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『夢の更新』その2

 

『夢の更新』その2

 *

 ちょっとウザイかもしれませんが『夢の更新』の周辺について。


『ソルト』第2話 侘助の独白


(あまりににんげん的でありすぎるのも、息がつまるものだ。

 人はみな赤子として生まれ、ものごごろのつくまでは一種の人外であろう。

 どの程度までいけばヒトと呼べるのかは、個人差があり、環境の差もある。

 運よくまっとうに育ち、本人の資質もそれに見合えば、一応は大人と呼べる人間ができあがる)

(それはそれでよいが、大人な自分とは、外に出ていくための衣裳なのだろう。

 後天的に着せられた、着ぐるみのようなものだ。

 人間でいることに疲れた時は、気を許して人外でいられる場所があればラクになれることもあろう。

 歌をうたうことも巷間をさまようことも、ヒトのなす遊びというものはすべてそれよ)


 ユカリは大人な自分という衣裳を着ることができなかったのかもしれません。

 それは病気というより気質的なもので、ヨウジが繰り返し言っているとおり「そんな人間、いっぱいいる」には違いないですね。


『ソルト』第3話 香純の心象


(物語はいらないんだよね)

(キレイな物語を絵に描いて、それが壊されたとき、ヒトはゆがんじゃうんだ)

 香純の思索が意外と哲学的なことに驚く人もいそうだが、口に出すことはないので誰にもわからない。


 2015年(作者)


『……彼女の精神が連続した物語性を欠いているからで、それは別に悪いことではないといえるけれど、生活を共にしていくにはいろいろと不都合が生じるのだった。目の前にいる時は微笑んでいて、明日にはそこにない人格。

 その原因をつきとめたところで、なんになるのか……自分だって自分の歴史にそう重きをおいているわけではない。だったら自分のほうもその刹那刹那に生きていればいいではないか、そんな考えも浮かぶ。それはロマンチックすぎる考えで、実際には自分は昨日の続きを生きなければいけない、そんな物語である。

 あの話は完結していないんだなと思う。

 人は自らの内面から目覚めを待つしかない……というか、最初から目覚めていてそれに気づくのを待っている、そのことを人に教えるのは難しい……その必要はあるのだろうか、そういったことだ』


夢の更新 〜Phase2: Dreamtime〜

第9話「Child of the Sun」6/19の21時に投稿します!

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