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バインドスキルで生き抜くファンタジー世界生活  作者: アブラゼミ
番外編

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番外編「バインドスキルで生き抜くファンタジー世界生活」

「ガルルグワァ!」

「どわああああああ!!? 死ぬ死ぬ死ぬ! 死ぬわこんなの!? アスミちゃん! アスミちゃーん!!!」

「『サンクチュアリ』!」


 俺とブラッディベアーの間に、聖なる光の壁が現れる。

前にも増して強くなったアスミちゃんの聖域魔法は、もはやブラッディベアーでも壊せない代物だ。


「『フレイム・インパクト』!」


 しかし火力バカの最大火力が、ブラッディベアーと聖域魔法に襲いかかる。

ブラッディベアーが躱したから、炎が聖域魔法を突き破り俺のマントの背中を焦がした。


「アッチイイイイイイっ!!!!? 熱っ!!! 熱っ!!! 熱いなチクショウっ!!! なんでお前はそういつも考えなしなんだ!?」

「しょ、しょーがないでしょ! 避けられるなんて思ってなかったんだし!」

「ん! レベッカ、邪魔! 『アイス・プリズン』!」


 リリーの氷の檻が、ブラッディベアーを閉じ込める。

ブラッディベアーが檻の中で暴れてる間に、俺達はどうにか体勢を立て直した。


「スマン。貴様が弱いという事をすっかり忘れてた。魔王も倒したからブラッディベアーくらい楽勝だと思ったのだが」


 そんな事を言いながら大剣を構えたセイラが俺の前に立つ。


「まっさきに弾き飛ばされたお前に言われてもな。リリー、イケるか?」

「……ん、問題ない」


 俺の右隣にリリーが並び杖を構える。

しかし同じ場所にレベッカが割って入ろうとする。


「ちょっとリリー、いつもユイトの隣取ってズルいわよ。今日はあたしに譲りなさい」

「……ん、いや」

「あの、お二人共。今は揉めている場合では……」

「そう言うアスミちゃんは何自然にユイトの左隣に収まってるのよー! 最近鉢植えの事で仲いいし、抜け駆け狙ってるでしょ!」

「抜け駆けなんて狙ってません! 正々堂々戦っています!」

「……ん。抜け駆けを狙ってるのはクリス」

「そうね。あの子が一番危険だわ」

「お前ら! 何話してんだ!? セイラが! セイラがピンチだぞ!?」


 剣を弾き飛ばされたセイラが、ブラッディベアーと必死に組み合っている。

しかし体格差がすごくて、大ピンチだ。


「『インフェルノ』!」

「『ライトニング』!」

「『ホーリー・レイ』!」

「ガルルグワァ!?」


 レベッカ達の魔法がブラッディベアーに直撃し、ブラッディベアーが膝を突く。

自由になったセイラが大剣を拾いに行き、大剣を白く光り輝かせて振り上げた。


「これでトドメだ! 『ホーリー・スラーッシュ』!!!」


 そしてセイラが、おいしい所を持っていった。




****************************




「見ろ、レベルが上がったぞ。レベル90だ」

「おめでとうございます。おいしい所を持っていったセイラさん」

「……ん。序盤でブラッディベアーに弾き飛ばされてたくせに」

「まったくね。まああたしもレベル100になったんだけど」

「……そういえば、ユイトは今レベルいくつなの?」

「俺か? 俺もレベル100だ」

「……いつの間に?」

「多分魔王と戦う前だな。何やかんや戦ってる間に上がってたらしい」


 いつの間にかレベル完ストしてて驚いたけど、レベル100でも普通に死にかけたので魔王との戦いはやはり無謀だった。

ホントよく生き残れたよな、俺……


「にしても結局、バインドスキルしか習得できないなんてね」

「それなんだよなあ。もうレベルも上がらないし、スキルも手に入らないし、残念すぎるぜ」


 レベルを完ストしたため、もう他のスキルを習得できない俺の肩に、リリーが手を乗せる。

そしていつもの無表情でこう言った。


「……ん。ユイトはそのままでいい」

「はい。ユイトさんはもっと大切なものをお持ちですから」

「ええそうね、アンタはそのままでいいわよ」

「そのままでいいって言われてもよ……。それに大切なもの? なんだ?」


 俺の言葉に、アスミちゃんやレベッカ達が顔を合わせる。

そして、笑みを浮かべて声を揃えた。


「「「「教えなーい」」」」

「何だよそれ……」


 皆から顔を逸らし、冒険者ギルドへ続く道を歩く。

もうすぐ王都で、色々あって延期されていた魔王討伐表彰の式典が執り行われる。

それを知らされたセイラとレベッカが、何やらピリピリし始めてるが理由は分からない。

まあ俺には関係ないだろ。


「食い逃げだー!!!」


 そんな声が聞こえ、辺りが騒然となる。

振り返るとくノ一が、こちらに向けてものすごい速さで走ってきていた。

どうやらあのくノ一が食い逃げ犯らしい。

なんでくノ一がこんな所にいるのか。

なんでレアジョブで高収入のはずの忍者が食い逃げなんかしたのか。

色々突っ込みたいところがあるがここは俺の出番だ。

俺はこっちに向かってくるくノ一に向けて、バインド用の縄を放り投げてスキルを発動させた。


「『バインド』!」




~完~

ご愛読、ありがとうございました。

この後男がしびれを切らしたセイラに押し倒されるか、

夜這いをかけにきたレベッカに流されてしまうか、

エリアに求婚されて頷いてしまうか、

リリーといい感じになって告白し付き合うか、

アスミとのんびり生きていく人生を選ぶか、

何か奇跡が起きてクリスと付き合うかは、サレン様にも分からない。

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