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超闘祭 三日目②

 超闘祭三日目、午後の試合が始まろうとしていた。

 組み合わせは、

 一回戦 戦乙女 ミリーアVSファイヤーズ ピエラ

 二回戦 ドラゴンナイトズ ルーフーVSゴールドスマイル コリア

 三回戦 光族 ウルファーVSジャーマス オウワ

 四回戦 光の兄弟 メイトVSチーム4 ブラーク

 一回戦は、ミリーアが鞭と鉤爪を巧みに使ってピエラに勝利。

 二回戦のルーフー対コリアでは、コリアが得意な氷の魔法で挑むも、ルーフーが賢竜の杖で火の魔法と風の魔法を合体させて放った炎の竜巻でコリアは一撃で負けてしまい、ドラゴンナイトズが勝利した。


『さぁ、盛り上がって来ました三日目の試合! 三回戦……光族、ウルファーVSジャーマス、オウワ!』


――――――――――――――――――――


 三回戦が始まる前、コロシアムの外壁の上にダンガン、サシェ、アモセ、ヨルナが移動し、ジャーマスのメンバーを見ていた。


「アイツ等は何かを仕掛けたんだよな?」

「ん。何かまでは分からなかったけど、仕込み終えたって間違いなく言ってた」


 ダンガンは魔法銃を構えてジャーマスの方に銃口を向けると、アモセは双眼鏡で観覧席のジャーマスを見る。


「妙な動きを見せたらすぐに知らせる。そしたら頼んだぜ、ダンガンの旦那」

「ああ。しっかり見ててくれよ」

「姑息な事ばっかして気に入らないからね。今日で終わらせちまおう」


 ジャーマスのこれまでの卑怯な行いに頭にきていたヨルナはジャーマスを睨みつけると、四人はその場でジャーマスが動くのを待つ。


――――――――――――――――――――


 ウルファーとオウワがフィールドに出てくると、俺達は二人を注目した。


「アモセ達が所定の位置に着いたって」

「そっか。ならもう大丈夫だろ。アイツ等は一流の冒険者だからな」


 ここでジャーマスを止めねぇと、俺達は不利だからな。

 次の試合にはメイトが出るし、優勝するには、ジャーマスをどうにかしねぇと。


『試合……開始!!』


 試合開始のベルが鳴り試合が始まると、俺達は目を疑った。

 試合が始まっていきなり、オウワの肘打ちをくらったウルファーが吹き飛ばされた。


「何っ!?」

「アモセ! そっちはどうなってる!?」


 メイトは遠距離通話ができる小型念話水晶でアモセに聞き出す。


『なんの妙な動きは無かった! すでに強化魔法を掛けられてたのかもしんねぇ!』


 それはねぇはずだ。

 初日の試合で強化魔法を受けちまったユールとクレンが引き分けだったんだ。

 あのウルファーが先制を貰うとは思えねぇ。

 その後も続くオウワの攻撃にウルファーは防戦一方で、俺達は増々戸惑う。


――――――――――――――――――――


「……」


 ウルファーは()()()()()()()()()()()()を静かに眺めていた。


「これは……幻影か?」

「その通り」


 ウルファーの問いに答えたオウワに、ウルファーは目を向ける。


「今観客共の目には私達は映っていない。映っているのは、戦っているこの幻影だけさ」

「だろうな。観客の反応を見れば分かる。……で、何をしたいんだ?」

「知りたいか?」

「……いや、想像はつく。幻影で隠し、お前の後ろで待機してる四人と共に俺を倒そうって魂胆か」


 ウルファーがそう返答すると、オウワが出てきた通路からジャーマスの残りの四人が出てきた。


「お前達の対戦相手に強化魔法を掛けても倒す事は出来なかったが、五人がかりでなら、流石に勝てんだろう」

「……舐められたもんだな」


 ウルファーはそう呟くと、口元に笑みを浮かべ、オウワは顔をしかめる。


「何が可笑しい?」

「いや。幻影で隠してくれた事に感謝する。お陰で……本気でお前等を叩きのめせる」


 ウルファーは指を鳴らすと、オウワは舌打ちをし歯を食いしばる。


「舐めるな! ダーシ、我等に強化魔法を!」

「了か――」


 ダーシが強化魔法を掛けようとした瞬間、ウルファーの膝蹴りがダーシの顔に命中し、ダーシを吹き飛ばした。

 オウワが目を見開き呆気に取られていると、ツメを着けたニドラがウルファーに向けてツメを振るうと、ウルファーは躱し、かかと落としでニドラの頭を地面に叩きつけた。

 フレムが鞭を振り下ろしウルファーの右腕に巻き付けると、ウルファーは右腕を振り上げフレムを持ち上げると、顔から地面に叩きつけた。

 土の刃を手に持ったクロネクが背後から襲い掛かると、ウルファーの肘打ちがクロネクの顔面に命中しクロネクは倒れる。


「なっ……!?」

「強化魔法が無ければこんなもんか」

「チィ! 舐めるな! お前達の弱点は、昨日の競技で把握した!」


 オウワは両手から魔法で無数の氷の刃を放つと、ウルファーに命中し白煙が上がる。

 勝利を確信したオウワがフッと笑うと、白煙の中から飛び出したウルファーがオウワの懐に飛び込む。


「俺を倒すんなら、もっと極寒の氷を使うんだったな」


 拳を振りかざしオウワの腹に当てると、衝撃が貫きオウワの鎧を砕くと、殴り飛ばした瞬間に幻影が晴れ、オウワはフィールドの壁に激突しめり込まれた。


『こ、これは一体!?』


 クランクが驚くと観客達も驚き、ガクラ達も状況を理解した。


「さっきまで戦ってたのは幻影か」

『おい聞こえるか!? 観覧席にいたジャーマスの奴等が消えやがった!』

「そっちも幻影だったか。ホント、汚ぇ真似しやがる」


 その後、リューロン王国の兵士達にジャーマスの五人は拘束され、ジャーマスは失格となった。

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