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レジェンドオブアストラル  作者: ゆきみだいふく
プリンセスナイトと異能

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プリンセスナイトと新たな家族

「雅さん、僕が作業してる時は、いきなり抱きついてきちゃダメですよ」

「ごめんなさい」


 習得した『玩具』の実験中、雅が抱きついてきたのである。背中に二つの柔らかいものを感じて、動揺したせいで、力加減を間違えてしまった。


「今度から気をつけてくださいね」

「はーい、ごめんね」


 先ほどまでフリーズしていたのだが、今はなんとも無いようだ。壊れてはいないらしい。


 スマホは大丈夫なのだろうか? 先ほどまで周囲をキョロキョロしていたのだが、今は全く動いていない。













「そういえば、キミは何を食べるの?」


 ふと疑問に思ったので、動き出したスマートフォンに聞いてみた。


「食ベ物ハ、イリマセン。充電シテ頂ケレバ、問題ナイデス。適正電圧ダト、嬉シイデス」

「なるほど。それが味みたいなもんなのかな?」


 真白はスマホの会話機能とお話ししてるわけじゃない。本当に意思を持っているのだ。

 なぜスマホが意思を持っているかというと、スマホに『玩具』を試そうとした際に、力加減を誤ったのである。他の物で実験をしていた際は成功したので、つい調子に乗ってしまった。

 スマホに試した時は、クロウや楓を生み出した時と同じ感覚がしたので、多分ずっとこのままだろう。

 要約すると、新しい家族が増えたのだ。


「ま、巨大ロボットとかじゃないから、いいかー」


 今は普通のスマホ形態だが、トランスフォームすると手のひらサイズのロボットになる。

 三頭身で、胴体と顔がディスプレイになっており、色は白とシルバーを基調としている。そして、顔には黒い点のような目が2つだけ付いた姿だ。


「マスター」

「ん? どうしたの?」


 スマホの方から話しかけてきた。


「僕ハ、何トイウ名前ナノデショウカ?」

「名前?」


 そういえば、まだ決めてなかった。

 スマホの機種の名前にするのも味気ない。名前……機械、スマホ、コンピュータ、人工知能。

 名前を思いついた。


「AIのアイからとって『アイ』でどうかな?」

「アイ。僕ハ、『アイ』デス!」


 アイは喜んでくれているようで何よりだ。


「アイか、儂は琥珀だ。よろしくな」

「カー!」

「……クロウ様で私は楓にございます」

「セレナです」

「紗希だよー。よろしくね!」

「瑠璃です。よろしくお願いしますね!」

「ウィルだ」

「シスベルです」

「雅だよー。よろしくねー」

「琥珀サン、クロウサン、楓サン。セレナサン、紗希サン、瑠璃サン、ウィルサン、シスベルサン、雅サン、ヨロシクオ願イシマス」


 アイに絡むみんなの姿を見ながら、思わず笑みがこぼれる。

 少し騒がしいが、とても心地良い気分だ。


「それにしても……」


 巨大ロボットじゃなくて本当によかったと思う。


「姉さんと瑠璃ちゃんは驚かなくなったね」

「今後も大変なことが起こると思うから、驚いていたらキリがないよ」

「ですね。もうお兄ちゃんに何があっても驚かないと決めましたから」


 二人は半ば諦めの境地でいたのだった。


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