでだ。


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