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幸せな人生

この物語で登場する人物や団体はすべてフィクションです。

孫からボケ防止と言われやり始めたゲームはモンスターを討伐することにより、

民衆の衣食住を支えるゲームだった。

ゲームは簡単ではない。


動き方ひとつ、判断力のスピードで勝敗が決まってしまう。

そんなゲームだった。


主人も、自分より早くに旅立ち、

私は、かわいい孫にも囲まれ

人生でも幸せと言われる生活を、

過ごしてこれたと心底感じている。


でも、人生100年時代と言われていても

人間の寿命は底知れている。

平均86歳。

今年で私はちょうど100歳となる。



しかし、誕生日だというのに、

今まさに愛する我が子たちに囲まれ人生を終えようとしている。


「おばあちゃん!死んだらいやだ!」


病室のベットの隣で泣き叫ぶのは一番幼い10歳の男の子だ。

泣きすぎて途中から何を話しているのかあまり聞き取れない。


「ばあちゃん、痛いところはない?ずっとマッサージしてやるよ!」


泣きたいのを必死に我慢しながら、腕をさすってくれるのは18歳の男の子。

私にとっては初孫だ。


歳をとってからの初孫だった。

主人と共にものすごく可愛がり、

知っていることはすべて話して教えた。

優しい性格で、顔も良い。気遣いですら大の大人よりもできてしまう。

きっと将来はいい旦那にもなるだろう。


「母さん…ほんとに、ほんとによく頑張ったよ。」



最後に泣きながら手を握るのは私のたった一人の息子。

主人に顔がよく似た主人の生き写しのような息子

口こそ悪いことが多く、よく注意をしたものだが

今では立派な父親になり、安心してあとのことを任せることができる。



「…私は幸せだよ。」

『!?』


「可愛い家族に囲まれて、本当に幸せ…。心置きなく主人のところに行ける。」



私の言葉で家族は言葉も出せなくなってしまった。

感謝の言葉を伝えたかっただけなのに、かえって泣かせてしまった。


「か、母さん!!」



「ありがとう…。」









これが私の最後の言葉になった。


ご高閲頂き誠にありがとうございます。毎週水曜日、土曜日を目安に更新を予定しています。

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