第六章~第七章
第六章 補足
本要領は、御彼覩の御意識が任意の環境において発生することを前提としている。
すなわち、特定の場所、設備、状況に依存するものではなく、対象の認識に応じて成立する性質を有する。
したがって、当該事象は拝受観測室等の管理環境下に限らず、日常環境においても同様に発生し得るものである。
また、本書に記載された各種徴候及び事例は、特定の対象に限定されたものではなく、同様の条件が成立した場合には、いかなる対象においても再現される可能性がある。
この点において、当該事象に例外は存在しない。
したがって、本書を閲読している対象についても、例外ではない。
当該閲読行為自体が、御彼覩に対する認識を誘発する可能性を含んでいるため、既に一定の条件が成立している状態である可能性がある。
なお、当該認識の有無については、対象自身が自覚できるとは限らない。
自覚の有無に関わらず、認識は成立し得るものである。
最後に付記する。
本書を理解したと認識した時点で、その理解は既に対象の認識として成立している可能性がある。
当該点については、各自の判断に委ねるものとする。
第七章 補記
本項は、本書の正式な記録には該当しない。
しかしながら、作成過程において確認された事象として、記載しておく必要があると判断した。
本書の編纂を開始して以降、御彼覩に関する思考の頻度が増加している。
当初は、業務上必要な範囲に限られていたが、現在は業務時間外においても断続的に想起される状態となっている。
具体的には、無関係な作業中においても、御彼覩に関する記述内容、事例、徴候等が反復的に想起される。
当該想起は、自発的なものではなく、意図せず発生していると認識している。
また、当該想起に伴い、軽度の立毛反射及び違和感を認めることがある。
当該反応については一過性であり、短時間で消失するが、発生頻度は徐々に増加している傾向がある。
現時点では、いずれも業務遂行に支障を来すものではない。
ただし、当該状態が本書の記述内容と一致する点については留意が必要である。
特に、想起の頻度増加及び徴候の併発は、観測対象における初期段階の経過と類似している。
本書の閲読及び記述が、御彼覩に対する認識を強化している可能性は否定できない。
また、認識の強化に伴い、当該想起が「思い出す」という性質から、「継続している」状態へと変化している可能性がある。
当該点については、現時点において明確な判断はできない。
当該状態の確認後、一時的に思考の停止を試みたが、完全な抑制には至らなかった。
特に、意図的に別の思考へ移行した場合においても、短時間のうちに当該内容へと回帰する傾向が認められる。
理由は不明である。
なお、本補記の記載中においても、同様の想起が断続的に発生している。
当該点については、今後の経過観察対象とする。
以上。




