第84話 これからの事。
お願い。一応、確認はしてますが、やはり誤字脱字があります。その時はスルーしてお読み下さい。
朝になり、神様は、まだ寝ているみんなを見渡した。
(うむ。みんな大丈夫そうだな。)
神様は、みんなに変な変化が無いかを確認していた。
実は、急激なレベルアップには、危険な事が隠れていた。
それは、力が急激についた肉体が持たなくなり、魔族や魔物に変化する事があるのだが、一応神様が付いている為、仮に突発的な事があっても対処できるからだ。
それでも、やはり心配は少しあった。
それは、アン・セリーヌだ。
彼女は、この世界の住人であり、ただの人族なのだ。
勇者や香織は、異世界からの転移で、チートな能力と体力、そしてサイノウがある為大丈夫だが、アンには何もなかった。
それでも、アンは、勇者と共に何年にも渡って、色々な相手と戦った経験と、その時に培った能力や体力などがあった為、この修行にもついてこられたのだ。英雄の二つ名は伊達ではなかった。
しばらくすると、香織とアンが起きてきた。
香織「アンさん、おはようございます。」
アン「はぁ~。香織、おはよう!」
香織とアン。実は、この修行を通して、かなり仲良くなっていた。
やはり女の子同士、男のにはわからない悩みや辛い事や身体的な事で、話せるのが良かったみたいだ。
二人の性格も、女の子のわりに、大雑把で、それでいて女の子特有の細かい事には良く気付く性格だ。
そして、いつもの通り、二人してちょっと遠くまで、顔を洗うついでにお花摘みに出かけるのだ。
勇者にとって、この事には良かったと安心している。
神様は、年の近い女の子同士なら大丈夫だと最初から気にはしていなかった。
勇者が起きてきた。
勇者「おじいちゃん、おはよう。」
神様「おはよう、いさむ。今日はこれからの計画……と言うか、これからどうするかを話すからの。」
勇者「わかったよ。しかし、古代竜達は、寝坊助が多いなぁ。」
神様「いさむは知らんのか?竜族は、一回寝るとなかなか起きん連中なんだよ。」
勇者「えっ?それじゃ、毎朝なんでちゃんと起きてたの?」
神様「ほっほっほ。簡単じゃ。毎朝あやつらに軽い電撃をこっそり放っておったのじゃ。」
勇者「おじいちゃん、こっそりが多過ぎだよ。なんかされてるんじゃないかと猜疑心が出てくるよ。」
神様「ほっほっほ。お前達に悪い事などしないわ。これでも神様だからな。あっはははっ。」
勇者「そうだったね。おじいちゃんが神様なんだって事、忘れちゃいがちだよ。」
神様「ま、あくまでもいさむと香織のおじいちゃんには変わりがないからな。」
香織「ただいまぁ。あっ、お兄ちゃんおはよう!」
アン「勇者、おはよう。」
勇者「二人ともおはよう!本当、二人は随分仲が良くなったよな。」
香織「お兄ちゃん、これでアンさんがお兄ちゃんのお嫁さんになっても大丈夫だよ!」
勇者「ば、ばかな事言うな。アンは、俺の大事な親友なんだから。」
香織「男と女の親友なんてありえないから。お兄ちゃんこそ、何バカな事言ってるの?」
勇者「アンとは、男と女みたいな関係も、そう言う事も何も無いからなっ!」
香織「そんなに強く否定しなくてもいいのに。逆に怪しいよ?」
勇者「か、香織。お、俺はべ、別にアンの事……」
香織「お兄ちゃん!アンさんの事嫌いなんだ?何年も一緒にいたのに信じられない!」
勇者「ば、何言ってるんだ!アンの事、嫌いなんていつ言った?俺はアンと一緒にいるだけで満足なんだ。」
香織「お兄ちゃん、何気にアンさんに告白してるね。(アン、俺はお前と一生、一緒にいれば、それで満足なんだ!)みたい?(笑)」
勇者反論出来ず。
その様子を端からずっと見ていたアンは、顔が真っ赤で少し嬉しそうだ。
神様「ほっほっほ。若いってすばらしいのぅ。」
香織「ほら、アンさんが待ってるよ!お兄ちゃん!」
なんだか朝からラブラブムードに突入の二人。二人とも自分の気持ちはわかっていたが、勇者にやることが色々ありすぎて、それどころではなかったのだ。
これが、昨夜の話だったら、二人はどうなっていた事か。
神様「ほれほれ、その話は後にして、朝食を食べなさい。その後はこれからの事を、話すからのう。」
香織はケロした顔で「はーい!」とテーブルに向かう。
勇者とアンは、モジモジしながらテーブルに向かってきた。それを見ていた香織が……
香織「中学生かっ!」と言った。
いつも読んでくださり本当にありがとうございます。
結局、勇者と英雄はデキてたんですね。(笑)
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