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兄弟×鬼  作者: テンマル
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久しぶりに

朝陽は部屋で一人物思いにふけっていた。

すると、"ジーー"とインターホンがなった。

誰か来たのかな?と思い玄関へ向かうと先に父が出ていたようだった。


朝陽は階段からチラッと顔を出し玄関先を見た。

そこには珍しいお客さんが二人来ていた。

父と二人は話していたが顔を出した朝陽に気づき声を掛けてきた。

「お、朝陽じゃない!おっきくなったねぇ!久しぶり!!私の事覚えてるかしら?」

「久しぶり。」

久しぶりに家を訪ねてきたのは従兄弟だった。

一人は20歳のお姉さん的存在、神崎 栞。

もう一人は朝陽の1つ下の神崎 越。

「うっわ、めちゃくちゃ久しぶり!勿論覚えてるよ!栞姉ちゃん!越!え、急にどうしたの??」

久しぶりに会った従兄弟に興奮気味に朝陽は言った。

「まぁまぁ、落ち着きなさい。とりあえず二人とも家に上がって。」

父は二人を居間に通した。

そこにトタトタっと小さな足音を立てて時雨も降りてきた。

「え!?あ、えっと...久しぶり。えっと...何かあったの?」

久しぶりに会った従兄弟に緊張しながら時雨が言った。

「久しぶり〜時雨。時雨も大きくなったね〜!んで、私と越が来た理由はねぇ...ん〜なんて言ったら良いかな。」

栞は説明に少し待った様子だった。

「あんな事言ったって信じる訳ないって。そもそも本当かどうかも怪しいよ鬼なんて...。」

ん〜...と考え込んでいる栞を見て越がそう呟いた。

「ッ!越、鬼って言い伝えられてる鬼の事か?」

鬼なんて...と呟く越に向かって父が聞いた。

「え、そうだけど...え、いや、なんでそう思ったの?それに...信じるの?」

「圭佑おじさん、もしかして何だけど...もう動き始めてたりする?」

困惑しながら聞く越と、少し不安そうな表情になる栞。

「鬼の事であっているなら知っている。私は出来ることは少ないが朝陽と時雨はもう稽古を始めている所だ。」

真面目な顔をして父はそう二人に答えた。

シュオンや武尊の事を含め朝陽と時雨がしている事をとりあえず話した。

「なんだか現実味の無い話ね...。まぁ話を聞いたからには私達の方も話さなきゃね。」

栞は、急に会いに来た理由を話し始めた。

「まず私達家族が忍び関連の家柄なのは知っているわよね?そこで此処でもあるように私達の方にも伝書だったり言い伝えがあるの。代々教わってきた忍びの事とかちょっとした技のようなものとか。私と越も習っていてある程度なら使えるの。でもその事が重要なんじゃなくて、この神社でも言い伝えられてる鬼についての伝書は私達の家にもあるの。全く同じだとは言えないけれど...ある程度は同じだと思うわ。私達の伝書の方では一緒に戦ってきた歴史が主に書いてあった。それで...伝書の最後の方にまた鬼が現れる事が無いと言い切ることは出来ない、もしまた現れることがあったなら共に戦え、前兆は身体に現れる。って書いてあるんだけど...。」

そこまで話すと言葉を詰まらせてしまった。

「どうかしたのか?」

父が心配して声を掛けた。

「...いや...なんて表現したらいいのかまだよく分からなくて...。なんて言うのかしら...前まで見えていなかったモヤ?みたいなのが空中を漂うのが見えるようになったの。勿論私だけじゃなくて越も。でも父や母に言っても見えないって...。」

妄想とでも思われているんじゃないかと栞は不安そうにしていた。

「ッ!もしかしてコレのことじゃないか!??」

朝陽は妖気を自分の片手に纏わせるようにして集めた。

「そう!それ!え、これ幻覚とかじゃないわよね...?」

目の前で見ている事が未だに信じられない様子だった。

「僕達にも見えるよ!僕と兄さんは妖気って呼んでる。この妖気を操ったりコントロールしたりできるんだよ!」

自分も何か説明しなきゃ!と時雨が早口で説明した。

「妖気...不思議なものね。...って説明の途中だったわね。えっと、その妖気って言うのが私と越に見えるようになった事を父に話すと大慌てしちゃって...前兆だ前兆だって騒いだの。そしたら私と越を急にこっちに行ってこい!って追い出すものだから...連絡も出来ず来ちゃったって訳。前兆が本当なら私達も一緒に居た方が何かと良いんじゃないかと思って、とりあえず来てみたの。」

いたって真面目に栞は話した。

栞が説明している間、越は黙って聞いているだけだった。

「そうだったのか、話は分かった。とりあえず暖斗(栞と越の父の名前)に連絡してくるよ。」

栞の話を聞いた父はそう言うと部屋へ向かって行った。


「鬼なんてどうしているのかしらね...。」

栞は三人に向かってポツリと呟いた。

「確かに...。なんで出るようになったのかきっかけがあるんだろうけど...うーん。」

朝陽は頭を悩ませた。

「それに...どうして終わりがないんだろ...。」

二人の言葉に少し不安そうな時雨。

「そんなの考えたって意味ないと思うけど。」

素っ気なく、そして短く越は答えた。

「いや、そうかもしれないけどね?...考えたって良いじゃない、何か分かる事があるかもしれないんだから。」

素っ気なく答えた越に栞は優しくそう言った。

越はその言葉に短く呆れるようにため息をついた。

そんな在り来りな会話をしていると父が戻ってきた。

「暫く二人はこっちで泊まったらいいよ。暖斗も仕事が片付いたら寄ると言っていたし。」

戻ってくるなり、栞と越に向かってそう言った。

「ウチの父が急にごめんなさいね、暫くお願いしますっ!」

栞は笑顔でそう返した。

越も栞に続くようにペコリと小さく会釈をした。


暫く三人の生活から五人になるようだ。

皆さんこんばんは、テンマルと申します。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

まだまだ続編書いていこうと思っていますので今後ともよろしくお願いいたします。

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