第46話 立ち塞がる魔法少女達
だいぶ駄文になってしまいました…
優衣がシェリーに捕まって拘束され、社長らが例のブツを取り出していた頃、おなじくみんなとはぐれた東子と雪菜は突然目の前に現れた魔法少女に歓喜や落胆していた。
「魔法少女サンシャイン、華麗に参上!!」
「魔法少女ブラッディノワール、フフ…今宵も月が綺麗だわ」
「魔法少女イケガミ…です。よ、よろしくお願いしますっ!!」
「うっひゃぁ、魔法少女だ!!本物だ!すっげぇなぁ雪菜!!私魔法少女なんて初めて見たよ」
「あんまり騒ぐな東子。今度騒いだら逆さ吊りにする。」
相変わらずいつも通りのテンションの東子とそれに付き合わされる雪菜であったが、これでも戦闘中なのである。なにせこの魔法少女たちはフィーナの計らいで仕向けられた対戦相手だからだ。
「ところでなんで魔法少女なんだ?」
「さぁ、知らん。」
雪菜はなんとなくその答えが分かっていた。あのセクハラ外国人の趣味なのだろう。おそらく日本の偏った文化ばかりを知っているせいであいつの頭の中は妄想ジャパンでいっぱいだ。
「まぁでもそんなのはどうでもいい。それよりそこの真ん中の赤い人。」
「お、ウチか?」
雪菜はつまらなそうなものを見る目で3人いる魔法少女の真ん中にいる全身赤一色の衣装を着た赤髪の少女に指をさしながら問いかけた。
「なんでそんな戦隊モノみたいな決めポーズしてる?」
「えっ?」
困惑する赤一色の少女、だが彼女は右手の手のひらをこちら側にかざすように伸ばし、左腕は脇の近くで軽く曲げてガッツポーズのようにしているという確かに戦隊モノのリーダーとかがやってそうなポーズをしていたのだ。
「なんでって、こうやったらカッコいいかなって思って…」
「はぁ…あなたそれじゃあただカッコつけてるだけ。魔法少女なんだから例えカッコいいポーズをとるにしてもカッコ可愛くしなきゃだめ。そんな手からビームをばんばん出すような超人がでてくる某超人作品のキャラでもあるまいし、はっきり言って全く合ってない。せめて右手をグーにして左手は顔の近くまで持ってきて片目を閉じてウインクする『エイエイオー』みたいにできない?」
「え、あ…なんかごめんなさい…」
「それとその隣の黒いの。」
「あら、私かしら?」
雪菜は続いて右隣で優雅に黒い傘を持ちながら黒い衣装を着ている黒髪の少女に物申した。
「どこがブラッディ?」
「んん?」
まさかそんな言葉が出るとは、と度肝を抜かれた魔法少女ブラッディノワール。
「ブラッディと付くからにはてっきりサイコだったり戦闘狂だったりだと思ってた。だけどあなたのその外見からはどこもブラッディ要素がない。なんでブラッディってつけた?」
「そ、そこはほら。私たちヴァンパイア関係じゃない。ヴァンパイアといえば血。だからブラッディがいいと思ったのですわ」
「たしかに私たちヴァンパイアにとってはブラッディという言葉は合うかもしれない。だけどそれはあくまでヴァンパイアならの話。あなたのそのブラッディというのは魔法少女となんの関係性も持っていない。」
「もうそんなこと知らないわよ!私だって好きで魔法少女なんてやってるわけじゃないんです!シェリーがやれって言ったから仕方なく…仕方なくやってるだけですわ。だから本当に、私がしたいなんて思ってるわけじゃないんですから!!」
「…ツンデレ?」
「その割にはノリノリで登場してきたけどな」
「中途半端なツンデレほど醜いものはない。」
「うっさいわね!人にケチつけてる程余裕こいてるなんて余程自信があるのね。その口、二度と開けないようにしてあげるわ」
「望むところ。エセ魔法少女に負ける気はしない。」
「あ、あの…」
「フン、減らず口もそれくらいにしといて、さっさとかかってきなさいおチビちゃん!」
「おチビちゃん…お前、絶対に許さない。」
「あのぉ…」
「ナニ!?」
「なによ!?」
「ひ、ひゃう…」
ちょいちょいと会話に入り込もうとしていた魔法少女イケガミであったが、そこは既に激戦区であった。首を突っ込んだら最後、火の粉が降りかかって両者から挟み撃ちにされてしまった。
「あ、あの…私は?」
「は?」
「ん?」
「私は大丈夫でしょうか…」
「大丈夫って…」
「なにが?」
今にも争いそうな獣のような二人だったが、今では困惑の二文字を顔に浮かべてお互いに向き合う。
「私は…私は魔法少女として大丈夫でしょうか!!」
「えっ…」
「…」
「あの…私は魔法少女が好きで、小さい時から憧れていたんです。それでシェリーさんにそのことがばれちゃって…あ、でもそれは別にどうでもよくて。とにかく、シェリーさんに言われた通り魔法少女の格好をしているんですけど。今更になって私って魔法少女のことよく知らないんだなぁ〜ってさっきの雪菜さんの話を聞いて思ったんで、私はどうなんだろうかなって思って。それで…それで、」
「わ、わかりました。わかりましたから少し落ち着きなさいイケガミ。ほら、涙で顔がぐちゃぐちゃよ。これで拭きなさいな。」
「うぅ…ありがとう夜月ちゃん」
「大丈夫ですわ。あなたは立派な魔法少女ですから、ほら…顔を上げて?」
「夜月ちゃぁぁぁん!!うわぁぁぁぁん」
この時、東子はこの場にいる誰よりも困惑していた。
突然現れた敵チームの3人組がなぜか魔法少女の姿で立ち塞がったかと思えばいつもはクールで無口な雪菜が人が変わったように彼女達に指摘して、同じく無口でか弱そうなイケガミとか言う魔法少女が泣きながらわけのわからないことを言い出した後にお嬢様口調の魔法少女がフォローしながら抱き合っているなんて状況は東子にも理解できなかったのだ。




