何かを忘れている。
ふ
「太郎、貴方はもしかして日本人?」
魔王セーラが突然聞き捨てならないことをさらっと言い出した。
その答えに少し返答に悩んでいた太郎……………
「ねぇ、聞いてるの?太郎ってもしかして日本人?ってか、太郎なんて名前日本人しかありえないから。」
今度はマリーも同じように事を言い出した。
またも悩む太郎。
「太郎様、二人が言うように本当に日本人なのですか?」
王女マリーダも………日本人の大安売り。
「に、日本人ってなんだ?」
太郎は少し吃りながら返答した。3人がどのような関係で、何で日本人を知っているのか、そして太郎に何を求めているかわからない状態では、自分自身の正体を隠すのは当たり前の事だからだ。
太郎のこれまでの人生は命のやり取りがが当たり前で、太郎自身がいくらチートで強くても、絶対の保証がないから。
「ちょっと!いい加減答えなさいよ!本当は日本人なんでしょう?」
「そうだよね。黒髪に黒目、そして太郎って言う日本人らしい名前をが証明してる。太郎、日本人の貴方がなぜこの世界にいるのですか?」
マリーはキャン×キャンと煩いが、魔王セーラはきっちりと太郎を日本人だと追及する。
「太郎様、見た目から転生したわけではないようですね。なのになぜこの世界にいらっしゃるのですか?」
王女マリーダの転生の話で太郎は答える事にした。
「て、転生ってなんだ?見た目が日本人って?」
あれ?
「太郎!もうバレてるから、早く色々と話しをなさいよ!」
「そうですね。太郎様からは色々と聞きたい事があります。」
「もう観念して私達に本当の事を言って下さい。例えば私を吹き飛ばした事とか。」
魔王セーラはちょっと怒っていた。
太郎の沈黙が続く。
3人はワーワーと太郎に本当の事や、何が目的なのか、なんで私をぶっ飛ばしたのか(私情が入ってます。)、なぜ太郎が日本人なのに私達に嘘をつくのか。等々。
「太郎様、私日本に住んでいた場所は○○○でした。」
王女マリーダが日本に住んでいた場所を告げた。
「あ、私はね○○○だったよ!」
ゆ
今度はマリー。
「私はね、○○○でした。」
「あ、おれも○○○だぜ!」
沈黙がながれ。
3人の罠にかかった太郎。
そして、素を出した太郎。
「やっぱり太郎様は日本人だったのですね。香織様はお元気ですか?」
「あ、香織懐かしいねぇ。今どうしる?」
「香織、私のたった一人の大切な友達。」
1人ちょっと有名なセリフが出た。が、太郎はそれどころではなかった。
「香織?一体それはだれだ?」
今度は真面目に答える太郎。
また寝室に沈黙が流れる。
忘れていましたが、ここは魔王セーラの寝室。ってか、太郎が何かがおかしい。
「太郎様。何を言ってらっしゃるのですか。香織様は太郎様の幼馴染みで婚約者ですよ?」
「幼馴染み?婚約者?誰が?」
唖然とする3人。
どうやら太郎は顔の存在を覚えていないようだった。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
体調の調子がいい時に、できるだけ更新していきます。
それから、いつも短文ですみません。
あと、いつもの事ですが、誤字も。




