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狂者達の物語  作者: 下南
一章 始まりそして脱走
12/30

10話 運

サブタイが思い浮かばない件

「「…」」


此処に来て約1年、今でも此処に連れてこられた時の事を鮮明に覚えている。

私は不意打ちで、俺は正面から、

互いは顔を見合わせる。


「それにしても凄いな、11歳で既に二つ名持ちの裏の人間って…」

「あ、そっち?」


最初は500人ぐらいいた灰色の部屋、けれども今は自分と(彼女)しかいない。

そしたら必然と話すようになるわけで、互いの事を喋っていた。


「やっほ~二人とも元気にしている?」


扉を開けてマナがそんなことを言いながら入ってきた。


「お陰様でね、物理系魔法使い」

「……死ね」


二人でそんなことを言う。


(ひびき)くん、魔法使いは格闘もある程度出来るって何度も言っているよね?物理がメインじゃ無いからね。(のぞみ)ちゃんはせめて罵倒のレパートリー増やそう?『死ね』と『消えろ』と『黙れ』以外の言葉をほとんど聞いたことがないんだけど。」


なんてことを言って来るが、


「はいはいそうですね~」

「……」


はぁ…


マナがため息をついているが二人は気にしない。


「…何で此処に来たでしょう。」

「…ボッチ回避。」

「あり得るな、それ。こいつずっと一人そうだし。」


事実ではないが、何故かマナの心に刺さる。


(もう嫌だ。全然心を開いてくれない…要件をささっと言って連れ去ろ…)

「望、貴方の番よ。」

「「!?」」


二人が驚いている。まぁそうだろう。あの入り方だとただの雑談をしに来た用にしか思えないのだから。それに、私がこの部屋に来るのはこれで499回目。そのたびに子供を一人連れて行った。


「私…死ぬ?」


望が怯えながらそう言う。命が軽い裏社会で過ごしてきたとは言えまだ12歳、『死』が怖いのは当たり前だろう。


「死なない確率は9割9分9厘かしらね…」

「99.9%と言えよ…」


響が言ってくるが気にしない。


「私…死なない?」

「分からない…『アイツ』が止めるタイミングでは0.1%を引く可能性はある。」


今のマナにこれ以上言えることは無い。


「それじゃあ響くん、この子は貰って行くから。」


次の瞬間、望が床に崩れ落ちる。どうやら気を失っているようだ。


「!!何を…」

「これが魔法よ。それじゃあ5日後ね」


そう言い望をお姫様抱っこで抱え上げて部屋を出て行った。

読んでくれてありがとうございます。

良ければ感想、評価をしてくれると嬉しいです。

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