阿呆のお花畑、斜め上ソースかけ。地雷を添えて。
タイトルって難しいよね(笑)
それは平和な、ほんっとーに久々の平和な、ある日のこと。
「やっと見つけたよ、マイハニー」
私の前からハグしようと近づく男。寸前で避けながら顔を確認するけど、知らない奴だな、誰だ。
てか、そもそもマイハニーってなんだキモい。
「マイハニーとかなにそれ笑える」
「帰国子女か?」
「カタカナ横文字は今普通に使われてるでしょ」
「発音が日本語ってやつね」
「さぁやん、毒舌冴えてるー」
学校の廊下で、うちの制服着てる男。校章の色は3年のもの。割れ鍋の後ろにさりげなく隠れた私。そもそも接点はどこにもないんだが、これ如何に。
「誰かと間違ってるんじゃ?」
「いいや、間違いないよマイハニーのお友達」
胡散臭げなさぁやんに、にこやかに返す男。お頭
(つむ)が阿呆なのかなぁ。そこそこ顔はいいのに変態とか、微妙。
「マイハニーの影武者ちゃんに惑わされたけど、ようやく会えたね」
影武者? 誰だそれ。
「犁嘩子ちゃんが誰かに告られたとか、ウキウキしてたけど、まさかそれ?」
「さぁやん、詳しく」
「いや、私も知らないけど、なんかあのステージで惚れられたとか」
あれ、まさか。私のセンター位置、犁嘩子ちゃんってことになってたよね。背格好似てるしバレないと思ってたんだけど、わざわざ探したってこと?
「おかしいと思ったんだよね。影武者ちゃん踊って見せてはくれても、歌ってはくれなかったから」
さすがにそれくらいの自覚はあったか、犁嘩子ちゃん。しかし、それでバレるか、普通?
なんかこいつ、ヤバい奴?
「いや、決定打はね。脚だったんだよ」
脚? てか、ニヤニヤ笑うのキモい。
「ステージのセンターの子とはね、影武者ちゃんの脚が違ったんだよ」
「痴漢かよ変態キモい」
「酷いなぁ。あのキュっと締まったキレイなラインと影武者ちゃんのプルんな脚では、見たらすぐわかるたろう?」
わからんわ。なんなの、脚フェチか。うわ、キモっ。
「近寄るな変態」
「そんなこと言わないでくれないか、マイハニー」
ゾゾゾッとした。なんかこいつねちっこそう。頭の中で危険信号が最大ボリュームで鳴る。
私はスマホを取り出した。困った時の神頼み。
慧ちゃーん! 助けてー!!
慧ちゃんは教育実習が終わって大学にもどってます。




