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愛こそ必要悪で正義 -sins-  作者: 社容尊悟
Ⅰ 生徒と先生

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愛こそ必要悪で正義

「そうか……アイツは……秋田は俺を庇ったんだよ」

「……秋田さんが先生を?」

「ああ。俺を雇ったのはお前の父親だった。借金塗れの俺に金をいっぱいくれるって言うから加担した。お前を騙して父親の元に連れて行くつもりだった。だけどな、予定が狂っちまったんだ。まさか、俺が本当にお前のこと好きになるたあ、思わなんだ……」

「えっ?」

「嘘から出たまことってやつだ。それがお前の父親にばれて、殺されそうになったところを秋田が庇って、それで……。秋田がどこで俺と奴がいる場所を突き止めたかはわからんがな。庇ってくれたんだが、結局俺も病院送りにされちまった」

「秋田さんがしたことは、無駄だったってことですか……?」

「無駄じゃねぇ。それは秋田に失礼だろが。俺を守って……今もお前を守ろうとしている」

「……そんな……私、やっぱり行かないと……!」

「聞き分けがねぇのはいけねぇな。アイツのことを思うなら、アイツの気持ちを尊重しろ。アイツはお前を救ってくれる奴だ。……お前を救えるのは、俺じゃない」


 とうとう秋田は帰ってこなかった。

 父親も死体となって発見されたという。

 意味を理解した真宵はその後、懺悔の旅に出た。



「……私の日記、これは売れそうですね」

 アキヤはニヤリと口角を上げて呟く。

 そんな性格だから、いつまで経っても正式な聖職者になれないのだ。

 いつまで経っても仮の聖職者。

 しかしこれはこれで、いい。

「明日はどんな愛の話が聞けるのかしら」

 アキヤは頬杖をついて、うっとりとする。

 よだれを拭い、アキヤは誰にともなく宣言する。


「やはり〆は……愛こそ必要悪で正義ですね」

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