豪雪地帯
やっと本編に突入ですが、私事なのですが家族で体調不良者が出てしまったので次回の投稿は来週に延期となります。
見てくださっている方、大変申し訳ありません。
はやり病が収まり、季節は冬になった。
アトランテの冬は豪雪地帯ともいわれるほどに雪が積もる。
主に魔力の流れがこの世界での天候を左右することが多いと言われている。
そして今年も毎年変わらぬ白い景色が待ちの色合いを奪っていく。
「ヒナ様、おはようございます。」
朝の目覚めはメイドの【アスカ】の声掛けから始まる。
「おはよう、アスカ。」
アスカは元ストリート外に捨てられた赤子だ。
カインが待ちの治安周りの際に拾ってこられた。
アトランテは基本問題ごとがあまりない平和な街ではあるが完全に平和なわけじゃない。
噂を聞きつけてハンターとして生きようとしても天性的な点からハンター家業不向きな人も居る。
そう言った事情で裏組織に身を落とすものも少なくない。
ヒナとは2歳年上のアスカは生涯をヒナの為に尽くすという信念を持っている。
勿論アトランテ家への恩義もあるが、アスカからすればヒナは妹のように思えているのだ。
「昨日から雪が降りましたが、またものすごい雪景色ですよ。」
カーテンをさっと開き、ヒナの着替えの準備をする。
ヒナの服装は一般的な貴族が着るドレスではなく、
動きやすいズボンタイプの服装でいることが多い。
ドレスは身だしなみの一つと言われているが、この街ではドレスを着てしまうと”仕事”ができないのだ。
「ヒナ様、お仕度が終わりましたよ。このまま朝食でよろしいでしょうか?」
「うん、ありがとうアスカ」
二人の会話はとてもシンプルだが、
とても穏やかな雰囲気を出している。
ヒナもアスカには信頼を置いている。
ヒナがはやり病で倒れたときに自分が感染する危険も顧みず、看病に志願してくれたからだ。
ヒナはもちろん危険を考えればアスカは受け入れないと言ったが、
「ヒナお嬢様の死は私の死、ヒナお嬢様は私の全てです。」
と言って、母ルミナスよりも長くヒナの看病をしていた。
勿論そのあとアスカも感染したが、ヒナの抗体からできたワクチンで回復した。
「ヒナ様、今日はギルドに久しぶりに行かれるんですよね?持ち物とかは何かありますか?準備しておきますが。」
「そうね、とりあえず食料と辛い系の香辛料とかを準備してくれる?
この寒さだと除雪の依頼がすごいだろうからみんな暖かいものが食べたくなると思うから。」
「かしこまりました。」
ヒナは6歳から母と共にギルドの飲食を提供する調理場で料理の手伝いをしている。
ギルドはアトランテ家の職場でもある為、家族は基本的にギルド職員になることが多い。
そして何より、ヒナの祝福には【美食・薬膳】があると言われている。
不思議なことにヒナの料理を食べると状態異常などの耐性の一時的な付与などが施される。
そして何より料理が美味しい。
ヒナ自身料理のレパートリーを増やしたり、子供ながら発想が豊かなので新メニューなどが出ると仕事ではないハンターが並んでまでも食べにくる。
「ヒナ様の復帰でハンター達も大変喜ぶでしょうね!
約半年近くヒナ様の食事のファンは嘆いていたことでしょうし!」
ふふっと優しく笑うアスカ。
少し恥ずかしそうにヒナも笑う。
「まさか私の料理に付与魔法が入るなんて、当時は本当に驚いたわ。
それにご飯のメニューも増えたから我が家の料理も色々増えたしね。」
前世の記憶を取り戻したヒナは、この世界の食べ物で作れるものがさらに増えている。
しかし、体調の事もあり作ることができない状況なため我慢していた。
しかし今日からその作りたい料理が作れる。
それだけでも楽しみで仕方なかった。
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次回投稿は8月二週目になる予定です。




