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超闘祭 最終日③

 アスレル、ミネマ、カタナの一撃がぶつかり合い土煙と衝撃波が広がった。

 土煙の中から跳び上がったアスレルは、頭上からミネマに向けて鞭を振り下ろした。

 ミネマは手に魔力の膜を張って弾きアスレルに向かって魔法を放とうとすると、横からカタナがミネマを蹴り飛ばす。

 その後空中からアスレルの飛び蹴りを受け、追撃しようとするアスレルを鞘で殴り飛ばし、ミネマに顔を向けると、ミネマが手から放った爆発の魔法で吹き飛ばした。

 ミネマが両手をアスレルとカタナに向けて二人を魔力の球体に閉じ込め、両手に魔力を集束させる。


「吹き飛びよ!」


 閉じ込められた二人の地面に巨大な魔方陣が現れ、魔方陣から大きな光の柱が天へ向かって上り二人を包み込んだ。その大きな柱は他の選手の目にも映った。

 光の柱が消えて土煙が晴れると、ボロボロだがアスレルとカタナは立っていた。


「残念じゃのう。自身のある魔法だったんじゃが」

「確かに予想以上の威力だったわ。アンタの竜装……そのグローブかしら? それのお陰ね」

「如何にも」


 アスレルの推測に、ミネマは自分の両手に着けている紫色のグローブを見せる。


「童の竜装は魔竜のグローブ。魔法の威力と効果を上げる事が出来る」

「貴様がどのような装備を着けようが関係ない。斬る……それだけだ!」


 カタナが地面を蹴り、一瞬でミネマの目の前まで迫ると刀を振るった。

 刀が命中する直前、ミネマが指を鳴らすと、アスレルと場所が入れ替わった。


「「っ!?」」


 アスレルはすぐさま鞭で刀を防ぎ、ミネマはアスレルがいた所に立っている。


「何、今の!?」

「転移魔法じゃ」

「転移魔法だと? このような芸当は出来ないはず」

「魔竜のグローブの力で、童とアスレルの位置を転移で入れ替えたのじゃ。流石に光族とSSランクを相手にするのは骨が折れる。後は二人でケリを付けるがよい」


 ミネマが再び指を鳴らすと一瞬で消え、その場にはアスレルとカタナだけが残った。


「まんまと逃げられたわね」

「……誰がいなくなろうが構わない。相手は斬る……それだけだ」


 カタナはアスレルを睨みながらそう言い、アスレルも睨み返す。


――――――――――――――――――――


 海にも面しているリューロン王国の王都には、港がある。

 その港を歩いてるエスティーは足を止め、後ろに目を向ける。


「で……いつまで付いてくる気だ? 挑むんならさっさと来い」


 エスティーがそう言い少し経つと、積まれた木箱の裏からログラスがゆっくりと姿を見せた。


「やはり気付いてたか」

「当然だ。一昨日の続きをやろうってんなら、相手になるぜ」


 エスティーは腰の二本の剣に手を掛けるが、対してログラスは全く戦闘態勢を取らず、立ったままだ。


(何だコイツ? 全く戦意を感じねぇ)


 一向に戦闘態勢を取らず、エスティーが違和感を感じていると、ログラスは突如フッと笑う。


「やはり駄目だ。勝ち筋が見えない」

「は?」


 ログラスの言っている意味が分からず、エスティーは顔をしかめる。


「一昨日の試合で、ガクラに無様に負けてからずっと考えていた。本当に俺達は強くなっていたのか

……。ただ、強い装備を手に入れて鼻を伸ばしていただけなんじゃないか……ってな」

「……」


 エスティーは剣に掛けていた手を離し、ログラスの言葉に耳を向ける。


「そして今日、お前を見かけてどうすれば勝てるのかずっと模索していたが……何一つも勝てる姿を想像出来なかった。……一つ聞かせてくれ」

「あ?」

「どうしてお前達は、そんなに強いんだ?」


 ログラスの問いに、エスティーは頭を掻きながらため息を吐いた後答えた。


「昔教官にこう教わったんだ。自分を強いと思ってる奴は油断しやすい。逆に自分は弱いと思ってる奴は自身の無さから本来の力を発揮しづらくなる。だから、自分は強いとも弱いとも思うなってな」


 エスティーの答えに、ログラスは俯くと口元が笑う。


「だから常に上を目指してる、という訳か。道理で敵う訳がないはずだ」


 顔を上げたログラスの表情は、何処か清々しい表情だった。


「降参だ」


 ログラスがそう言った直後、ログラスは転移され、光族に一ポイントが入った。


「何か答えを見つけたって顔だな。さて……」


 目を閉じたエスティーは睨むように鋭い眼差しで、王都の中央に続く大通りに目を向ける。


「次はお前が相手してくれるのか?」

「……あはは、バレてたか」


 大通りの入り口にある建物の隙間から、気まずい顔をしたユールが出てきた。


「出ずらい雰囲気だったから隠れてたんだ。流石に僕は空気読むからね」

「そうかよ。んじゃあ……」


 エスティーは二本の剣を鞘から抜くと、真剣な表情になったユールは背中の鞘から剣を抜いた。


「始めるか?」

「良いよ」


 エスティーとユールは互いに構えて、戦闘態勢を取った。


 一位 光族       37ポイント

 二位 チーム4     36ポイント

 三位 戦乙女      35ポイント

 四位 ドラゴンナイトズ 34ポイント

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