第531話 条件
魔王城の応接間の隅で3人の美少女がポツンと座って、事の成り行きを黙って見ていた。
「わかりました。俺にまかせて下さい。」
太郎は大見得を切った。
「ほぅ、じゃあ早速儂らを元の世界に戻してもらいたい。」
「太郎様、ありがとうございます。でも、本当に帰れるのか心配だわ。早くバロンとパリカールに会いたいわ。」
応接間の隅で、完全に空気となっていた3人は、やっと余計な存在(太郎の初恋)がいなくなると思ってホッとしていた。····一人を除いては。
「太郎様、お願いします。私とおじい様はどうすればよいのですか?」
ペリーヌの質問の後に、3人の内の一人、マリーダが「まさか?」と言う顔をしている。
すると太郎はペリーヌの質問に驚くような答えを出した。
「大丈夫。ちゃんと元の世界に帰れるようにします。ただし条件と言うか、権利?いや、違うか。うーんっと、おじい様に認めてもらえる事が必要なんです。」
ペリーヌとおじいさんは頭の中で「?」となり、応接間の隅ではマリーとセーラも同じく「?」となっていたが、マリーダだけが、違っていた。
「た、太郎様!まさかと思いますが····」
「あ、あのう太郎様、どの様な条件なのでしょうか?」
ペリーヌは恐る恐る太郎に聞いてみた。
他の4人はまだなんの事かわかっていなかった。
わかっていたのは、マリーダだけだっだ。
「太郎、儂らを元の世界に帰す条件とは一体なんなのじゃ。」
ここは魔王城。
魔王みたいな太郎が言った条件とは。
「ペリーヌを第3夫人として俺に差し出せ。」
太郎は魔王より酷いやつだった。
しかし、第1夫人は香織だとわかるけど、第2夫人って誰になるんだろう?
太郎は魔王より酷かった。
いつも最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
だいぶ文字を打つのにも慣れてきましたが、長文になるとまだちょっとキツいですね。
でもこの老体に鞭を打って·····って、老人だったのか?




