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オールドサーガ・ファンタジー・オンライン  作者: あまのやぎ
第2章~ゲームスタート~
14/95

西の森の主。&運営side其の2

リンの闇、一部解放されました。

「ウゴオオオオオオーーーーーー!」

「来た!」

「真ん中の1サイズデカいのが『森猿王』だな。」

「ソーマ、投石が来たわよ!」

「ギーーー!」


 1匹に付き2個で3匹だから6個が何故か、俺だけに向かって投げていた。


「げぇ!?」


 ……結構、際どかったけど何とか回避出来た。

 それよりも、リンは何処だぁー!


 ……あ!?

 取り巻きの2匹に、使えるスキルを使って近付いたリンが首チョンバした。

(暗殺)仕事を終わらしたリンは満面の笑顔で俺の所に軽やかに飛び降りた。


「ソーマ。邪魔者は消したわ。2人の最初の共同作業で、あのエテ公を(ほふ)りましょう。」

「あ、ああ。」


 何か違う意味を込めなかったか?

 ……まあ、良いか。


「よし! 残りはエテ公1匹だ!」

「ウゴオオオオオーーー!」


 あれ?

 エテ公こと、森猿王の体力メーター的な物が無い!?

 ……運営ー!

 体力メーターは、こういうオンラインゲームの醍醐味じゃないのかよ!

 そりゃあ、確かにリアルで異世界転生や転移した場合は、そんなメーターが無いのが普通だけどな。

 そんな所をリアル追及するなー!


 ……と、運営に愚痴りながらだけど、エテ公の攻撃パターンを解析中。

 ノーダメージだと、βと同じ、と。

 因みにリンは、小技的なチマチマした攻撃で、ヘイトを稼ぎながら、地味にエテ公にストレスを与えている様に見える。

 取り巻きがリンの一撃で終わったから、試しに俺も狙ってみるか。


「リン。一撃、狙ってみる。」

「分かったわ。」


 リンは大人しく下がり、エテ公の攻撃は俺に集中した。

 俺は居合の姿勢で、エテ公の攻撃を躱しながら精神を凪にし、その時を狙う。


 ……今だ!


「訃っ!」


 チン


「ウゴオ……」


 エテ公こと、森猿王の首は少し間を置いてズレ、消滅した。



 《《西の森の主『森猿王』が討伐されました。》》

 《《西の森の主『森猿王』が討伐された為、西の森の街道が再び開通されました。》》



 《討伐した2名には討伐報酬が贈られます。》


「私、レベルが15から18になったわ。後、幾つかのスキルも上がっているわ。」

「俺は、19から21だな。こっちも幾つかのスキルが上がっているな。」


 お!

 称号にも追加されているな。

 え~と、「瞬殺の剣士」か。

 ラッキー! エリア・ボス以上のモンスターに対して一撃で討伐した者に付く称号で……効果付きだ!

 内容は弱点への攻撃時のみ、ATK3% DEX3%上がる。

 よっしゃー!

 さて、次は討伐の報酬物だな。


「私の旅袋には、『森猿の牙』が4つと『森猿の魔石』が2つと、『森猿王の牙』と『森猿王の皮』ね。」

「俺の旅袋には、『森猿王の牙』が2つと『森猿王の魔石』と『森猿王の皮』に、『森猿王の討伐の証』だな。」

「ソーマ。」

「リン。」

「「やったー!」」

「……なあ、リン。仮にも東西南北の1つを預かるボスにしては簡単過ぎないか?」

「確かに、私達は生産職からの優遇や、私達のPS(プレイヤースキル)が高いとしても簡単過ぎたわね。」

「もしかして、この『切断』系は隠れチートか!?」

「有り得るわ。異世界転生や転移物の定番『鑑定』でさえ、普通に手に入れようとすると、あれだけ苦労するんだもの。運営の『リアルは別物だよ。』とか『イージーモード? 何それ?』って、運営が笑いながら言う幻聴が聞こえるわ。」

「リン! コレらも基本的には信頼出来る奴限定で!」

「うん!」

「とりあえず、帰るか。」

「うん、帰ろう。」



 俺とリンは街に帰って、祝いの飯を食べた後、冒険者ギルドに向かった。


 ギルドの中に入ると、注目を一瞬集めて直ぐに分散する。

 依頼ボードを見ると、右端に東西南北のエリア・ボスの討伐依頼が張ってあって、俺はその中の「西の森の主『森猿王』」のヤツを取った。

 冒険者ギルドの定番を受けた俺達は、受付嬢の列に並んで順番を待つ。


 俺達の順番が廻ってくると、俺は西の森の主『森猿王』の討伐依頼と「森猿王の討伐の証」を出す。


「……!? こ、コレは!」

「本物ですかって、言わないでくれよ。」

「……はい。確認しました。依頼達成です。まあ、事後承諾ですが問題ありません。2人のギルドカードをお願いします。……はい。終了しました。ギルドカードをお返しします。それでは、依頼達成の報酬金ですが、大金貨8枚です。」

「因みに、西の森の街道の先には何が有りますか?」

「鉱山で栄えている街がございます。」

「ソーマ。武器や装備品の質が向上するわ。」

「リン。やったな!」


 冒険者ギルドを出た俺達は、今日はこれで落ちる事にした。


「お休みなさい、ソーマ。」

「お休み、リン。」


 さて、明日は何をしようかな。





 運営side


「後、10分か。今日は問題無く終わりそうだな。」


 《《西の森の主『森猿王』が討伐されました。》》

 《《西の森の主『森猿王』が討伐された為、西の森の街道が再び開通されました。》》


「え!?」

「嘘だろ!? 残業はヤダーーー!」

「副主任がまた壊れたぞー!」

「とりあえず、副主任の介護は(強制)担当の根岸君に。残りは西の森の街道先の準備と再チェックを!」

「えー! またですかぁ?」

「根岸君じゃないと駄目なのは分かっているだろう。皆、根岸君の分まで頑張るぞ!」

「はい!」×スタッフ一同

「それで、討伐したプレイヤーは、と。」

「……」

「また、運命系ラノベ主人公の『ソーマ』と『殲滅姫リン』か!」

「勘弁してくれよ。森猿王はそれなりの悪戯心を込めたボスだぞ。」

「ログを確認したら、かなりアッサリと討伐したみたいですね。」

「山田さん。ソーマとリンのスキルを確認したら、『無音暗殺(サイレントキラー)』を持っていました。」

「へっ!? ……あんの悪意の条件付きをクリアしたのかー!?」

「……どうします?」

「ちくしょう! とりあえず、『メインルート』のボスと『GQ(ゴッドクエスト)』系には、プロテクトを掛けとけ。」

「はい。」

「全く、無自覚系ラノベ主人公め!」

「……今日は残業ですね。」

「……そうだな。とりあえずの八つ当たりで、副主任の仕事はキッチリ残すぞ!」

「はい!」×スタッフ一同




暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。


スキル「無音暗殺(サイレントキラー)」の通常の修得条件

1つ、モンスターへの攻撃を全て弱点で討伐。

ノルマは100匹

2つ、モンスターへの最初の攻撃は気付かれない。

ノルマは100匹

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