エンプティと空虚な世界
エンプティ「バディ。トラッシュ。ライア」
バディ「なぁに?」
トラッシュ「なんだよ」
ライア「なにかしら」
エンプティ「僕、もう、行くよ」
バディ「……そう」
トラッシュ「そうか」
ライア「そうなのね」
エンプティ「あの空の色は、僕にはきつすぎる。本当は、ずっとこの白い世界に居たかった」
バディ「それじゃあ」
トラッシュ「どうして?」
ライア「どうしてよ」
エンプティ「……聴こえたんだ。誰かの泣き声。恐ろしい色なのに、なぜか……とてつもなく会いたいひとが居る。そんな気が、したんだ」
バディ「…………」
トラッシュ「…………」
ライア「…………」
エンプティ「たとえ、僕が誰かと出会って、嫌いな色に染まっても、きみたちのことは、忘れないから。たとえ、見えなくなっても……さいごにはここに、帰ってくるから。……待ってて」
バディ「…………」
トラッシュ「…………」
ライア「……嘘つきね」
エンプティ「ここでじっとしていたら、この部屋にも空が流れ込んでしまう。それだけは耐えられないから……僕、もう、行くね」
ライア「エンプティ、」
エンプティ「それじゃあ……ありがとう、僕のともだち。……またね」
ライア「エンプティ……」
バディ「……ああ、本当に行ってしまった」
トラッシュ「からっぽだ」
ライア「……きれいな空ね」
バディ「からっぽだもの」
トラッシュ「ここはもう、」
ライア「からっぽ」
卵のなかは、からっぽ。
ーーおしまいーー




