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23.最終話

色々と昭博や他の神獣を交えて話し合ったが、結論は最終的にはこのままこの国に残る、ということになった。ただ現実で考えてこのまま行方不明になるわけにはいかない。

仕事を辞める手続きをして社会から自分たちの痕跡を消す必要があった。

奥の手を使えばあたしたちがあの世界にいた痕跡はすべて消せるようだが、それは本当に最終手段にしたかったのだ。

文句を言いつつも仕事が嫌いだったわけじゃない。


宝くじも当たって沢山のかわいい子たちと、のんびりとこれから過ごせると思っていたのに、どこでどう変わってしまったのか。

美加は溜息をつきつつも、これも運命だと受け入れた。


斑を飼わないという選択肢はなったし、出会った子たちが困っているのに、放っておけるわけもなかった。

手助けできる力が手に入って、正直浮かれていたと思う。

誰だって、一度しかない人生物語の主人公になりたいと願っている。

そうでなければ始めから今の状況を受けれていない。


色んな言い訳を考えて見ても、これからするべき事が変わらないのであれば、前に進むべし!


美加と昭博は一度自分たちの世界に戻り、すぐに会社を退職する準備に入った。

美加は会社からは一カ月前には…、引継ぎが…と引き止められたりもしたが、三日で引き継ぎをして残りは有給休暇で退職となった。


昭博はもっと簡素に引き継ぎをし、次の日には会社の荷物を全て引き上げていた。

昭博の言い分としては、北の情勢が安定していないのだから、早く戻るべきだという。尤もらしい理由だが、更にアウトドアグッズを呆れるほど買い込んでいるのをみれば、これからの生活に浮ついているのがよくわかる。


「昭博、本当に大丈夫なのね?」

「大丈夫さ。コテツもいるし、準備は万端だ」

相変わらず、能天気な答えが返ってくる。だけど、この明るさに助けられているのも確かなので、コテツにはかなり迷惑をかけるが、頑張ってもらうしかない。


そう、昭博は暫く北で玄武こと美護と過ごし、安定させることになり、美加は自分が浄化した場所で、斑とハルと共にもう暫く様子を見ることになっている。

異世界スフィアで離ればなれで過ごすのは初めてのことだけに、不安は残るものの、半神となった昭博を害せるものなどいないかと意識を切り替えた。


「じゃあ、昭博、一週間後ね」

「ああ、一週間後に戻ってくる」

そう、一週間後に一度地球に戻ってきて、お互いの現状を確認することにしている。勿論、日々の連絡は毎日するが、体調や色んな変化は、会わないとわからない。昭博が半神になったことで起きる変化には気を付けたいのだ。


「コテツ、迷惑かけるけどお願いね」

「勿論です。美加様からのお願いとあらば、このコテツ…頑張らせていただきます」

「うん。期待している。危ない事を始めたら容赦なく突っ込んでいいから」

「なんでぃ、俺はそんなに信用ないのかよ」

「信頼はしてるよ。北を任せられるのは昭博しかないないし」

「だよな!」

でも信用するほど実績はないし、危なっかしいという言葉は、美加は流石に飲み込んだ。


それでも、この人で良かったと思ってしまうのだから、美加も大概だと思う。

「美加のことはこちらで任せろ」

「言ってろ。早く問題片付けて、戻るからな」

斑たちと昭博はやっぱり微妙な関係らしい。

まあ、斑のもふもふは間違いなく大事だ。


「美加、ありがとうな」

「こちらこそ、ありがとう」

「「さあ、行こうか」」

真鍋家のペット、神獣たちと共に異世界へ。


ブックマークをしてくださっていた方々、ありがとうございました。

ずっと完結になっていないことが気になっていたので、これで一つ荷を下ろせます。

正直、これがラストでいいのか?と思わないでもないのですが、ラストどころか途中の文章を書き直す気力もないため、これにて幕を下ろさせていただきます。

読んで頂きありがとうございました。

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