フカフカマシュマロに目が眩んだワニザメと寝落ちしかけた白うさぎ
ある海辺にたたずむ一匹の白うさぎくん。
白うさぎくんは思いました。あのかすかに見える稲葉の国に行くことはできないだろうか。そこで白うさぎくんは閃きました。
「そうだ!ワニザメをだまくらかして、あいつらを橋にして渡ろう。あいつら、アホだから、簡単にだまくらせるだろう」
早速、ワニザメにこう、持ちかけました。
「ねえ、ワニザメくんたち、君たちとうさぎ、どっちが数が多いか勝負しない?」
「なんで?そんなことして、俺達になんか得ある?」
「よくぞ、聞いてくれました。もし、ワニザメくんたちがうさぎの数より多ければフカフカマシュマロ一年分贈呈!」
「おー!フカフカ!鱶!鱶!なんていい響きなんだ」
「決まりですね。じゃあ一列に並んでください。その上をボクが数を数えて飛んでゆきますから」
フカフカマシュマロに目が眩んだワニザメくんたち。うさぎはどうやって数えるんだというツッコミを入れるのも忘れ、頭の上を飛ばれるという屈辱も忘れ、素直に一列に並びました。
ワニザメを橋にして、ワニザメが一匹、ワニザメが二匹、ワニザメが三匹…と数えていくうちにだんだん眠くなってきました。
いや、頑張るんだ。白うさぎくん。ここで諦めたら試合終了だ。白うさぎくんは自分を励ましながらワニザメの頭を飛んでゆき、お目当ての岸に辿り着こうとした時です。
「わーい!やっとゴールが見えた。ワニザメくんたち、橋になってくれてありがとう」
「なんだと!お前、騙したな!」
「そんな奴はうさぎじゃねえ!食ってやる」
「ひえ~」
一目散に逃げる白うさぎくん。
なんとか、ワニザメくんたちから逃げられ、因幡の国にきたものの、怒ったワニザメくんからの皮を剥がされてしまった白うさぎくん。
「痛いよー」
と、泣いていると、大勢の神様が通りかかりました。そう、オオムナジくんのお兄ちゃんたちの八十神くんたちです。
つづく




