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あの夏あの島で  作者: KATARA
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初出勤は日曜日の朝10時。美歩は自転車で江の島に来た。梅雨の晴れ間で陽射しが強く、新しいスタートを切るには最高の天気、と思う。いつのまにかまた鼻歌を歌っていた。でも今日はちゃんと自分で気づいたぞ、と鼻歌をやめて気を引き締める。もっと緊張しろよな、仮にもお金を稼ぐんだからさ。


橋を渡るとすぐそばにバスロータリーがあった。その近くに無料の駐輪場がある。美歩は自転車をとめると徒歩で仲見世通りを登った。


しおさいの営業時間は一応朝10時半から夜6時まで。一応というのはイベントなどで客が入る時は夜6時以降まで延長するし、天気の具合で客入りがない時は6時前に閉めることもあるせいだった。「その辺アバウトなんだよね」と勇翔は先日言った。美歩の勤務時間は基本朝10時から夜6時までで、時給は10分ごとの精算、残業の場合は25%増しという説明だった。


しおさいの前に来ると戸があいている。のれんは戸の内側、店内にかかっている。


「おはようございます」と美歩が覗くと、


「はい、おはようございます」


背の低いおばあさんがいた。美歩も低い方だがさらに小さい。振り向いて美歩を見る。テーブルの上に置いた椅子を下ろしているところだった。


「あ、今日からアルバイトさせていただく、波多野です」


「あ、あ、聞いてた聞いてた」


「はじめまして。よろしくお願いします」


「こちらこそ」とお辞儀を返したあと「勇ちゃん、アルバイトの子来た」と厨房に向かって大声を出す。勇翔の祖母だった。潮田和代。「よろしくね」と美歩に微笑する。


「はい」


「まぁかわいい」


「いえ」


「あ、おはよう」と勇翔が厨房から来た。

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