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(ファーブラ・フィクタイズム5)【カルタイ・ウィクトリケス】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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プロローグ編010/【愛海】と【吟侍】と・・・

「おじちゃん、おじちゃん、【吟侍おじちゃん】。

 見てみてぇ~。

 ほらっ、綺麗だよぉ~」

 と言うは、【愛海】である。

 それを見ていた【吟侍】は、

(見た目は14才の女の子・・・

 なんだよな・・・

 にしては幼い感性なんだよな・・・

 同年代の女の子と居たら多分馬鹿にされるタイプ・・・

 何だろうな・・・

 精神年齢で言うと、多分、6才か7才くらい・・・か?

 下手をするともっと幼いかも知れない。

 この性格で普通に生きるのは辛かっただろう・・・

 こういう子は必ず悪意ある他の女子に虐められる。

 そう言う子は少なからず萎縮するもんだが・・・

 どういう訳か、この子はピュアなままだ。

 それが異質性を醸し出している。

 おいらもこういう子が嫌いと言う訳じゃない。

 むしろ、こんな純粋なまま、生きてきたのならそのままにしてあげたいとも思う。

 だが、そうも行かない。

 この子はおいらの後継者として生きて貰わなくてはならない。

 だけど、この子には謎が多すぎる。

 このまま後継者として良いのか・・・?

 正直、悩む所だ)

 と思いつつ、【愛海】に口調を合わせて、

「【愛海ちゃん】、【愛海ちゃん】・・・

 君は、おいらの後継者になる事をどう思って居るんだい?

 やっぱり止めようとか思ったりするのかな?」

 と聞いてみた。

 【愛海】は、

「ううん。

 別に良いよ。

 やっても・・・

 やだったら止めれば良いし。

 今はやっても良いかなって思ってるよ。

 楽しいこと、いっぱいやりたいな。

 【吟侍おじちゃん】の後継者って楽しいのかな?

 楽しくないのかな?

 どっちかな?」

 と言った。

 【吟侍】は、

「さぁな・・・

 それは君次第だと思うよ。

 君が楽しいと思えば楽しいし、

 楽しくないと思えば楽しくないよ。

 要は本当に君次第。

 君がどう感じてどう動くか?

 それ次第で楽しくもなるし、つまらなくもなると思う。

 もちろん、辛くなる事もね。

 君はどうしたいんだい?」

 と聞いた。

 【愛海】は、

「私はねぇ~。

 楽しい世界が見えているんだ。

 上手く説明は出来ないけど、それが見えるんだぁ~。

 だから、それに合わせて動くよ。

 楽しい方が嬉しいしね」

 と言った。

 【吟侍】は、

(この子は何かが見えている。

 おいらにもわからない何かが・・・

 その可能性に賭けるか・・・)

 と思いつつ、

「そうか・・・

 それは楽しそうだな。

 わかる範囲で良いから、おいらに君のわかっている事を教えてくれないかな?

 君のこと、よく知りたいんだ。

 頼むよ・・・」

 と言った。

 【愛海】は、

「うん、良いよ」

 と言って現時点で話せることを話して聞かせた。

 それを聞いて、【吟侍】は彼女を正式に後継者と認めたのである。

 何を話したか?

 それは内緒話なので内緒である。

 だが、【吟侍】が納得する話だったのは間違いなかった。

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