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#4 学校に行きました

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#4 学校に行きました


妖精だった私が生まれ変わったのは、風野優衣奈という

トウキョウで暮らしていた女子高生。


みんなからは記憶喪失とされているが、本当は魂が入れ替わったので

まったくの別人なのだけどね。


...そんな私は、チキン南蛮事件(仮名)で弟とケンカしたあとに

仕事から帰ってきた母から学校、とやらについての話を聞かされる。


「...そうね、転入するの。春休みのうちに手続きとか

しておかないとだからね。」


春、休み...

そういえば今朝も瑠夷斗が言っていたような...


「ねえ、学校とか春休みとか...一体何なの?」


思っていたことをすべて口にする私。

すると急に顔を近づけて、このように話す。


「記憶を失っているならなおさらだわ。

学校は、仕事をするために勉強をする場所よ。

いっぱい学んで、仲間を増やして来なさい。」


「...へえー...」


仕事、をするために勉強する必要があるのか...

人間族も大変ね。


「...それともう一つ。

記憶のないあなたにこんなこと聞くべきではないかもしれないけれど...」


...?、と顔をしかめる私。


「あなた、交通事故に遭ったのはいじめられたからじゃないの?」


へっ...?と目を丸くする。


「ごめんなさい、今のは忘れて。」


はあ...、ともう一度母のほうを見る。


「...とにかく!転入して、もし何か嫌なことがあれば、必ず母さんたちに

相談すること。いい?絶対よ?」


そうして私の肩を揺らす母。

分かった分かった、とにかく嫌なことがあれば相談すればいいのねっ!


そうして私は部屋に戻ったあとカーペットに転がると、そのまま眠っていた...


-----------------------2週間後...----------------------------------------


私はすっかりこちらの世界にも慣れてきた。

あれから瑠夷斗に電車、という乗り物を教えてもらったり、

こっちの世界の遊びについて教えてもらったり、他にもいろいろと学んでいた。

最初は覚えることが多くて大変だったけど、段々こっちの世界に

慣れてきたことで、人間としての生活はほぼ送れるようになった。

...そんなこんなで気がつけば春休みが終わろうとしている...


この日の夜。


「優衣奈。明日から学校ね。母さん明日も仕事だから一緒に行けないけど...

行き方とかもう大丈夫よね?」


うん、と頷く私。

この前定期券、というものを買って

学校へのルートも確認したから大丈夫なはず...!


そして今さら肝心なことを母に問う。


「ねえ、学校って一体何時からなの?」


-------


翌朝。

目が覚めると母も弟も慌ただしく準備をしていた。

時計の針は7時20分を差している。


「おはよう、姉ちゃん。ちゃんと起きれたな。」


...?、ともう一度布団を被って眠ろうとする。


「寝るな寝るな寝るな...!」


そうして思いっきり布団を取られてしまう。


「んあーっ、なんでーっ。学校ってそんな朝早いのー?」


すると父が私の部屋にやってくる。


「おはよう、優衣奈。今日は仕事で

朝から吉祥寺まで行かなきゃならんのだけど、途中まで一緒行くか?」


父も普段から、電車、という乗り物を使っているらしい。


「そうね、私はまだ洗濯が終わってから出かけるから、

すぐに準備ができるなら父さんと行くといいかもね。」


母も父と一緒に行くことを勧める。


「...分かった。すぐに準備するわ。」


---しかしそれから、はじめて着る制服や、新しく買ってくれた

カバンの準備などに手間取ってしまい、あれから数十分経っていた。


「...すまん、優衣奈。もうこれ以上待っていられない。先に行ってくる。」


「俺もそろそろ行かなきゃ。行ってくる。」


「え、あれっ、えっ?!」

そうして慌てて家を出て行く父と弟を止めようとする私。

しかしすぐさま母に止められた。


「朝は時間がないのよ。仕方ないわ。

途中まで母さんと一緒に行きましょう。」


そうして家を出る頃には、8時40分を回っていた...。


-----------------


プシューッ...


目的地の駅に着いた。

母とはここで別れ、あとはこの道を真っ直ぐ進めばいいらしい。


「学校、か...一体どんなところなんだろう...!」


しばらく進むと小柄で長い前髪とメガネ姿の少年は、

なぜか急いで学校へ向かっていた。


「...わ、わあ...お、おはよう、ござい、ます、です...」


こちらに気づき、そう声をかけたその少年は

軽く頭を下げたあとすぐさま学校へと走っていった。


するとどこからか聞いたことのない鐘の音が鳴る。


「...なんで急いでいるのかしら...」


---時刻は9時を過ぎた頃。

この前瑠夷斗と来たときには閉まっていた門が、今は開いている。

...すると、門の向こうから誰かがやってきた。


「おや?転入生かい?何ボーっとしてるの。

ほら、早く行かないと初日から遅刻だぞい。」


そうして私が門を過ぎたあと、その門を閉じる彼。

するとどこへ行けばいいかわからない私は、噴水の前で立ち止まっていた。


「おやおやおや。

靴箱、どこか分からないかい?まったく、ならもう少し早く来ないと...」


そうして私は先ほど門を閉めていた彼に案内され、靴箱とやらにたどり着く。


「って、おいおい、何してるの!土足で校内に入っちゃダメ!!」


ええっ、と不思議そうにする私に、やれやれと言ってどこかへ行ってしまった。


「待って待って。ドソクって何?何がダメなの?」


するとさっきの彼は、別の人を連れてきて戻ってきた。


「こんにちは、いえ、おはようございます。」

彼が連れてきたのは、メガネをかけた、いかにも真面目そうな女の人。


「あなたが転入生の風野優衣奈さんですね、はじめてまして。

私はあなたのクラスの副担となる福岡と申します。」


「は、はあ...」


なんで私のこと知ってるの?クラスの副担って何?

戸惑う私をよそに、福岡、という人は私の目の前にスリッパを出す。


「靴はこちらです。履き替えたらついてきてください。」


とりあえず言われた通り靴を棚に入れ、スリッパを履いたら

福岡という人について行った。


案内されたのは、机と椅子が並んだ誰もいない小さな部屋。


「2時間目は私の授業なので、そこで一緒に入りましょうかね。」

そう言って並んでいた椅子に座る。

私も向かい側の席に座った。


...するとしばらくして、ガラガラ、と閉まっていた扉が開いた。


「おお!よく来たな!!」

そこに現れたのは、見ただけで暑苦しい感じのする大柄の大人の男性。


「厚木先生、挨拶を。」


「そうだな!私の名前は君の担任の先生の2年生の...熱血の、厚木浩人だ!」

じれったいわね、もっと早く名前言いなさいよ!!


すると今度は福岡さんに変わる。


「はい、改めまして...私は厚木先生のクラスの副担となる福岡です。」

厚木さんと福岡さんか...

一体この人たちはどういう人なのだろう...


キーンコーンカーンコーン...


すると再び、学校の入り口で聞いたことのある鐘の音が鳴った。


「おう!それじゃ、自己紹介頑張れよ!」

そう言って厚木さんはこの部屋を出ていった。

果たして私の学校生活とやらはうまくいくのであろうか...


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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