24話
高校に入学して初めての日曜日の朝、俺はリビングのソファに寝転がっていた。
いつもと同じように1週間録画していた分のアニメを消化し終え、ちょうどやりたい事が無くなった。
今週はまだ始まってから2話目だったりのアニメが大半なので、そこまで白熱するような展開もワクワクするような新鮮さがある訳ではないが、結構面白いと感じた作品が数作あった。恐らくこれらが俺の春アニメの中心的存在となっていくだろう。
早く来週にならないかな〜。先の話気になるし今日、本屋行こうかな。ラノベ原作っぽいし有隣堂なら取り扱ってるだろ。でも外雨だし出るのだるい……。
外に目を遣ると窓ガラスに雨粒が叩き付けられてパチパチと音を立てていた。
こんな状況でやりたい事が無くなってしまったら暇になる……と思いたかった。
やりたい事は無くなったとやる事が無くなった事が同義ではない、というのが現実の悲しいところだ。やりたい事だけやって生きていきたいのに社会は俺に厳しすぎる。
もう少し甘くてもいいと思うんですよ。ほら、今の若者はモチベ云々ですぐ辞めるって言うじゃん?だから俺のモチベ維持のためにもっと甘くして欲しい。……まぁ実際の統計とかを見ると昔と今の新卒離職率ってそんなに変わらないんだけどね。
そんな俺の今一番やりたくない事、それは朧夜子の件だ。
格好つけてあんな事を言ってしまった俺を殴りたい。何故俺は自ら面倒事を抱え込んでしまうのだろうか。やってしまった事を悔やんでも仕方ないのだが、こればっかりは自分のチョロさが憎らしい。
「はぁ、どうすっかなぁ」
現状思い付く策が何も無い。こういう時は散歩をするに限る……と言いたいがあいにくこの天気だ。外に行ける訳もない。
朧先輩の件だけだったらまだ楽に解決出来た自信があるのだが、今回はそれに加えて生徒会からの依頼もある。この2つの依頼を同時に抱えているというのが俺のやる気の低下に拍車をかけている。
この2つの依頼、実は朧先輩に体育祭に出てほしい露野先輩VS身体の状態もあってか体育祭には出られない朧先輩という相反する構造になっている。
唯一、朧先輩が体育祭に出たくない訳ではないというのが不幸中の幸いだろう。
これを突破口としてどうにか問題の解決を図りたいのだがどうにも上手い方法が見つからない。
そんなこんなで何か良い方法は無いかと思いとりあえず検索エンジンに頼ることした。文明の利器は使ってなんぼだしね!
手始めに『学校行事 サボる方法』と調べてみると出てきたのは『学校行事をサボるのは明確な損失』だの『学校行事をサボる事による将来陥る事』といったデメリットを挙げている記事や『体調不良を理由にする』といった誰でも思い付くような方法しか無かった。
まぁ結果は分かってはいたがネットなんてこんなものだろう。そもそも朧先輩みたいな状況の人なんてそうそう居ないんだし。
かと言ってここで諦める訳にもいかない。協力すると言ってしまった以上最後まで責任は取らなければいけない。
「でも何すりゃいいんだよ〜。矛盾してるじゃんね〜」
手を止めていても何も良いアイデアが思い浮かばないため、とりあえず検索エンジンをこねくり回す事にした。
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