プロローグ編010/【愛海】と【吟侍】と・・・
「おじちゃん、おじちゃん、【吟侍おじちゃん】。
見てみてぇ~。
ほらっ、綺麗だよぉ~」
と言うは、【愛海】である。
それを見ていた【吟侍】は、
(見た目は14才の女の子・・・
なんだよな・・・
にしては幼い感性なんだよな・・・
同年代の女の子と居たら多分馬鹿にされるタイプ・・・
何だろうな・・・
精神年齢で言うと、多分、6才か7才くらい・・・か?
下手をするともっと幼いかも知れない。
この性格で普通に生きるのは辛かっただろう・・・
こういう子は必ず悪意ある他の女子に虐められる。
そう言う子は少なからず萎縮するもんだが・・・
どういう訳か、この子はピュアなままだ。
それが異質性を醸し出している。
おいらもこういう子が嫌いと言う訳じゃない。
むしろ、こんな純粋なまま、生きてきたのならそのままにしてあげたいとも思う。
だが、そうも行かない。
この子はおいらの後継者として生きて貰わなくてはならない。
だけど、この子には謎が多すぎる。
このまま後継者として良いのか・・・?
正直、悩む所だ)
と思いつつ、【愛海】に口調を合わせて、
「【愛海ちゃん】、【愛海ちゃん】・・・
君は、おいらの後継者になる事をどう思って居るんだい?
やっぱり止めようとか思ったりするのかな?」
と聞いてみた。
【愛海】は、
「ううん。
別に良いよ。
やっても・・・
やだったら止めれば良いし。
今はやっても良いかなって思ってるよ。
楽しいこと、いっぱいやりたいな。
【吟侍おじちゃん】の後継者って楽しいのかな?
楽しくないのかな?
どっちかな?」
と言った。
【吟侍】は、
「さぁな・・・
それは君次第だと思うよ。
君が楽しいと思えば楽しいし、
楽しくないと思えば楽しくないよ。
要は本当に君次第。
君がどう感じてどう動くか?
それ次第で楽しくもなるし、つまらなくもなると思う。
もちろん、辛くなる事もね。
君はどうしたいんだい?」
と聞いた。
【愛海】は、
「私はねぇ~。
楽しい世界が見えているんだ。
上手く説明は出来ないけど、それが見えるんだぁ~。
だから、それに合わせて動くよ。
楽しい方が嬉しいしね」
と言った。
【吟侍】は、
(この子は何かが見えている。
おいらにもわからない何かが・・・
その可能性に賭けるか・・・)
と思いつつ、
「そうか・・・
それは楽しそうだな。
わかる範囲で良いから、おいらに君のわかっている事を教えてくれないかな?
君のこと、よく知りたいんだ。
頼むよ・・・」
と言った。
【愛海】は、
「うん、良いよ」
と言って現時点で話せることを話して聞かせた。
それを聞いて、【吟侍】は彼女を正式に後継者と認めたのである。
何を話したか?
それは内緒話なので内緒である。
だが、【吟侍】が納得する話だったのは間違いなかった。




