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わたしの生きる道  作者: mimuka
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棚の写真も撮って、頼まれごとは終了。


「さて、新刊あるかな?」


料理よりも手芸の方が悲しいかな、ファンが少ない。


なので同じ新刊でも、こっちに置いている場合が多い。


「おっ、あったあった♪」


手芸の本の売り場に、平置きにされてあった。


「一冊千六百円か…。専門書は高いなぁ」


「げっ、マジで? よく買えるね」


「お金、貯めてるもん。予算として貯金しているし」


分厚い手芸の本を一冊持って、レジに向かい、支払いを済ませた。


「さて、わたしの用事は終わり。ミホは何か本買わないの?」


「ん~。ケーキ代でけっこうお金使っちゃったしいいや。今度マンガ買う」


「あっそ。んじゃ、帰ろうか」


「うん」


ミホは駅前から出ているバスに乗って、高校に通っている。


「それじゃあ、ミホ。月曜日にね」


「うん。気が向いたらメールするから」


「はいよ。んじゃね」


バス停で別れて、わたしは歩き出す。


けれど手芸の専門学校の校舎を見て、ちょっと立ち止まった。


…高校を卒業してから、ここに通うのも悪くない。


親はお金の心配はしなくていいから、自分の進みたい道に進めば良いと言ってくれる。


まあわたしもそこそこ手芸で収入を得ているけれど、それで学校に通えるほどじゃない。


一人前になるには、まだまだかかりそうだ。


そう思うと、またため息をついてしまう。


…ダメだ。寝不足のせいか、まとまらない考えばかりしてしまう。


今日は早めに寝よう。


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