020 電話
「…もしもし、父さん?」
『おお、大樹。何かあったかい?…じゃなかった、大会、優勝したんだって?おめでとう!』
「あ、ありがとう。」
父さんには俺の知らない情報網があるらしい。多分亜美の父ちゃんあたりを経由したのだろう。
「実は、かくかくしかじかで。」
とりあえず今日の出来事を伝える。インテグラル社から電話があったことと、本社に呼ばれたこと。
『へぇ、すごいじゃないか。何かもらえるんじゃない?』
「それはないと思うけど…。それでさ、東のおっちゃんがお店で対応してくれるらしいんだけど…お願いしても良いかな?」
『あぁ、洋介か。うん。父さんからもお願いしておくよ。』
「わかった。」
『いつも帰れなくてごめんな。来月の終わりには帰れると思うから。』
「ううん。お仕事、がんばって。…あ、それでその全国大会に出るんだ。来月の1日。日帰りで、俊と一緒に行ってくる。」
『え!?全国大会もあるのか?すごいなぁ。もしかしてテレビ中継とかされる?』
さすがに世界大会で優勝となれば、報道されることがあるかもしれない。でも、ゲームの大会が中継されているというのは…さすがに見たことがない。
「あぁ…さすがにテレビはないかも。あ、でもネットで中継されるみたい。」
父さんは機械系全般苦手だが、仕事がらパソコンだけは使えるらしい。パソコンとネット環境さえあれば、運営公式の中継をみることができるはず。
『わかった、試してみるよ。じゃあ、がんばってな。』
「うん。父さんも体調とか気をつけて。」




