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家に着くと、良い匂いが家の中を満たしていた。
今晩はカレーみたいだ。
朝食は朝が弱い母に代わって、わたしが作ることが多い。
でも昼食や夕食は必ず母が作る。
ちなみに徹夜して寝ている姉と兄も、食事時には必ず起きるようにしている。
二人とも料理が作れないので、ご飯は食べれる時に食べるのだ。
「ただいまぁ」
「あっ、お帰り。カナ」
「カナ、お帰りぃ」
リビングにはエプロン姿の母と、くつろいだ様子の姉がいた。
「もうすぐご飯できあがるから、待っててね」
「うん」
母はいそいそとキッチンへ行った。
姉は二人用のソファーに座って、テレビを見ている。
「おねぇ、もう起きてて平気なの?」
「昼間、たっぷり寝たから。あっ、ナツはまだ寝てる。アイツ、いったん寝たらなかなか起きないから」
兄のそういうところは、わたしとの血のつながりを感じるなぁ。
「そっ。じゃあ着替えてくるね」
「うん」
わたしは自分の部屋に行った。
制服から私服に着替え、ケータイと買ってきた手芸の本、それに空のお弁当箱を持って一階に下りた。
まずはキッチンにいる母の所に向かう。
「母さん、コレ、空のお弁当」
「はいはい」
空のお弁当箱を母に手渡した。
「あと新刊の写真、撮ってきたよ」
「おっ、どれどれ」
ケータイを操作して、写真を出した。




