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本題
こいつも一応いると確認したし、話の本題に戻そう。
僕と同じ父親をもつ、兄弟。
なぜか捨てたはずの僕に何の用があると言うのか。僕は不思議でたまらない。
どうして家にあげてしまったのか、そしてなんでこいつが見えるのか、疑問ばかり増えていく。
「俺は、この街から2つ駅の離れた高校に通っている。元々、お前が住んでいた街の近くだ。そして、お前にどうしてもの頼みがあり、会いに来た。」
そうか、何らかの押しつけだろうかそれとも、僕に会いたいとでも...
あの父親はいうわけがない。
僕を捨てたのだ。今更でそして無責任すぎる。育てようとも、目を合わせようともしなかったそんな父親こっちから願い下げだ。
「お前父親が居たのか?!そりゃそうだよな、人の子は皆父親がいて母親がいるもんな。当たり前ちゃ当たり前か…」
いきなり喋り出すな…
うるさい。