序章
・・・昭和・平成をまたいで、
4人の幼い女の子を次々と誘拐し、
そのけがれた欲望の「毒牙」にかけた悪魔・・・
『宮崎勤』。
彼が死刑執行され、
文字どおり「刑場の露と消えて、無縁仏になって」から、
2026年6月現在で、もう18年になりますが・・・
いまだにネット上で話題に上がるので、
平成や令和生まれの若い皆様も、彼の存在や事件の概要はご存じの方も多いでしょう。
誘拐殺人事件なら、ずっと以前から起きておりましたけれども、
この一連の事件の場合、
その「異常性」「残虐性」「特殊性」ゆえに、
日本中の耳目を集め、震撼させ・・・
あらゆる年齢層の人たちや文化、個人の生活まで変えてしまった、
「一大転換点の事件だった」といえるでしょうね。
『オタク』『ロリコン』『ビデオマニア』といった存在が世間にあまねく知られるようになり、
「宮崎予備軍」というカタチでもって、
白い目で見られる・・・こういった現象も起きるようになりました。
「残虐ビデオの規制」
「ロリコン雑誌の廃刊」
「小学生の息子や娘の登下校の際の、見守りの強化や、親御さんの車による送迎の常態化」
・・・といった、社会変化も。
宮崎の、裁判での異常な言動もそうだったんですが、
「被害者の遺体を凌辱し、ビデオ撮影して、『自分だけの、世界に一つしかないコレクション映像』として保存する」
「頭部を切断して山に放置し、後日、のこのこと確認しに行く」
「幼女の遺体を解体し、その一部を食べる」
「自宅の焼却炉で遺体を焼き、その骨を段ボール箱に詰めて、被害者宅の玄関前に置く」
・・・といったおそろしい事実が明るみに出てきて、
それらは、連日のように新聞やテレビ・雑誌で報道され、
誰もが、それまで聞いたこともなかったような、
『事件や犯人の異常性』というものに、くぎ付けになったものです。
このエッセイでは、
事件の詳細ではなく、
『宮崎勤なる人物像』そのものに焦点を当て、
縦長で非常に読みにくかった、過去のあのエッセイを、
「連載型」として、読みやすく編集し直したものになります。
・・・最後に、
被害に遭われた4人の女児の皆さん、
大切な我が子の命を奪われたご両親、ご親戚の皆様へ、
また、
自身の家族である宮崎勤によって人生をメチャクチャにされたお母様、妹さん・・・あるいは、ずっと我が子の罪を最後まで「申し訳ありませんでした」と謝罪し続け、被害者家族に送金し続け、自殺され亡くなってしまわれたお父様にも、
心からのおくやみと、
励ましのエールをおしみなく、送ってさしあげたい所存であります。
2026年6月6日 午前6時18分
サファイアの涙こと
栗原茂雄




