こどもの日に団子屋へ行く
過ぎてしまってますが……日記なので(汗)
こどもの日にチマキを食べない子供たちの為に大好物の三色団子を買いに行くことにした。
ヒロは最近テレビゲームにハマってしまっていっちょまえに「留守番してる。」などというようになった。少し眠そうなミチも置いていきたかったけどなぜか行くと言い出して、仕方なくまだヨイヨイ歩きの元気なトモと二人連れて和菓子屋さんまで行くことになった。
母 「ミチ、歩く気がないならお兄ちゃんと留守番しなよ。」
ミチ 「……イヤ。」
母 「そこはトモの席なの。ベニーカーは年中さんのお兄ちゃんは乗らないのよ。」
ミチ 「……。」
トモ 「あっち、あっち。」
母 「トモ、先に行っちゃダメ!手をつないで!……もう!トモが座るって言ったら代わるんだよ!」
ミチ 「わかった。」
どんどん歩くトモにベビーカーにどっかり腰を下ろすミチ。まったく降りる気配がない。すると5分くらいしてからトモが道にしゃがみ込んで動かなくなった。
母 「ほら、ミチ!トモが疲れたからすぐに降りて!」
ミチ 「……。イヤ……。」
母 「嫌って!?なんでついてきたのよ!おうちでヒロと待ってたら良かったでしょ!」
ミチ 「……ぐすっ……。」
母 「泣いたってダメ!降りて!早く!……って、あれ!?」
ミチがごねている間にトモが立ち上がって道端の花を追いかけて歩き出す。
母 「ちょ、まってよ!トモ!もう!ミチ、次はちゃんと歩くんだよ!」
ミチ 「……わかった~。」
涙を貯めたミチはすっかり満足顔でベビーカーに座っている。まったく困った奴だ。でも、やはりまだ1歳半のトモにはお店までの道のりは遠くてまた道端に座り込んでしまった。
母 「今度こそ、ミチ!」
ミチ 「……。」
母 「早く!約束でしょ!」
ミチ 「……ミチ、しんどいもん……。」
母 「っ!だ~か~ら!」
ミチ 「……ぐすっ……。」
またなき脅しかと思った途端、トモが歩き出す。あと10メートルほどでお店だ。
……そうか。
母 「トモ、あそこがお店だよ。もうちょっとだから頑張るんだよ。」
トモ 「う。」
母 「ミチ、帰りは絶対トモに座らせてあげるんだよ!だいたい、ベビーカーはトモのなんだからね!」
ミチ 「わかった……。」
お店に着いた途端今までの元気のなさがウソみたいに立ち上がったミチがいそいそと和菓子を物色し始める。……ミチが空けた途端にトモがベビーカーに乗り込む。
帰りはミチの鼻歌を聞きながらベビーカーを押して帰った。
ミチは最後まで文句も言わずに歩いた。
トモはぐったり座って時々足をぶらぶらとさせていた。
まだまだ言葉を理解し始めただけだと思っていたのに。トモはミチが泣いたから歩いたんだ。
三色団子を一本づつもってテレビの前にひしめき合いながら座る三人の子供の後姿を見て、ああ、この子たちの母親になれてよかったと思った。